フアン・ヒネス・デ・セプルベダ

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セプルベダ
Epistolarum libri septem (1557).

フアン・ヒネス・デ・セプルベダ(Juan Ginés de Sepúlveda / 1489年1573年)はルネサンス期スペイン神学者哲学者インディアス先住民問題をめぐるバリャドリッド論争ラス・カサスと対決した人物として知られる。

略歴[編集]

業績[編集]

当時としては屈指のアリストテレス学者として知られ、アリストテレスの「先天的奴隷人説」をインディオ(インディアス先住民)に適用、劣等で野蛮な異教徒のインディオから土地・自由・財産を奪うことは正当であると主張した著書『第2のデモクラテス』を刊行しようとスペイン国王カルロス5世に出版許可を求めたが、サラマンカ学派の神学者により妨害された。そしてラス・カサスの訴えによりインディオ統治のための審議会が1550年から翌1551年にかけてバリャドリッドで開かれる(バリャドリッド論争)と、セプルベダはこの審議会で、インディオの権利を主張し彼の著作の出版に反対するラス・カサスと対決することになったが、論争自体はおおむねセプルベダの劣勢に終わり、出版許可は与えられなかった。

主著[編集]

  • 『第2のデモクラテス』(Democrates, sive de justi belli causis
  • 『アポロギア』(Apologia pro libro de justis belli causis)、1555年

参考文献[編集]