フランスの海外県・海外領土

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フランスの海外県・海外領土及び領有を主張する南極地域

フランスの海外県・海外領土フランス語: départements et territoires d'outre-mer、通称DOM-TOM [dɔmtɔm][1])とは、フランスヨーロッパ以外に有する土地の総称である。

概要[編集]

これらの領域は本土と異なった法体系や自治権を有しているが、非居住地域で無い限り、代表者をフランス共和国会に選出する事となっており、従って欧州議会に対する投票権を有している。フランスの海外県・海外領土は大西洋太平洋インド洋南アメリカ大陸南極周辺の島々、領有を主張する南極の一部に広がっており、これらの地域に居住する人口は2011年1月時点で総計で2,685,705人を数えている[2]

法律的、行政的な見地からするとこれらの領域は本土とは非常に異なっている。フランス共和国憲法によれば、フランスの法律は国内全土に於いて施行される事となっているが、これらの領域では独自の法律が制定されており、この原則には反している。これらの領域は、国防、国際関係、貿易、貨幣、法廷、統治等の特殊な分野を除いた部分では独自の法律を制定する事が許可されている。

先述の通り、居住地域では都会であろうと海外領土であろうと、国民議会元老院に対して代表者を有し、これらの領域はその地域が有する議会と国会との二重統治体制となっている。

構成地域[編集]

海外県[編集]

海外準県[編集]

この分類は2003年3月28日に作られ、どの領域も独自の法体系を有している。

同縮尺で見たフランス本土と海外県・海外領土

特別共同体[編集]

海外領土[編集]

海外領邦[編集]

海外領邦とは2004年にフランス領ポリネシアが独自の認定を受けた事に対するフランスの対応として作られた領域であり、フランス政府側としては海外領邦に対する認定は如何なる法的拘束力をも有さないとしている。また、ニューカレドニア議会が地域法を設定したので、この呼称は正しくないとされる事もある。

微小領土[編集]

  • クリッパートン島: 9平方キロメートルの大きさを有し、メキシコアカプルコから1,280キロメートル南西に向かった地点に存在する絶海の孤島。フランス政府の直接統治が行われる場所であり、その統治権は海外領土省長が有する事になっている。

国会に対する代表者[編集]

これらの領域は、2011年に2,685,705人の人口を有し、これはフランス共和国の人口の4.1%に相当している[2]

国民議会[編集]

第14次議会英語版2012年2017年)では、これらの領域は27人の代表者を国民議会に対して輩出しており、これは577人いる総数のうちの4.7パーセントに相当している。

元老院[編集]

2008年9月の投票では、これらの領域は19人の代表者を元老院に対して輩出しており、これは343人いる総数のうちの5.5%に相当している。

フランスの海外領土一覧[編集]

居住地域[編集]

11の海外領土に人が住んでいる。

名称 首府 人口 面積(km2 位置づけ 位置 備考
Flag of French Guiana.svg フランス領ギアナ カイエンヌ 229,000 (Jan. 2009)[8] 83,534 海外県 南アメリカ
Flag of French Polynesia.svg フランス領ポリネシア パペーテ 264,000 (Jan. 2009)[9] 4,167 海外準県 南太平洋
Flag of Guadeloupe (local) variant.svg グアドループ バステール 404,000 (Jan. 2009)[8] 1,628 海外県 アンティル諸島
Flag of Martinique.svg マルティニーク フォール=ド=フランス 402,000 (Jan. 2009)[8] 1,128 海外県 アンティル諸島
Flag of Mayotte (local).svg マヨット マムズ 186,452 (July 2007)[10] 374 海外県 / region アフリカ
モザンビーク海峡
2009年の国民投票で昇格。
コモロも領有権を主張している。
Flag of New Caledonia.svg ニューカレドニア ヌーメア 244,410 (Jan. 2008)[11] 18,575 特別共同体 南太平洋 2014年から2019年の間に国民投票を実施し、独立するかを協議する。
Flag of France.svg レユニオン サン=ドニ 817,000 (Jan. 2009)[8] 2,512 海外県 アフリカ
インド洋
Flag of Saint Barthelemy.svg サン・バルテルミー島 グスタビア 8,450 (Jan. 2007)[12] 21 海外準県 アンティル諸島 2007年2月22日まではグアドループ
Flag of Saint-Martin (fictional).svg サン・マルタン マリゴ 35,925 (Jan. 2007)[12] 53 海外準県 アンティル諸島 2007年2月22日まではグアドループ
Flag of Saint-Pierre and Miquelon.svg サンピエール島・ミクロン島 サン=ピエール 6,099 (Jan. 2007)[12] 242 海外準県 カナダ南東
Flag of Wallis and Futuna.svg ウォリス・フツナ マタウトゥ 13,484 (Jul. 2008)[13] 274 海外準県 南太平洋
合計
地域 人口 (Jan. 2011) 面積 (km2
海外県 1,890,705 91,847
海外準県及びニューカレドニア 795,000 23,632
総計 2,685,705 120,049

