フルカト

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ザキルジャン・ホルムハンマド・ウグリ
フルカト
誕生 1859年
コーカンド
死没 1909年
ヤルカンド
職業 作家
詩人
政治活動家
ウィキポータル 文学
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ザキルジャン・ホルムハンマド・ウグリ・フルカトウズベク語: Zokirjon Xolmuhammad oʻgʻli Furqat / Зокиржон Ҳолмуҳаммад ўғли Фурқатロシア語: Закирджан Фуркат1859年-1909年、通称:フルカト)はウズベキスタン作家詩人政治活動家である[1][2]。通称である「フルカト」は彼が詩を創作、発表する際に使用していたペンネームである。彼は現代ウズベキスタン文学の発展に大きな影響を及ぼした[3]。フルカトはロシア帝国時代の他の作家と同様に、自身の作品内においてロシア帝国やその文化を賛美することを強要されていた。 フルカトがロシア帝国による支配の苛烈さを批判した詩の創作を始めると、彼は東トルキスタンへと追放された[4]

生涯[編集]

ザキルジャン・ホルムハンマド・ウグリは1859年コーカンドで生まれた。彼は14歳の時にマドラサに入学し、アラビア語ペルシア語を学ぶことで中東地域の文学に興味をもつようになった。1876年、彼は叔父の店を手伝うためにマルギランへと移りすんだ。1880年、ホルムハンマド・ウグリはコーカンドへと再び戻り、結婚した。1889年、彼はタシュケントへと移住した。1891年よりホルムハンマド・ウグリは旅で多くの国を回った。この中にはアゼルバイジャントルコサウジアラビアエジプトギリシャブルガリアインドなどが含まれていた。彼は1893年にヤルカンドに到着し、1909年に亡くなるまでヤルカンドで暮らした。

作品[編集]

ザキルジャン・ホルムハンマド・ウグリは青年期に離別を意味する「フルカト」というペンネームで詩の創作を始めた。彼はこの他にも、「喜び」を意味するペンネーム、「ファルハト」というペンネームで詩を創作していたこともある。フルカトは人間の尊厳を礼賛し、宗教禁欲主義に反対していた[3]。1891年、フルカトは自伝となる書籍「サルグザシュトナーマ」(サルグザシュトノマ、冒険の書)を書き上げた。この書籍は「フルカトナーマ(フルカトノマ)」とも呼ばれている。フルカトが創作した他の作品としては、「ギムナジヤ」(ギムナジウム)、「イルム・ホシヤティ」(教育の効用)、 「ヴィスタフカ・フススィーダ」(展示会について)、「アクト・マジュリスィー・フススィーダ」(言論集会について)、「ナグマ・バズミ・フススィーダ」(音楽隊について)、「アダシュガンマン」(過ちを犯して)、「ファスリー・ナフバホール・ウルディー」(遠き春)、「サイーディング・グヤーベル、サイヤード」(狩人よ、狩りをやめよ)、「ケリンチャク」(婚礼)、「サバガ・ヒターブ」(東風に願えば)、「ボルマスミズ」(進まない)などがある。デヴォン(ディーワーン)や「ハンマーミー・ハヤール」(思考の浴場)、「チョール・ダルヴィーシュ」(4人のダルヴィーシュ)、「ヌーフ・マーンザル」(9つの面)のように、フルカトの作品の中には現存しないものがある。

脚注[編集]

  1. ^ Zokirjon Xolmuhammad oʻgʻli Furqat” (ウズベク語). Ziyouz. 2014年5月29日閲覧。
  2. ^ Furqat” (ウズベク語). Children's' Digital Library Kitob.uz. 2014年5月29日閲覧。
  3. ^ a b Valitova, A. A. "Furkat". In A. M. Prokhorov (ed.). ソビエト大百科事典 (ロシア語). モスクワ: Soviet Encyclopedia.
  4. ^ Ismatoullaev, Khairoulla. “Uzbek literature”. ブリタニカ百科事典. 2014年5月29日閲覧。

参考資料[編集]

  • Sabirov, M. (1958), Obschestvenno-politicheskie vzglyady Zakirdzhana Furkata (The Socio-Political Views of Zakirjan Furkat), Zvezda Vostoka .
  • Abdugafurov, A. H. (1974). “O realizme v uzbekskoj demokraticheskoj literature (On Realism in Uzbek Democratic Literature)”. Problemy realizma v literaturah narodov Sovetskogo Vostoka (Realism in the Literature of the Soviet East) .
  • Furqat va Muqimiy haqida maqolalar (Articles on Furqat and Muqīmī), タシュケント, (1958) .
  • Rasul, H. (1959), Furqat, タシュケント .