フォール技

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フォール技(フォールわざ)は、レスリングプロレスの試合で相手からピンフォールを奪うために使用される技の総称である。

概要[編集]

フォール技はプロレスにおける試合の決着方法の一つであるピンフォールを相手から奪う目的で相手に仕掛ける技の総称である。 大まかに分けて以下の2つのパターンに分けることが出来る。

  1. 何かしらのプロレス技を相手にかけることにより相手にダメージを与えた上でピンフォールを奪うためにフォール技を仕掛ける。この場合は事前に掛ける技が事実上のフィニッシュ・ホールドであり、フォール技は、あくまでピンフォールを奪う手段として掛けたものでダメージ等を重視しないシンプルなフォール技が使用される。詳しくは「基本的なフォール技」を参照。
  2. 相手の一瞬の隙をついたり、相手が掛けてきた技を切り返してフォール技を掛けて意表を突くことによって相手からピンフォールを奪う。少しでも相手に返されにくくするため、相手を腕や足を掴んだり、体を「く」の字に丸めたりするなど複雑な形が多い。また、素早く相手にかける技も多い。一般的に丸め込み技クラッチ技と呼ばれて、これにより勝利を奪う、あるいは奪おうとする行為を丸め込むクイックと呼ぶ。詳しくは「丸め込み技」を参照。

この他にジャーマン・スープレックスバックドロップパワーボムパイルドライバーダイビング・ボディ・プレスムーンサルト・プレスなど技自体でピンフォールを奪うことが出来る投げ技や飛び技などがあるが、これらは原則、フォール技に含めないが広義のフォール技では含む場合がある。

クイック[編集]

クイックQuick)は、一瞬の隙を突いて相手を押さえ込み、ピンフォールを奪って勝利する行為である。

格下の者が格上の相手に勝つ場合に使われることが多い用法であり、格上の者がフォールを奪いに来た際に、隙をついて丸め込んで逆転勝利するといったものである。大技で格上の相手に大きなダメージを与えたうえでのスリーカウント勝ちやギブアップによる勝ちではないため、実力的に相手より上回ったことを証明するような勝ち方ではないが勝ちは勝ちであるという意味がある。主に一瞬の逆転技であるため、対戦相手の名前にも、それほど傷を付けることがない。クイックを使用して勝敗を決することで両者間での抗争アングルをより、本格化出来る利点がある。また、若手の格上げの第一段階に使われる。

その他に試合終了時間が迫ってきた時に丸め込みの応酬を行ったり、タッグマッチなどで仲間割れから丸め込んで決着するなどのポピュラーな用例がある。また、若手が明らかに格上の相手に挑戦するときなど、はじめから丸め込みを狙う場合や、どんな相手にも丸め込みを仕掛ける(丸め込みを自分の持ち味とする)レスラーもいる。

かつてNWAが健在だった時代はパット・オコーナーリック・フレアーらのNWA世界ヘビー級王者によってクイック技での決着はよく行われていた。これは挑戦者がその地区ではベビーフェイスであり、NWAが、それら各地区の連合体であるため、クイック技や王者反則負け防衛という「挑戦者に傷を付けない防衛手段」が必要とされていたためである。

クイック技で決着した主な試合[編集]

オールスター戦のメインイベントとして当時のライバル団体であった全日本プロレス新日本プロレスの日本人エースコンビとヒールの外国人エースコンビが対戦したタッグマッチ。馬場と猪木としては自分たちがフォールを取られることはもとより、自団体のトップヒールに傷を付ける(ブッチャーが猪木に、またはシンが馬場にフォールされるなどの)事態も避けねばならず、かといって両者リングアウトなどの曖昧な決着も避けたいという局面であった。結局、猪木が自団体の外国人エースであるシンを逆さ押さえ込みでフォールして両団体の面目を保った。
当時、絶頂期にあったハンセンに対して46歳とすでに全盛期を過ぎていた馬場が「この試合でタイトル奪還が出来なければPWFのタイトル戦線から降りる」と宣言して臨んだ試合。リングアウト勝ちや反則勝ちでは観客の納得を得られず、かといって大技の連続で勝つ力は明らかになくなっていた馬場がボディ・スラムにきたハンセンをスモール・パッケージ・ホールドで丸め込んで勝利。全日本復帰後のハンセンから初のフォール勝ちを収めると共にPWFヘビー級王者に返り咲いた。
天龍源一郎の離脱で大ピンチに追い込まれた全日本を救うべく、2代目タイガーマスクだった三沢がマスクを脱いで鶴田への挑戦を宣言して組まれたシングル戦。「怪物」「完全無欠のエース」といわれた鶴田の実力は圧倒的で鶴田が有利の試合展開となったが三沢も随所で奮戦、最後には三沢のバックドロップを鶴田が反転して押しつぶしたところで三沢がさらに反転して一瞬のフォール勝ちを奪った。三沢の次期エースの座を決定的にした試合で「格下の者が格上の相手に勝つ場合」としてのクイック技の代表例。

