フベルト・フルカチュ

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  • フベルト・フルカッチ
  • ホベルト・ホルカシュ
フベルト・フルカチュ
Hubert Hurkacz
Tennis pictogram.svg
Hurkacz RG21 (9) (51376382433).jpg
2021年全仏オープンでのフベルト・フルカチュ
基本情報
愛称 フビー(Hubi)
国籍 ポーランドの旗 ポーランド
出身地 同・ヴロツワフ
居住地 モナコの旗 モナコモンテカルロ
生年月日 (1997-02-11) 1997年2月11日(25歳)
身長 196cm
体重 81kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2015年
ツアー通算 6勝
シングルス 4勝
ダブルス 2勝
生涯獲得賞金 6,196,262 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 2回戦 (2020・22)
全仏 4回戦 (2022)
全英 ベスト4 (2021)
全米 2回戦 (2018・20・21)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 1回戦(2020・21)
全仏 2回戦(2020)
全米 2回戦(2021)
国別対抗戦最高成績
デビス杯 WGプレーオフ(2016)
ATP杯 ベスト4(2022)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 9位(2021年11月8日)
ダブルス 44位(2021年10月25日)
2021年11月16日現在

フベルト・フルカチュポーランド語: Hubert Hurkaczポーランド語発音: [ˈxubɛrt ˈxurkatʂ], 英語発音: /ˈhjubərt ˈhɜrkɑtʃ/[1]1997年2月11日 - )は、ポーランドヴロツワフ出身の男子プロテニス選手。ATPツアーでシングルス4勝、ダブルス2勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス9位。ダブルス44位。

2021年マイアミ・オープンで、ポーランド人選手初のマスターズ1000優勝者。 2020年パリ・マスターズのダブルスで優勝。

名前の表記[編集]

フルカチュの表記は日本語メディアにおいて言及される際の表記揺れが多く、次のような表記が見られる。

生い立ち[編集]

1997年2月11日にポーランドヴロツワフで母親はポーランドのジュニア大会で優勝をした経験を持ち、伯父はプロテニス選手、祖父は世界レベルのバレーボール選手といったスポーツに精通した家系の元に生まれた。

運動に優れた遺伝子を持ち、フルカシュはなるべくしてプロテニス選手になった。フルカシュ自身も「僕の家系は運動に適した遺伝子を持ち、スポーツに対する意欲と愛情があり、それらの要素が僕をさらに強くした」と述べている。

母親の勧めで一緒に練習をしながら、5歳からテニスを始める。当初は両親がテニスを見ていたが、後にスクールに通うことになる。次第にプロテニス選手にも興味を持ち始めて、テレビでロジャー・フェデラーをよく観ていた。

もしテニスをしていなかったらバスケットボールモータースポーツをしていた。もしくは学業に励んでいただろうと述べている。

選手経歴[編集]

2015年 プロ転向[編集]

ジュニア時代からの活躍からポーランドの有望な若手選手のひとりに選ばれた。2015年の全豪オープンジュニアダブルスでは準優勝を果たして、2015年からプロ転向。

2018年 年間最優秀新人賞[編集]

2018年ウィンブルドン選手権でのフベルト・フルカシュ

2018年の全仏オープンでツアーデビュー。1回戦でテニーズ・サングレンを破り、ツアーおよびグランドスラム初勝利を挙げた。200位台からスタートした世界ランキングは、最終ランキングで86位まで上昇し、Next Gen ATPファイナルズにも出場した。年末にはATPの年間最優秀新人賞にノミネートされた。

2018年シティ・オープンでのフベルト・フルカシュ

2019年 ツアー初優勝[編集]

