フェニルアセトアルデヒド

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フェニルアセトアルデヒド
識別情報
CAS登録番号 122-78-1
PubChem 998
特性
化学式 C8H8O
モル質量 120.15 g/mol
融点

-10 °C, 263 K, 14 °F

沸点

193 °C, 466 K, 379 °F

危険性
Rフレーズ R22 R36 R37 R38
Sフレーズ S26 S36
引火点 87 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

フェニルアセトアルデヒド (phenylacetaldehyde) は、分子式 C8H8O、示性式 C6H5CH2CHO の芳香族アルデヒドのひとつで、アセトアルデヒドα水素の1つがフェニル基で置換された構造を持つ。

多くの種類の昆虫チョウ目ハチ目甲虫類アミメカゲロウ目)は、フェニルアセトアルデヒドを交信物質として利用している[1]マゴットセラピーにおいて抗菌作用を示すことも知られる[2]

タバコの香りを増すために加えられる。純粋なフェニルアセトアルデヒドの匂いは、蜂蜜のよう、甘い、バラの香り、みずみずしい、草の香り、と表現される。ソバ[3]チョコレート[4]などの食品や植物にも含まれる。ヒヤシンスナルシサスアカシアシクラメンなどのフレグランスラズベリーアンズサクランボスパイスなどのフレーバーの調合原料として用いられる[5]

製法[編集]

工業的には、スチレンオキシドの異性化により製造される[5]

脚注[編集]

  1. ^ Semiochemical - 2-phenylacetaldehyde - Pherobase.com
  2. ^ Pavillard, E. R.; Wright, E. A. "An antibiotic from maggots." Nature 1957, 180, 916-917.
  3. ^ Janes, D.; Kantar, D.; Kreft, S.; Prosen, H. "Identification of buckwheat (Fagopyrum esculentum Moench) aroma compounds with GC-MS." Food Chemistry 2009, 112, 120-124. DOI: 10.1016/j.foodchem.2008.05.048
  4. ^ Schnermann, P.; Schieberle, P. "Evaluation of key odorants in milk chocolate and cocoa cass by aroma extract dilution analyses." J. Agric. Food Chem. 1997, 45, 867-872.
  5. ^ a b 湖上国雄 『香料の物質工学 -製造・分析技術とその利用』 地人書館1995年、191頁。ISBN 4-8052-0491-5