基本的なフォール技[編集]

以下の記述で「エビに固める」は仰向けになった相手の足を前屈状態で「く」の字に折り曲げ固める体勢のこと。海老を上下にひっくり返した状態からこう呼ばれる。

体固め[編集]

体固め(たいがため)またはカバーCover)は最も基本的で多用されるフォール技である。通常は技を受けて仰向けに倒れている相手の上半身に覆いかぶさる様に自分の上半身を重ねて体重を乗せ、両肩が上がらないように固めてレフェリーにカウントを取らせる。横四方固袈裟固、または縦四方固でがっちりと固めない限り相手に返されることも多いが、エンタテイメント性を重視するプロレスにおいては体固めを返す攻防も見せ場の一つとなっているため、あえて覆いかぶさるだけの体固めが使用される場合もある(ピンフォール#観客の反応を参照)。この技を受けた選手はフォール負けを避けるためブリッジや体を回転させることによって切り返す。

全日本女子プロレスの新人同士の試合は、この技で決着が付くことが多かったので全女式体固めとも呼ばれていた。

これ以外にも特殊な体勢でフォール勝ちを奪った場合(例:足で踏みつける、人差し指一本だけ相手に乗せる、相手の上に座り込む等)に総じて「〜式体固め」と記録される。

片エビ固め[編集]

体固めの体勢で片足を取り、エビに固める技。より返し難く、容易に繰り出せるため多用される。

エビ固め[編集]

相手の両足が上に上がった状態でエビに固める技。現在はパワーボムで相手を叩きつけた後に、そのままピンフォールの体勢に持ち込む場合に多く用いられる。天龍源一郎相撲の股割りを応用したより強い押さえ込みを多用していた。また、ジャンボ鶴田は片手で相手の片足を両足で相手のもう一方の足を抱え込む形でのエビ固めをフィニッシュに用いていた。重心が相手の両肩から首付近へ移動して、より強くマット上に固めることができるため返し難い。

丸め込み技[編集]

クラッチ技とも呼ばれる。クラッチ(Clutch)は、英語で「しっかり掴む」を意味する。プロレスでは相手の手首を掴んだり脚を絡めることにより相手の体を「く」の字に固める(海老のように丸め込む)技は総称してクラッチ(丸め込み)技と呼ばれる。