2019年ドバイ・テニス選手権では2回戦で第1シードの錦織圭を破り、初のトップ10勝利を果たす。翌月のBNPパリバ・オープンでは、3回戦で再び錦織と対戦し、第1セットを落とすも逆転で勝利すると、この勢いのまま、4回戦も第24シードのデニス・シャポバロフにも勝利し、初のマスターズベスト8入りを果たした。ベスト4ではロジャー・フェデラーにストレートで敗れた。続くマイアミ・オープンでは、2回戦でIW優勝を果していたドミニク・ティームに勝利した。3回戦でフェリックス・オジェ=アリアシムに敗れた。

2019年全仏オープンでのフベルト・フルカシュ

8月のウィンストン・セーラム・オープンでは、第3シードで出場し、シャポバロフらを破り初の決勝進出。決勝でブノワ・ペールを6-3, 3-6, 6-3で下し、ツアー初優勝を飾った[5]。最終順位は37位。

2020年 マスターズダブルス初優勝[編集]

ATPカップではポーランド代表として出場。ドミニク・ティエム ボルナ・チョリッチディエゴ・シュワルツマンたちに3連勝を挙げる活躍ぶりだったが、結果はラウンドロビンで敗退。

ASBクラシックではベスト4入り。準決勝ではブノワ・ペールに敗れた。全豪オープンでは第31シードとして出場して、1回戦を突破し、全豪初勝利を挙げた。2回戦ではジョン・ミルマンに4-6, 4-6, 3-6のストレートで敗れた。ABNアムロ世界テニス・トーナメントではステファノス・チチパスに初戦敗退。オープン13では2回戦でバセク・ポシュピシルに敗退。ドバイ・テニス選手権ではアレクサンダー・ブブリクに初戦敗退。その後は新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、ツアーが中断した。

ツアー再開後のウエスタン・アンド・サザン・オープンではジョン・イズナーに初戦敗退。全米オープンでは第24シードとして出場。1回戦のペーター・ゴヨフチクを突破し、2回戦ではアレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナに4-6, 6-1, 2-6, 2-6で敗れた。

BNLイタリア国際ではダニエル・エバンスアンドレイ・ルブレフらを下すも3回戦でディエゴ・シュワルツマンに敗退。 全仏オープンでは第29シードで出場して、1回戦にテニーズ・サングレンに5-7, 6-2, 6-4, 6-7(1), 9-11のフルセットの末に敗れた。

パリ・マスターズではシングルス1回戦でラドゥ・アルボットに敗れたが、ダブルスではフェリックス・オジェ=アリアシムと組んで出場すると、2回戦で第1シードのオラシオ・セバジョス/ロベルト・ファラ組、準決勝で第4シードのルカシュ・クボット/マルセロ・メロ組、決勝で第2シードブルーノ・ソアレス/マテ・パビッチ組を倒す快進撃を見せ、マスターズ1000ダブルス初優勝を果たした[6]

2021年 マスターズ初優勝 ウィンブルドンベスト4 ATPファイナルズ初出場 世界9位[編集]

年始のデルレイビーチ・オープンで決勝進出。決勝ではセバスチャン・コーダを退け、優勝する幸先いいスタートを切り、ツアー2勝目を挙げた。全豪オープンでは第26シードとして出場して、1回戦でマイケル・イマーにフルセットの末に敗れた。

3月のマイアミ・オープンでは2回戦で第6シードのデニス・シャポバロフに勝利すると、その後もミロシュ・ラオニッチステファノス・シチパスアンドレイ・ルブレフらを次々と破り、初のマスターズ1000決勝進出を果たす[7]。決勝では新鋭ヤニック・シナーに7-6(4), 6-4で勝利し、ポーランド人選手初のATPマスターズ1000優勝を成し遂げた[8]。同時にツアー3勝目を挙げた。

