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フデ岩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フデ岩の遠景。白い塔はフデ岩灯台
フデ岩の空中写真。リーフ南端(画像下部)に見える小さな岩礁がフデ岩。2008年撮影。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
航空機から撮影したフデ岩と灯台

フデ岩(フデいわ)は、沖縄県宮古島市大神島の北東、八重干瀬の東方に位置する無人島である。宮古列島に属する。「八重干瀬」の一部として国の名勝及び天然記念物に指定されている。

地理

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宮古島市狩俣の北方約14km、八重干瀬南端の東方約9.5kmに位置する。琉球石灰岩からなる面積0.002km2の心臓形の小島である。周囲に小規模な岩礁群を伴い、北側には広大なサンゴ礁が形成されている。島のほぼ中央にフデ岩灯台が位置し、北西部に緊急用のヘリポートが設けられている[1][2][3]

従来、不動産登記が行われていなかったが、1995年(平成7年)8月に当時の平良市(現宮古島市)の行政区に編入された。これを以て、宮古列島で9番目の島として認められたと言われることもある。同年10月には市職員によって国勢調査も行われ無人島であることが確認されている[2]。住所は沖縄県宮古島市大神フデ岩である[4]

2014年(平成26年)10月6日には、フデ岩とその周辺海域が国の名勝及び天然記念物「八重干瀬」に追加指定されている[5][6][7]

周辺はカツオなどの漁場になっている[2]

名称

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「フデ岩」の他に「筆岩」とも表記され、他に「筆の帽子」、「フディ(ふでぃ)」、「フジ(ふじ)」、「フズ」、「フデ島」、「筆島」等の様々な呼称・表記がある[2][1]

古くは1646年の『正保国絵図』に「筆のおかみ」として記されている[1][注 1]

自然

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モンパノキハギカズラ等の植生が見られる[2][1]

カツオドリアジサシ類の繁殖地となっており[1]、沖縄県が準絶滅危惧種に指定しているマミジロアジサシの繁殖が確認されている[10]

信仰

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フデ岩には姉の冨二之美雅真良(ふじのみがまら、みがほら)という女神、八重干瀬には弟の八重瀬渡賀殿(やえせとがとの、とうがどぅね)という男神がいて、姉弟神で一帯を守っていると伝えられている[11][12][1]

脚注

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注釈

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  1. ^ その後の『元禄国絵図』[8]、『天保国絵図』[9]にも同様の記載がある。

出典

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  1. ^ a b c d e f 藤田喜久「宮古諸島フデ岩の陸棲・半陸棲十脚甲殻類」(PDF)『宮古島市総合博物館紀要』第20号、宮古島市総合博物館、2016年3月、37-52頁。 
  2. ^ a b c d e 『日本の島ガイド SHIMADAS(シマダス)』第2版、2004年7月、財団法人日本離島センター、ISBN 4931230229 p.1256
  3. ^ 矢崎清貫(著)、地質調査所(編)「南島つれづれの記(その4) 石灰岩からみた宮古島のおいたち」(PDF)『地質ニュース』第264号、実業公報社、1976年8月、41-51頁。 
  4. ^ 文化財課要覧(平成30年度版)X 国・県・市町村指定文化財”. 沖縄県. 2019年1月21日閲覧。
  5. ^ 平成26年10月6日文部科学省告示第145号
  6. ^ “ティンダバナ、国名勝に 与那国の自然展望台”. 沖縄タイムス. (2014年6月21日). https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/40979 
  7. ^ “国名勝地の範囲拡大 東平安名崎と八重干瀬/文化庁が追加指定”. 宮古毎日新聞. (2014年6月21日). http://www.miyakomainichi.com/2014/06/63934/ 
  8. ^ 元禄国絵図 琉球国八重山島(元禄)”. 国立公文書館デジタルアーカイブ. 国立公文書館. 2019年1月27日閲覧。
  9. ^ 天保国絵図 琉球国(八重山島)”. 国立公文書館デジタルアーカイブ. 国立公文書館. 2019年1月25日閲覧。
  10. ^ 脆弱沿岸海域図 沖縄県 生物対象群に関するテキスト情報
  11. ^ 慶世村恒任『新版 宮古史伝』冨山房インターナショナル、2008年12月1日、214頁。 
  12. ^ 加藤彰彦(沖縄大学教授) (2006年8月16日). “シマビトとして生きる”. 琉球新報. http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-16348-storytopic-64.html 


参考文献

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  • 『日本の島ガイド SHIMADAS(シマダス)』第2版、2004年7月、財団法人日本離島センター、ISBN 4931230229

外部リンク

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座標: 北緯24度58分47.0秒 東経125度21分33.7秒 / 北緯24.979722度 東経125.359361度 / 24.979722; 125.359361