回転片エビ固め
首投げのように相手の頭部を片腕で抱え込むと同時に腰を捻りながら相手を前方へ回転させながら投げて同時に自身もそれに合わせて前転するように倒れ込み、その最中にもう片方の腕で相手の片足も抱え込んで仰向けに倒れた相手の上に仰向けで乗った格好で片足と頭部をそれぞれ両腕で抱え込んだ状態でピンフォールをする。小川良成が得意技として4の字ジャックナイフと並ぶ小川の代表的な丸め込み技。GHCヘビー級王座GHCジュニアヘビー級タッグ王座を、それぞれ初奪取したのも、この技。他にもプロレスリング・ノア系の選手が切り返し等で時折見せることがある。相手の頭部を抱えている腕で相手の片腕を掴む腕取り式回転片エビ固めのバリエーションもある。
巻き込み式片エビ固め
巻き投げ固め巻き込み式回転片エビ固め巻き投げ式片エビ固め巻き投げ式回転エビ固めとも呼ばれる。巻き投げ(アーム・ホイップ)のように、正面から相手の片腋に自らの片腕を絡ませ、同時に腰を捻りながら相手を前方へ回転させながら投げて同時に自身もそれに合わせて前転するように倒れ込み、その最中にもう片方の腕で相手の片足も抱え込んで、仰向けに倒れた相手の上に仰向けで乗った格好で片足と頭部をそれぞれ両腕で抱え込んだ状態でピンフォールをする。回転片エビ固めを巻き投げで応用したような技。カズ・ハヤシが巻き投げ固めの名で決め技の一つとして他に熊野準が得意技としている。
スクールボーイ
横入り式エビ固めとも呼ばれる。相手の背後から股の間に手を入れて片足を抱え自ら後方に倒れこんで相手を倒し、相手をエビに固めつつ体重を掛けて押さえ込む。相手の背後に立った瞬間に決めることで相手の意表を突くことができる。女子レスラーが使うとスクールガールと呼ばれる場合がある。「学校に通う子供が習う技」といった名前の由来通りの基礎的な技だが、DDTプロレスリング所属のMIKAMIは、これを必殺技に昇華させて(MIKAMI曰く「世界を獲ったMIKAMI様の必殺のスク〜ルボ〜イ!」)雪崩式、垂直落下式、ジャックナイフ式、起き上がりこぼし式、スワンダイブ式、スライディング式、イグチボム式など様々なバリエーションを開発している。
ローリング・クラッチ・ホールド
回転エビ固めとも呼ばれる。前屈みの姿勢をとっている相手の上を跳び箱を越えるようにジャンプ。飛び越えながら腰にしがみついてそのまま相手ごと前方回転しエビ固めに決める。日本マットでは吉村道明が多用して有名になった技。自分がエプロンに立ち、相手が突っ込んできたところをトップロープ越しに、この技を決める、という攻防は初期のプロレスでは定番だった。テリー・ファンクは1983年8月31日の引退試合で、トップロープからダイビング式を決めた。
ローリング・バック・クラッチ
回転足折り固め後方回転エビ固めとも呼ばれる。相手の背後に立ち、相手の両肩に自身の両手をついて跳び箱の要領で相手の上方に自身の体を浮き上がらせ、後下方に沈むタイミングで自身の両足首を相手の両脇に差し込んで、後方に回転していく(回転を始めた直後の動きとしては、相手の正面ではなく背後から、相手の首ではなく両脇の部分で、ウラカン・ラナ・インベルティダを行っているような動きとなる)。相手の体は、両脇に自身の両足首がフックされているため、後方に回転していく勢いと両足の力とで、自身と共に後方へと回転させられていく。相手の両肩がマットについたら、自身は後転を完了させ、さらにブリッジを決めることで相手の両脚をエビに固める。主な使用者はパット・オコーナー藤波辰爾初代タイガーマスク越中詩郎西村修ピート・ロバーツ真田聖也
ヨーロピアン・クラッチ
ヨーロピアン・レッグロール・クラッチ欧州式足折り固め欧州式回転足折り固め欧州式回転エビ固めとも呼ばれる。相手の背後に立ち、股間から相手の両手首を掴んで引き、自分と相手の両脚をクラッチさせエビに固める技。仰向けに倒れている相手にもかけることができる。日本ではビル・ロビンソンが使用して以来普及。近年ではザック・セイバー・ジュニアが多用している。
メキシカン・ローリング・クラッチ・ホールド