2021年全仏オープンでのフベルト・フルカシュ

全仏オープンでも敗退が続いたが、ウィンブルドン選手権では第14シードとして出場して、3回戦までストレートで勝ち進み、4回戦では第2シードのダニール・メドベージェフに2-6, 7-6(2), 3-6, 6-3, 6-3のフルセットの熱戦の末、勝利を掴み、グランドスラム初のベスト8入りを果たした。準々決勝ではウィンブルドンを8度制覇しているロジャー・フェデラーに6-3, 7-6(4), 6-0のストレートで圧倒して、ベスト4入りを遂げた。準決勝ではイタリアのマッテオ・ベレッティーニに3-6, 0-6, 7-6(3), 4-6で敗れたが、ポーランド人男子として、2013年のイェジ・ヤノヴィッツ以来となるベスト4入りを遂げた快挙となり、世界ランキング11位を記録した。

2020東京オリンピックにポーランド代表として出場。シングルスは2回戦敗退。ルカシュ・クボットと組んだダブルスは1回戦敗退に終わった[9]

ナショナル・バンク・オープンでは準々決勝まで進出し、ダニール・メドベージェフに敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは3回戦でパブロ・カレーニョ・ブスタに敗れた。2021年全米オープンでは2回戦でアンドレアス・セッピに敗退した。モゼール・オープンでは単複ともに優勝をして、シングルス4勝目・ダブルス2勝目を挙げた。

BNPパリバ・オープンでは第8シードとして出場し、2019年以来のベスト8入りを果たした。準々決勝ではグリゴール・ディミトロフと対戦し、マッチポイントを握ったにもかかわらず6-3, 4-6, 6-7(2)で逆転負けを喫した。しかし、大会後に世界ランキング10位になり、初のトップ10入りを果たした。パリ・マスターズでは第7シードとして出場してベスト4入り。準決勝ではノバク・ジョコビッチに敗れた。同大会でベスト4入りしたことでATPファイナルズの出場資格を取得した。「レッドグループ」に割り当てされてダニール・メドベージェフアレクサンダー・ズベレフと対決して敗退。途中棄権をしたマッテオ・ベレッティーニの代役として出場したヤニック・シナーにも敗退してシーズン終了。年間最終ランキングは9位。

2022年 マスターズダブルス2勝目 ATP杯ベスト4[編集]

2022年モンテカルロ・マスターズでのフベルト・フルカシュ

年始のATPカップでは母国ポーランドのエースとしてチームをベスト4まで導いた。

第10シードで迎えた全豪オープンでは2回戦でアドリアン・マナリノに4-6, 2-6, 3-3のストレートで敗れた。ドバイ・テニス選手権ではベスト4入り。準決勝でアンドレイ・ルブレフに敗退。続くBNPパリバ・オープンでも4回戦でルブレフに敗退。ディフェンディング・チャンピオンとして迎えたマイアミ・オープンでは準々決勝でダニール・メドベージェフを下してベスト4入りをするも、準決勝でカルロス・アルカラスに6-7(5), 6-7(2)で惜敗した。しかし同大会ダブルスではジョン・イズナーと組み、マスターズ1000ダブルスで優勝を果たした。

クレーシーズンに入り、モンテカルロ・マスターズでは初のベスト8入り。準々決勝でグリゴール・ディミトロフに4-6, 6-3, 6-7(2)で惜敗した。

プレースタイル[編集]

フラットドライブのグラウンドストロークが武器のベースライナー。ヴォイチェフ・フィバクから、「攻撃も防御もできる、多才で素晴らしい選手」と評されている[10]

打つ瞬間に目を閉じる癖があると話している[11]

ATPツアー決勝進出結果[編集]

シングルス: 4回 (4勝0敗)[編集]

