フランベルジュ

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フランベルジュ

フランベルジュ[1][2](flamberge)は、刀身が波打つの総称。刀身の揺らめきが炎のように見えるため、炎を意味するフランス語のフランブワン(flamboyant)にちなんでこの名前がついた。なお、フランベルジェという発音は誤りである。

なおドイツ語ではフランベルク(Flamberg)というが、こちらは両手剣ではなく、初期型のフランベルジュである波刃型のレイピアを指す[3]

概要[編集]

フランベルジュには、大型で両手持ちの長剣ツヴァイヘンダーから細身の片手剣まで様々なものが知られている。

その特殊な刀身が肉を引き裂き止血を難しくするため、一般に殺傷能力が高く、「死よりも苦痛を与える剣」としても知られた。また、現代よりも衛生環境が悪かった時代には、傷口から破傷風などに感染して死亡する例が多かったという。

前線での戦闘においては、敵の馬上の騎士の槍先を切り落とす、パイクを装備した敵が作った槍衾を切り開く、敵の剣による攻撃を受け流す等の使用法で効果を発揮した。叙事詩に登場するカール大帝につかえたとされる騎士ルノー・ド・モントーバンがこの剣を愛用していたとされる。

17世紀後半にはレイピアに代わり決闘裁判に使用されるようになった。

銃器が開発され、剣は日の目を見なくなったがそれでもこの剣は美術的評価と共に生産されつづけた。

脚注[編集]

  1. ^ 新紀元社『武器と防具 西洋編』(ISBN 978-4883172627) P.34
  2. ^ Flamberge の発音: Flamberge の ドイツ語, フランス語 の発音
  3. ^ 新紀元社『武器事典』(ISBN 4-88317-279-1) P.64-65

関連項目[編集]

  • 蛇矛 - 波打った刃をもつ中華圏の長柄の得物。同様の殺傷効果を持つ。
  • クリス (短剣) - 波打った刃をもつ東南アジア圏の短剣。レリーフ等から9世紀には存在した。