高角度前方回転エビ固めメキシコ式回転エビ固めとも呼ばれる。立ち状態の相手に対して肩車のように相手の肩の上に乗り、そのまま前転。相手を倒しつつ、相手の股を潜りざまに手で相手の両足をつかんでエビに固める。入り方としては相手の背後から跳び箱の要領で肩の上に乗ることが多い。藤波辰爾ドラゴン・ローリングの名称で使用していた。大仁田厚チャボ・ゲレロからNWAインターナショナル・ジュニアヘビー級王座を奪取した時のフィニッシュである。また、漫画、アニメ作品では『キン肉マン』で主人公のキン肉スグルが、超人オリンピック決勝で、ロビンマスクをこの技で下して優勝。
ウラカン・ラナ・インベルティダ
高角度後方回転エビ固めウラカン・ラナとも呼ばれる。ウラカン・ラミレスのオリジナル技。相手が立ち状態の時に前方から肩の上に飛び乗り、そのまま後転して相手の股を潜りざま相手の両足を自分の手で捕えてエビに固める技。本来、「インベルティダ」が「逆」という意味であるため、メキシコではウラカン・ラナと言えば上記のメキシカン・ローリング・クラッチを指し、その逆に回転(つまり後方回転)するこちらは、やはり本来はウラカン・ラナ・インベルティダと呼ぶのが正しいことになる。しかしながら日本においては前方回転式が日本語で高角度前方回転エビ固めと呼ばれ、後方回転式が単にウラカン・ラナと呼ばれることが一般化している。尚、相手が立ち状態の時に後方から肩の上に飛び乗り、そこで座ったまま180度回転してウラカン・ラナ・インベルティダに移行するレイ・ミステリオの得意技「ミステリオ・ラナ」など派生技がいくつか存在する。
カサドーラ
飛び付き前方回転エビ固めとも呼ばれる。ルチャリブレ発祥の技。立ち状態の相手に前方からうつぶせ状態のまま自分の両足を相手の脇に入れるように飛び付き、そのまま空中で相手の股の下を通るように前転、手で相手の両足を捕えてエビに固める。飛びつく際の動きがドロップキックと酷似しているため、相手の意表をつくことが多い。Eitaは同技を雪崩式で放つ型をサラマンダーの名称で使用。
ラ・マヒストラル
竜巻式横回転エビ固めとも呼ばれる。ペペ・カサスのオリジナル技。ディフェンス・ポジションをとる相手の左腕を掴み、その脇に左足を入れて背中を跨ぐように内側に回転、左腕を引っ掛けて相手の頭方向に前転し相手の右腕を取りつつ相手をひっくり返してエビに固める。意表をついて迅速に極めることができるので、ピンフォール率が高い。ペペの息子のネグロ・カサスフェリーノヘビー・メタルなども使用してカサス家を象徴する技として認知されている。日本ではウルティモ・ドラゴンの使用で1990年代にジュニアヘビー級選手を中心に普及して現在では多くのジュニアヘビー級選手が使用。派生技としてウルティモが裏ラ・マヒストラルを開発している。
オクラホマ・ロール
相手の腕を挟みこまないラ・マヒストラル。四つん這いになった相手の左サイドへと移行して相手の左肩を左手で右腿を右手で、それぞれ抱え込む。そのあと自分の体を前方回転させる勢いで相手の体を仰向けにひっくり返して両肩をマットにつけた相手の体を押さえ込む
ジャックナイフ
ジャックナイフ式エビ固めジャックナイフ固めとも呼ばれる。仰向けで寝ているの相手の足側に立ち、相手の両足を掴み、そのまま相手を飛び越えるように前転し、ブリッジするように着地、それにより相手をエビ状に丸めて状態にしてピンフォールする。アメリカではミスター・レスリング2号ことジョニー・ウォーカーが得意とした。派生技として、片足だけを掴んで仕掛けるハーフ・ジャックナイフシングル・ジャックナイフ)や、小川良成が考案した相手の足を「4」の字のように交差させて繰り出す4の字ジャックナイフゼブラ・クラッチ)、小橋健太パワーボムからジャックナイフに固めるパワージャックがある。
スモール・パッケージ・ホールド
小包固め首固めとも呼ばれる。正対する相手の首に自分の左腕で巻いて上半身を屈めさせて、そのまま自分の右足を相手の股の間に滑らせるように入れて相手の右足に引っ掛け、自分の右足を左足でロック。同時に相手の左足を右腕で外側から抱えるようにして、その勢いで相手を自分の後方に前転させてエビに固める。マサ斎藤AWA世界ヘビー級王座戦でラリー・ズビスコをこの技で破り、世界王者となった。丸藤正道はさらに右腕で相手の左手を掴んだ完璧首固めを使って秋山準を破り、GHCヘビー級王座を獲得した。渕正信は腕で相手の耳を塞ぎカウントを聴けない状態でフォールする。矢野通は前屈みになった相手の首を捕らえて足を払い、前方へ回転させながら丸め込む裏霞を使用。棚橋弘至は相手に向かって走りこみながら首固めに持ち込む電光石火を得意技としている(同型の技を梶トマトスピードの名称で使用)。
