フィロ

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フィロ
Baklava.jpg
バクラヴァ
別名 Filo pastry, phyllo, fillo
種類 ペイストリー
主な材料 小麦粉生地
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フィロ(FiloまたはPhyllo)は、中東バルカン料理において、バクラヴァブレク等のペイストリーを作るのに用いられる、非常に薄く、イーストを含まない生地である。ギリシア語で「葉」を意味するφύλλοという言葉に由来する。多くのフィロの層を重ね、オリーブ油を塗った上で焼いてペイストリーを作る。

歴史[編集]

現在主流である生の生地を紙のように伸ばす製法は、恐らくオスマン帝国時代のトプカプ宮殿が発祥である。バクラヴァは恐らくフィロを用いる最初の料理であり、13世紀の書物に登場する。

製法[編集]

フィロは、小麦粉、水、そして少量の油または酢から作られるが、デザートに用いるものでは卵黄を加えることもある。手作りするには、小麦粉を常にふるい続けながら1枚の薄く大きいシートに伸ばす高い技術が必要になる。

フィロを作る機械は1970年代に完成し、現在市場に出ているものはほとんどが機械で作ったものである。生のものや冷凍のものをスーパーマーケットで広く買うことができる。

利用[編集]

ペイストリーを作る時には、フィロのシートを目的とする厚さまで伸ばし、オリーブ油または溶かしバターを塗って、層を重ねる。パフクロワッサンでは、複数の層を厚い生地の層に重ね、何度も折りたたんで伸ばすことにより、生地と脂肪の薄い層からなる生地を作ることができる。

関連する技法[編集]

非常に薄いペイストリーのシートは、北アフリカのマルスーカのように生地の塊を熱した面に押し付けて作ったり、南インドのプーサ・レクルゥのように非常に薄い生地を焼くことによっても作られる。

応用[編集]

フィロは、層を重ねたり、畳んだり、巻いたり、ひだを付けたり、また様々なフィリングを入れたりして、様々に用いられる。フィロを使う有名なペイストリーには、以下のようなものがある。

  • バクラヴァ - 刻んだナッツを入れ、シロップか蜂蜜で甘みを付けたフィロを重ねる。
  • バニツァ - 卵、チーズ、フィロをオーブンで焼いたブルガリア料理
  • ブレク - オスマン帝国に由来するフィロのパイ
  • ブガツァ - ギリシアの朝食で食べられるペイストリー
  • ビュルビュル・ユヴァス - ピスタチオとシロップを加えたトルコのデザート
  • Bundevara - カボチャを詰めたセルビアの甘いパイ
  • Galaktoboureko - フィロとセモリナカスタードから作るギリシアのデザート
  • ギバニッツァ - フィロ、チーズ、卵から作るセルビアの料理
  • Kasseropita - フィロとカセリチーズから作るギリシアのパイ
  • パスティッツィ - リコッタチーズまたはエンドウマメを詰めたマルタのペイストリー
  • スパナコピタ - ギリシアのホウレンソウパイ
  • Tiropita - チーズと卵を詰めた、ブレクに似たギリシアの料理
  • Zelnik - バルカンのパイ

関連項目[編集]

出典[編集]

関連文献[編集]

  • Perry, Charles. "The Taste for Layered Bread among the Nomadic Turks and the Central Asian Origins of Baklava", in A Taste of Thyme: Culinary Cultures of the Middle East (ed. Sami Zubaida, Richard Tapper), 1994. ISBN 1-86064-603-4.
  • Engin Akın, Mirsini Lambraki, Kosta Sarıoğlu, Aynı Sofrada İki Ülke: Türk ve Yunan Mutfağı, Istanbul 2003, ISBN 975-458-484-2.

外部リンク[編集]

  • ウィクショナリーには、フィロの項目があります。
  • ウィキメディア・コモンズには、フィロに関するカテゴリがあります。