ピール銀行条例

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ピール銀行条例1844年ロバート・ピール内閣で成立した英国の法律。銀行勅許法ピール銀行法などともいう。この法律によりイングランド銀行中央銀行として銀行券の発券を独占することとなり、それ以外の銀行の銀行券発行が制限されることとなった。

イングランド銀行以外の銀行は発券済み銀行券を回収しなければならなくなった。同時に、イングランド銀行は発券額面と同額の正貨金貨金地金)準備が必要とされ、新たな銀行券発行は金保有量によって制限を受けた。この条例は新たな銀行券が市場へ供給される量を制限する役目を果たし、イングランド銀行を唯一の発券銀行として排他的役割に位置づけた。

この条例は当時、インフレーションの原因であるとして銀行券発行総量の制限を声高に主張していた英国の通貨学派 (currency school)にとっての勝利であり、その内容は彼らの主張を大幅に取り入れたものであった。

新銀行券の発行には100%の金準備率が要求されたが、金融危機の際には政府は条例の効力を保留することが可能となっており、実際、1847年1857年1866年オーバーレンド・ガーニー商会 - en:Overend, Gurney and Company の破綻に伴う金融危機)にはそれが実行された。

また、この条例は新しい銀行券の発行は制限したが、銀行預金の創造(信用創造)は規制しなかったため、19世紀の間中、預金残高は増加の一途を辿った。

2009年銀行法 (Banking Act 2009)によりピール銀行条例第6セクションにある「イングランド銀行による発券数の週次決算報告」の廃止が決定された。

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