ジャパニーズ・レッグロール・クラッチ
日本式回転足折り固めとも呼ばれる。前述のローリング・バック・クラッチと完成形は同じになる。うつ伏せに倒れている相手の両脇に自分の両足首を差し込み、そのまま自身の体を横に捻るように回転することで、相手の上体を仰向けに返して両肩をマットにつけ、続けて自身が後方へブリッジすることで相手の両足をエビ固めに丸め込む。特にジュニア時代の藤波辰爾が好んで多用している。アントニオ猪木カール・ゴッチからピンフォール勝ちを奪った技(1973年10月14日の世界タッグ戦)でもある[1]
越中式ジャパニーズ・レッグロール・クラッチ 越中式後方回転エビ固め。特に越中詩郎が好んで多用する為、仮に越中式と呼ぶ。ジャーマンクラッチでバックをとり、そのまま相手を押し出すようにして相手と共に前方に­猛進し、相手の胸をロープに押し­込むことで、その反動を利用して相手と共に後­方回転していく。後方回転しながら、ジャーマンクラッチのまま相手をスープレックスではなく、素早く“後ろに引き落として”相手の両肩をマットにつける。このとき自身は当然、そのままの勢いで後方回転を続けているため、自身の体は平仮名の「つ」の字のようになっている。相手の両肩がマットについた直後に、自身の両足(「つ」の字の書き始めの部分)が相手の両脇~脇腹または腰辺りに左右それぞれ着地し、自身の上体を起こして後方回転は完了する。そのままさらにブリッジを決めることで相手の両足をエビに固め、技を完成させる。越中はヘビー級転向後も好んで多用している。他には越中とほぼ同時期にジュニアで活躍したザ・コブラなどが使用した。
ローリング・バック・クラッチは、後方回転を始めた直後にはすでに相手の両脇に自身の両足首が差し込んであるが、越中式の場合は、基本的には自身の両足を相手の両脇に差し込むことはない(ただし、後方回転の勢いなどによっては両足の使い方がローリング・バック・クラッチと越中式との中間のようなムーブになることもある)。
クレイドル
揺り椅子固めとも呼ばれる。片腕で相手の頭を抱えて、もう一方の手相手の太ももを抱えクラッチして前方に回転しつつ相手を丸め込みフォールを狙う技である。
ローリング・クレイドル
回転揺り椅子固めとも呼ばれる。クレイドル・ホールドから派生したテリー・ファンクの得意技である。
回転十字固め
横十字固め十字架固めとも呼ばれる。正面から相手に走って、相手の脇の下をくぐるようにしつつ腕に捕まって、そのまま足を振り上げて相手の背中越しに逆の腕に絡め(この状態が、相手が縦、自分が横になった十字架に見える)、そのまま相手を後ろに倒して両腕を固めたままエビ固めにもっていく技。ルチャリブレではよく使われる丸め込みで相手の状態(立ち、膝立ち、長座等)を問わずに頻繁に使われる。また、丸め込み技ではあるが、相手を後ろに勢いをつけて倒すことによって後頭部にダメージを負わせる技としても成立している。野橋真実大畠美咲の逆打ち、ドラゴン・キッドのバイブル、ムシキング・テリーのストライク・バックなどが、それにあたる。この技への防御として倒されそうになったときに踏ん張り、自らの体重を相手に掛けながら倒れこむ方法がある。体格差がある場合にこのような返し方をされることが多く、仕掛ける側のリスクが高い技である。
逆さ押さえ込み
バックスライドとも呼ばれる。相手と背中合わせの状態で立ち、背後から相手の両腕を絡めて前屈みになり、相手を自分の背中越しに前方へスライドさせ、エビ固めの体勢に持ち込む。主な使用者は藤波辰爾越中詩郎西村修旭志織堀口元気H.A.Gee.Mee‼︎。堀口はバックスライド・フロム・ヘブンの名称で使用。かつてはハワイアン・バック・クラッチ・ホールドローリング・バック・クラッチ・ホールド(下記、同名の技と混同するために使われなくなった)とも呼ばれた。旭は2回連続で仕掛ける逆さ押さえ込みをモダンタイムス、3回連続で仕掛ける逆さ押さえ込みをモダンタイムスタイムス、堀口は逆さ押さえ込みの状態で左右に回転して連続で仕掛けるバックスライドタイムスも使用。