大会カテゴリ
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (1–0)
ATPツアー500 (0–0)
ATPツアー250 (3–0)
サーフェス別タイトル
ハード (4–0)
クレー (0–0)
芝 (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 1. 2019年8月24日 アメリカ合衆国の旗 ウィンストン・セーラム ハード フランスの旗 ブノワ・ペール 6–3, 3–6, 6–3
優勝 2. 2021年1月13日 アメリカ合衆国の旗 デルレイビーチ ハード アメリカ合衆国の旗 セバスチャン・コルダ 6–3, 6–3
優勝 3. 2021年4月4日 アメリカ合衆国の旗 マイアミ ハード イタリアの旗 ヤニック・シナー 7–6(7–4), 6–4
優勝 4. 2021年9月26日 フランスの旗 メス ハード (室内) スペインの旗 パブロ・カレーニョ・ブスタ 7–6(7–2), 6–3

ダブルス: 3回 (2勝1敗)[編集]

大会カテゴリ
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (1–0)
ATPツアー500 (0–1)
ATPツアー250 (1–0)
サーフェス別タイトル
ハード (2–0)
クレー (0–0)
芝 (0–1)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2020年11月8日 フランスの旗 パリ ハード (室内) カナダの旗 フェリックス・オジェ=アリアシム クロアチアの旗 マテ・パビッチ
ブラジルの旗 ブルーノ・ソアレス
6–7(3–7), 7–6(9–7), [10–2]
準優勝 1. 2021年6月20日 ドイツの旗 ハレ カナダの旗 フェリックス・オジェ=アリアシム ドイツの旗 ケビン・クラビーツ
ルーマニアの旗 ホリア・テカウ
6–7(4–7), 4–6
優勝 2. 2021年9月26日 フランスの旗 メス ハード (室内) ポーランドの旗 ヤン・ジェリンスキ モナコの旗 ウゴ・ニス
フランスの旗 アーサー・リンデルクネシュ
7–5, 6–3

シングルス成績[編集]

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

グランドスラム[編集]

大会 2018 2019 2020 2021 通算成績
全豪オープン Q2 1R 2R 1R 1–4
全仏オープン 2R 1R 1R 1R 1–4
ウィンブルドン 1R 3R NH SF 7–3
全米オープン 2R 1R 2R 2R 3–4

大会最高成績[編集]

大会 成績
ATPファイナルズ RR 2021
Next Gen ATPファイナルズ RR 2018
インディアンウェルズ QF 2019, 2021
マイアミ W 2021
モンテカルロ QF 2022
マドリード QF 2022
ローマ 3R 2020
カナダ QF 2021
シンシナティ 3R 2021
上海 3R 2019
パリ SF 2021
オリンピック 2R 2021
デビスカップ PO 2016
ATPカップ SF 2022

脚注[編集]

  1. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2021年3月17日閲覧。
  2. ^ 共同通信 (2019年3月13日). “錦織がストレート勝ち”. jp.reuters.com. 2020年8月30日閲覧。
  3. ^ 日刊スポーツ (2019年3月13日). “錦織、フルカチュに逆転負け/BNPパリバOP詳細”. 2019年3月14日閲覧。
  4. ^ Archived 2019年3月12日, at the Wayback Machine.
  5. ^ 22歳ホルカシュがペールを下してATPツアー初タイトルを獲得”. tennismagazine.jp. 2021年4月3日閲覧。
  6. ^ オジェ アリアシムがホルカシュとのダブルスでツアー初優勝”. tennismagazine.jp. 2021年4月3日閲覧。
  7. ^ ホルカシュがルブレフ撃破 マイアミOP決勝進出”. www.afpbb.com. 2021年4月3日閲覧。
  8. ^ 世界37位ホルカシュがマスターズ初優勝!親友との対決制す”. テニスデイリー. 2021年4月5日閲覧。
  9. ^ Draws”. event.itftennis.com. 2021年9月27日閲覧。
  10. ^ Wojciech Fibak pod wrażeniem gry Huberta Hurkacza. "Kroi się nam wielki sportowiec"” (ポーランド語). sportowefakty.wp.pl. 2021年4月3日閲覧。
  11. ^ Five things to know about Hubert Hurkacz ahead of first Masters 1000 final”. Tennishead. 2021年4月3日閲覧。

外部リンク[編集]