非居住地域[編集]

研究の為に居住している研究者等を除く。

名称 首府 面積(km2 位置づけ 位置 備考
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg ガイザーバンク - 1 フランス領南方・南極地域 アフリカ
モザンビーク海峡
マダガスカル及びコモロも領有権を主張している。
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg バサス・ダ・インディア - 1 フランス領南方・南極地域 アフリカ
モザンビーク海峡
マダガスカルも領有権を主張している。
Flag of France.svg クリッパートン島 - 7 フランス政府 メキシコ西
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg クローゼー諸島 アルフレッド・フォール基地 352 フランス領南方・南極地域 南インド洋
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg ユローパ島 - 28 フランス領南方・南極地域 アフリカ
モザンビーク海峡
マダガスカルも領有権を主張している。
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg グロリオソ諸島 - 5 フランス領南方・南極地域 インド洋 マダガスカル、コモロ、セーシェルも領有権を主張している。
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg フアン・デ・ノヴァ島 - 5 フランス領南方・南極地域 アフリカ
モザンビーク海峡
マダガスカルも領有権を主張している。
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg ケルゲレン諸島 ポルトーフランセ 7,215 フランス領南方・南極地域 南インド洋
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg サンポール島及び
アムステルダム島
マルティン・デ・ヴィヴ 66 フランス領南方・南極地域 南インド洋
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg トロメリン島 - 1 フランス領南方・南極地域 インド洋 モーリシャスも領有権を主張している。

南極[編集]

名称 首府 面積(km2 位置づけ 位置 備考
Flag of the French Southern and Antarctic Lands.svg アデリーランド デュモン・デュルヴィル基地 432,000 フランス領南方・南極地域 南極 南極条約により領有権凍結


都市[編集]

人口の多い都市は以下の通りである。


関連項目[編集]


参考文献[編集]

  1. ^ About.com, Definition of les DOM-TOM
  2. ^ a b INSEE, フランス政府. “Bilan démographique 2010”. 2011年1月21日閲覧。 (フランス語)
  3. ^ “French Caribbean voters reject change”. Caribbean Net News. (2003年12月9日). http://www.caribbeannetnews.com/2003/12/09/voters.htm 2007年2月9日閲覧. "However voters on the two tiny French dependencies of Saint-Barthélemy and Saint-Martin, which have been administratively attached to Guadeloupe, approved the referendum and are set to acquire the new status of "overseas collectivity"." 
  4. ^ Magras, Bruno (2007年2月16日). “Letter of Information from the Mayor to the residents and non-residents, to the French and to the foreigners, of Saint Barthelemy” (PDF). St. Barth Weekly. p. 2. http://www.st-barths.com/jsb/pdf_files/weekly108.pdf 2007年2月18日閲覧. "On February 7 of this year, the French Parliament adopted the law granting Saint-Barthélemy the Statute of an Overseas Collectivity." 
  5. ^ “Saint-Barth To Become An Overseas Collectivity” (PDF). St. Barth Weekly. (2007年2月9日). p. 2. http://www.st-barths.com/jsb/pdf_files/weekly107.pdf 2007年2月9日閲覧。 
  6. ^ Treaty of Lisbon, Article 2, points 287 and 293”. 2008年1月31日閲覧。
  7. ^ "Nouvelle-Calédonie", Le Petit Larousse (2010), Paris, page 1559.
  8. ^ a b c d INSEE, フランス政府. “人口 des régions au 1er janvier”. 2010年1月30日閲覧。 (フランス語)
  9. ^ Institut Statistique de Polynésie Française (ISPF). “Enquêtes & Répertoires > Etat Civil”. 2009年9月14日閲覧。
  10. ^ (フランス語) INSEE, フランス政府. “INSEE Infos No 32 (PDF)”. 2007年12月2日閲覧。
  11. ^ (フランス語) Institut de la statistique et des études économiques de Nouvelle-Calédonie (ISEE). “CHIFFRES CLÉS - Démographie (PDF)”. 2009年1月13日閲覧。
  12. ^ a b c INSEE, フランス政府. “Populations légales 2007 pour les départements et les collectivités d'outre-mer”. 2010年1月30日閲覧。 (フランス語)
  13. ^ INSEE, フランス政府. “Les Populations des circonscriptions du Territoire des îles Wallis et Futuna”. 2009年1月13日閲覧。 (フランス語)
  • Robert Aldrich and John Connell, France's Overseas Frontier, Cambridge University Press, 1992
  • Frédéric Monera, L'idée de République et la jurisprudence du Conseil constitutionnel - Paris : L.G.D.J., 2004 [1] [2];

外部リンク[編集]