グラウンド・コブラツイスト・ホールド
寝技式アバラ折り固めとも呼ばれる。コブラツイストの派生技。単にグラウンド・コブラツイストとも呼ばれることも多いが、アントニオ猪木が使用する相手を締め付けてダメージを与える形のグラウンド・コブラツイスト(バナナ・スプリット)も存在するため混同を避けるため、フォール技の場合はグラウンド・コブラツイスト・ホールドが正式名称である。走ってくる相手へのカウンターとして使用されることも多く、近年は一発逆転の丸め込み技の代表格の一つにもなっている。主な使用者は藤波辰爾越中詩郎西村修志賀賢太郎石川晋也
キド・クラッチ
木戸修のオリジナル技。相手を脇固めに捕えた時に前方回転で逃げる勢いを利用して、そのまま腕と足をクラッチしてエビに固める。大技での決着しか歓迎されずに丸め込みでの勝利にはブーイングも上がるようになった1990年代以降においても木戸の、それは例外的に絶大な説得力を持った技だった。フィニッシュ・ホールドとしてだけでなく相手が脇固めにきたところをスルリとキド・クラッチに移行し気が付けば木戸が丸め込んでいた、という光景が以前は、よく見られた。エル・サムライサムライ・クラッチヤス・ウラノヤス・パック小川内潤朧車の名称で使用。
サムソン・クラッチ
ソルプレッサ倒れ込み式前方回転エビ固めとも呼ばれる。冬木弘道のオリジナル技。技名は冬木がサムソン冬木のリングネームで活動していた時期に考案した事が由来。他にスペル・クレイジー永源遙百田光雄らが得意技としている。平柳玄藩は、エスプレッソの名称で使用している[2]。立った相手に対して自身の頭部を相手の正面足下になるように仰向けで自身が倒れ、自分の両足を上方へ高く差し出して、その両足をそれぞれ相手の腋の下へ入れて相手の胴をクラッチ。同時に両手でそれぞれ相手の両足を捕まえて、その状態で自身の上半身を起き上がらせ、その反動で相手を前方へ回転させながら倒し、仰向けの相手に後ろ向きで馬乗りになった状態で相手の両足を両腕で抱えた状態でのエビ固めでピンフォールする。主に相手にバックを取られた際の切り返しとしての使用がほとんどで、その場合、腰のクラッチを切ると同時にそのまま滑り込むように自らマットに倒れ込んで決める。一方、スペル・クレイジーはバックを取られた切り返してではなく、相手から技を食らって自身がダウンしたあと立っている相手の隙をついて決めることが多い。
デルフィン・クラッチ
スペル・デルフィンのオリジナル技。仰向けに倒れている相手の頭部正面に立ち、相手の両腕を交差させた上に自分の曲げた右足を乗せて相手の両腕と首をクラッチ。さらに相手の両足も交差させて右手で抱えるようにエビに固めた状態で見得を切りながらフォールする技。CIMAは、デルフィンとの対決前に「デルフィンの素顔はオコゼみたい」と、挑発したことから同技をオコゼ・クラッチの名称で使用したことがある。黒潮"イケメン"二郎イケメン・クラッチは、これとほぼ同型だが見得を切るところでジャケットをはだける点が異なる。
外道クラッチ
外道のオリジナル技。キャメルクラッチの体勢で相手の上体を反らしつつ、首を下に押し込むようにして相手の体を前方半回転させ前方に重心を移動、エビに固める。この時、技をかけている方は腕立て伏せのような姿勢となり、臀部で相手の背中を押しながら両脚で相手の両肩を押さえ込んでいる。竹村豪氏無我クラッチ柏大五郎柏クラッチタイチタイチ式外道クラッチ松本都都クラッチ宝城カイリ4173の名称で使用。
雁之助クラッチ
ミスター雁之助のオリジナル技。相手のわきの下に自分の首を入れ込み、片腕を絡めて自ら前方回転して片足を引っ掛け相手の体をエビに丸め込む。ツトム・オースギナターレ・ビアンコは、このムーヴを高速化してマットに叩きつけるように見舞う技。
トルネード・クラッチ
MEN'Sテイオーのオリジナル技。飛行機投げの状態から自分も横回転して頭と足をクラッチしたまま片エビ固めに捕える。
ウイング・クラッチ・ホールド
倉垣翼のオリジナル技。逆さ押さえ込みで丸め込んだ後にエビ固めの状態になった相手に対してブリッジの要領で背中から覆い被さる。BUSHIブシロールの名称で使用。

脚注[編集]

関連項目[編集]