フィンランドの大統領

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フィンランドの旗 フィンランド共和国
大統領
Suomen tasavallan presidentti
(フィンランド語)
Republiken Finlands president
(スウェーデン語)
大統領旗
現職者
アレクサンデル・ストゥブ(第13代)
Cai-Göran Alexander Stubb

就任日 2024年3月1日
庁舎大統領宮殿
官舎メンティニエミ
クルタランタ(夏季別荘)
任命直接選挙
任期6年(3選禁止)
根拠法令フィンランド基本法
創設1919年7月27日
初代カールロ・ユホ・ストールベリ英語版
職務代行者首相
ペッテリ・オルポ
俸給年額126,000ユーロ
ウェブサイトwww.presidentti.fi/Public/

フィンランドの大統領(フィンランドのだいとうりょう、フィンランド語: Suomen tasavallan presidentti, スウェーデン語: Republiken Finlands president)は、フィンランド国家元首たる大統領である[1]

概要[編集]

大統領は内閣(国家評議会)とともに行政権を行使する[2]フィンランド内戦後の1919年に新たな憲法(基本法群)が定められ、大統領職が設置された[1]。1980年代以降は、大統領の権限が縮小され、議院内閣制への移行が図られた[1]。2000年及び2012年の憲法改正(フィンランド基本法制定)によって議院内閣制への移行が決定的なものとなり、現在では大統領の権限は形式上のものに制限されている[3]

大統領は国民の直接選挙によって選出され、1回目の投票で過半数の票を得る候補者がいない場合、上位2名による決選投票が行われる(二回投票制[4]。候補者は18歳以上[5]の、生来のフィンランド国民に限られ[4]、国会に議席を有する政党もしくは2万人以上の有権者団体の推薦が必要[4]。任期は6年間で1回のみ再選可能[4]。国会議員との兼職はできない[6]。非常時の代理が必要な場合については、首相が行う[7]

大統領は、エドゥスクンタ(議会)で選出された首相を任命する[8]。また、首相の指名に基づき大臣の任命を行う[8]。国家公務員や外交官の任命権も大統領の職責である[9]

このほかいくつかの布告権を持ち、法の承認と特命議会の招集を行うことができる。また、議会が可決した法案に対して拒否権を有しているが、議会はこの決定を覆すことができる。

外交については形式上は大統領が行う[10]とされるが、実質的には首相及び内閣が行う[11]。また、大統領はフィンランド国防軍の最高司令官であり、士官の形式上の任免権を有するが[12]、これも形式的なものである。軍の動員については、内閣の提案により大統領が行う[13]

首都ヘルシンキにある大統領宮殿

大統領の一覧[編集]

大統領 所属政党 在任期間 備考
001 カールロ・ユホ・ストールベリ
Kaarlo Juho Ståhlberg
国民進歩党 1 1919年7月27日
- 1925年3月2日
5年 + 218日
002 ラウリ・クリスティアン・レランデル
Lauri Kristian Relander
農民同盟 2 1925年3月2日
- 1931年3月2日
6年 + 0日
003 ペール・スヴィンフヴュー
Pehr Evind Svinhufvud
国民連合党 3 1931年3月2日
- 1937年3月1日
5年 + 364日
004 キュオスティ・カッリオ
Kyösti Kallio
農民同盟 4 1937年3月1日
- 1940年12月19日
3年 + 293日 在任中に死去
005 リスト・リュティ
Risto Heikki Ryti
国民進歩党 5 1940年12月19日
- 1943年
3年 + 229日
6 1943年
- 1944年8月4日
任期満了前に辞任
006 カール・グスタフ・エミール・マンネルヘイム
Carl Gustaf Emil Mannerheim
無所属
軍人
7 1944年8月4日
- 1946年3月8日
1年 + 216日 任期満了前に辞任
007 ユホ・クスティ・パーシキヴィ
Juho Kusti Paasikivi
国民連合党 8 1946年3月8日
- 1950年3月1日
9年 + 359日
9 1950年3月2日
- 1956年3月1日
008 ウルホ・ケッコネン
Urho Kaleva Kekkonen
農民同盟 10 1956年3月2日
- 1962年3月1日
25年 + 331日
11 1962年3月1日
- 1965年
中央党 1965年
- 1968年3月1日
党名変更
12 1968年3月1日
- 1978年3月1日
任期を4年延長
13 1978年3月1日
- 1982年1月27日
任期満了前に辞任
009 マウノ・コイヴィスト
Mauno Henrik Koivisto
フィンランド社会民主党 14 1982年1月27日
- 1988年3月1日
12年 + 33日
15 1988年3月1日
- 1994年3月1日
010 マルッティ・アハティサーリ
Martti Oiva Kalevi Ahtisaari
フィンランド社会民主党 16 1994年3月1日
- 2000年3月1日
6年 + 0日
011 タルヤ・ハロネン
Tarja Kaarina Halonen
フィンランド社会民主党 17 2000年3月1日
- 2006年3月1日
12年 + 0日
18 2006年3月1日
- 2012年3月1日
012 サウリ・ニーニスト
Sauli Väinämö Niinistö
国民連合党 19 2012年3月1日
- 2018年3月1日
12年 + 0日
20 2018年3月1日
- 2024年3月1日
013 アレクサンデル・ストゥブ
Cai-Göran Alexander Stubb
国民連合党 21 2024年3月1日
- (現職)
2日

関連項目[編集]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c 各国憲法集9 フィンランド憲法”. 国立国会図書館調査及び立法考査局 (2015年3月). 2017年6月25日閲覧。
  2. ^ 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第3条
  3. ^ 山崎博久 2020, p. 40-43.
  4. ^ a b c d 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第54条
  5. ^ 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第14条及び第27条
  6. ^ 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第27条
  7. ^ 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第59条
  8. ^ a b 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第61条
  9. ^ 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第126条
  10. ^ 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第93条
  11. ^ 山崎博久 2020, p. 42-43.
  12. ^ 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第128条
  13. ^ 2000年フィンランド基本法(2011年最終改正) 第129条

参考文献[編集]

  • 山崎博久「半大統領制から議院内閣制へ : フィンランドの経験から」『高岡法学』第38巻、高岡法科大学法学会、2020年、1-50頁、doi:10.24703/takahogaku.38.0_1ISSN 0915-9339CRID 1390848250107389952