ピーボディ (マサチューセッツ州)

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ピーボディ
Peabody, Massachusetts
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ピーボディ
愛称:皮なめしの都市、革の都市[1]
マサチューセッツ州におけるエセックス郡(オレンジ)とピーボディ市(赤)の位置
座標: 北緯42度31分40秒 西経70度55分45秒 / 北緯42.52778度 西経70.92917度 / 42.52778; -70.92917
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
マサチューセッツ州の旗 マサチューセッツ州
エセックス郡
入植 1626年
法人化 1855年
法人化(市) 1916年
行政
 - 種別 市長・市政委員会方式
 - 市長 Edward A. Bettencourt, Jr.
面積
 - 計 16.8mi2 (43.5km2)
 - 陸地 16.2mi2 (42.0km2)
 - 水面 0.6mi2 (1.5km2)
標高 17ft (5m)
人口 (2010年)
 - 計 51,251人
等時帯 東部標準時 (UTC-5)
 - 夏時間 東部夏時間 (UTC-4)
郵便番号 01960 / 01961
市外局番 351 / 978
FIPS code 25-52490
GNIS feature ID 0614307
ウェブサイト Peabody-MA.gov, Official Web Site

ピーボディ(またはピーバディ: Peabody[ˈpbədi])は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州の北東部、エセックス郡の南部に位置する都市である。2010年国勢調査では人口51,251 人だった[2]。マサチューセッツ州のノースショア地域にある。

歴史[編集]

ピーボディとなった地域は当初ノースフィールズ、ザ・ファームズ、ブルックスビーなどと呼ばれており、1626年頃にセイラムの領域の一部として入植された。セイラム自体も1626年に入植され、1629年には法人化された。1752年、この地域はセイラムから分離し、ダンバースの一部として法人化された。通常は「サウス・パリッシュ」と呼ばれており、中央(現在のピーボディ広場)にある教会を中心にしたものだった。1855年、ダンバースから分離して、同年5月18日にはサウスダンバースとして法人化された。町名は1868年4月30日に、著名な慈善事業家ジョージ・ピーボディにちなみピーボディと改名された。1916年には市として再度法人化された。

1692年のセイラム魔女裁判のとき、石責めの刑で唯一殺されたジャイルズ・コリーは、この地に農園を持ち、クリスタル湖に隣接する妻の隣に埋葬された。

クリスタル湖傍のコリーの墓所

1915年10月28日朝、中心街チェスナット通り沿いにあるセント・ジューンズ学校の火事英語版で、21人の女生徒が死んだ。この21人は火事が鎮まった後に見つかり、互いに身を寄せ合って、識別もできないほど焼けており、入り口の反対側にいて、もう少しで脱出できるところまできていた。教師は全員脱出できていた。生徒たちの死はピーボディで民間で弔われ、多くの者は悲劇を忘れようとしたので、その後滅多に語られることもなかった。このことでピーボディは、全てのドアが押せば開く方式でなければならないと法で定めた最初の都市になった[3][4]

ピーボディの町は農業社会として始まった。ただ、町は河川が合流する地点に形成されており、豊富に水が得られたので、その水力で動かされる工場を惹きつけた。特にニューイングランドの革製品産業の大きな中心地となり、皮なめし業は20世紀後半に入るまで市経済の基盤となっていた。一方で、皮なめし剤としてクロムのような重金属も使用された。その後、皮なめし工場はその後閉鎖されたが、地元では革の都市あるいは皮なめしの都市と呼んでおり、高校の運動チームの名前もタナーズである。

皮なめし工場が無くなったことはピーボディの経済にとって打撃だったが、市は工業基盤の喪失を、少なくとも部分的に他の形態の経済発展で補ってきた。20世紀初期、自動車の勃興時代には真鍮時代の会社コーウィン・マニュファクチャリング・カンパニーがあった[5]。当初のノースショア・ショッピングセンター、後のノースショア・モールは地域最大級のショッピングモールである。1958年にオープンし、現在は市最大の納税者となっている。市の中央にある産業団地のセンテニアル・パークには、医療や技術の会社を幾つか誘致してきた[6]

一方、ウェストピーボディは1950年代まで大半が農地に利用されていたが、その後は中上流階級の住宅地として開発されてきた。

市が管理する歴史ある農園のブルックスビー農園は、広さ275エーカー (1.11 km²) の作業農園と保護地域であり、長年人気ある観光地の1つにもなっている[7]

市内には、プロ用ゴルフコースのある民間カントリークラブであるセイラム・カントリークラブがある。1954年と1984年には全米女子オープンが、2001年には全米シニアオープンが開催された。

地理[編集]

ピーボディ市は北緯42度32分3秒 西経70度57分41秒 / 北緯42.53417度 西経70.96139度 / 42.53417; -70.96139 (42.534045, -70.961465)に位置している[8]

アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、市域全面積は16.8平方マイル (43.5 km2)であり、このうち陸地16.2平方マイル (42.0 km2)、水域は0.58平方マイル (1.5 km2)で水域率は3.46%である[9]。ピーボディ市の北西境界はイプスウィッチ川沿いにあり、それには小川が流れ込んでいる。ダンバース川の支流であるウォーターズ川は市の北東部を流れている。他に池が幾つかと、サントーグ湖の一部が市域に入っている。市内最大の保護地域はブルックスビー農園であり、その中にナサニエル・フェルトン邸が建っている。

市域は楔形をしており、市の中心は幅のある南東端にある。サウスピーボディ地区がその南にあり、さらに郊外化されたウェストピーボディ地区が市中心の北西にある。高規格道路越しにプロクター地区がある。ピーボディの中心は、セイラム市の中心から2マイル (3 km)、ボストン市の北東15マイル (24 km)、グロスター市の西南西18マイル (29 km)、ローレンス市の南東18マイル (29 km) にある。ピーボディ市の北はミドルトン町、北東はダンバース町、東はセイラム市、南西はリン市、西はリンフィールド町に接している。

人口動態[編集]

人口推移
人口±%
18707,343—    
18809,028+22.9%
189010,158+12.5%
190011,523+13.4%
191015,721+36.4%
192019,552+24.4%
193021,345+9.2%
194021,711+1.7%
195022,645+4.3%
196032,202+42.2%
197048,080+49.3%
198045,976−4.4%
199047,039+2.3%
200048,129+2.3%
201051,251+6.5%
* = population estimate. Source: United States Census records and Population Estimates Program data.[10][11][12][13][14][15][16][17]

以下は特記無い限り2010年国勢調査による人口統計データである[18]

基礎データ

  • 人口: 51,867 人(2012年データ)
  • 人口密度: 1,133.1人/km2(3,087.3 人/mi2)(2012年データ)
  • 住居数: 18,898 軒
  • 住居密度: 669.3軒/km2(1,733.6 軒/mi2

人種別人口構成

年齢別人口構成

  • 18歳未満: 22.3%
  • 18-24歳: 6.2%
  • 25-44歳: 29.4%
  • 45-64歳: 24.7%
  • 65歳以上: 17.4%
  • 年齢の中央値: 41歳
  • 性比(女性100人あたり男性の人口)
    • 総人口: 91.9
    • 18歳以上: 88.7

世帯と家族(対世帯数)

  • 18歳未満の子供がいる: 29.7%
  • 結婚・同居している夫婦: 55.9%
  • 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 10.4%
  • 非家族世帯: 30.1%
  • 単身世帯: 25.4%
  • 65歳以上の老人1人暮らし: 12.2%
  • 平均構成人数
    • 世帯: 2.55人
    • 家族: 3.09人

収入[編集]

収入と家計

  • 収入の中央値
    • 世帯: 54,829米ドル
    • 家族: 65,483米ドル
    • 性別
      • 男性: 44,192米ドル
      • 女性: 32,152米ドル
  • 人口1人あたり収入: 24,827米ドル
  • 貧困線以下
    • 対人口: 5.3%
    • 対家族数: 3.7%
    • 18歳未満: 5.4%
    • 65歳以上: 7.4%

雑誌フォーブスの2009年版で、ピーボディはアメリカ合衆国の中で住みたい都市第14位に挙げられた[19]

経済[編集]

A・C・ローレンス Co.、1910年頃

市内の主要雇用主

  • アナロジック・コーポレーション
  • ビーコン・ルーフィング・サプライ, Inc. 本社
  • ボストン・アコースティックス
  • クリスチャン・ブック・ディストリビューターズ
  • 日本電子 USA
  • ラヒー病院 & 医療センター(元ラヒー・クリニック)
  • ノースショア・モール
  • ルースロット・ゼラチン、元コダックイーストマン・ゼラチン事業部
  • サッカニー
  • UTC エアロスペース・システムズ、元ウォルバー・メタルズ・グッドリッチ

教育[編集]

ピーボディ退役兵記念高校は9年生から12年生を教える公立高校である。2008年4月時点での生徒数1,898人、教師数146人である[20]

ビショップ・フェンウィック高校は小さなカトリック系高校であり、セイラム、ダンバース、ビバリーとの境界近くにある。

J・ヘンリー・ヒギンズ中学校[21]は6年生から8年生を教える公立中学校である。

コブナント・クリスチャン・アカデミー[22]は、幼稚園前から12年生に対応するキリスト教の古典的準備学校であり、2005年にウェストピーボディの元ジョン・F・ケネディ高校の跡に移転した。マサチューセッツ州東部45以上の市町から生徒を受け入れている。

セントジョン・ザ・バプテスト学校は私立カトリック系学校であり、8年生までを教えている

インフラ[編集]

交通[編集]

ピーボディは州間高速道路95号線、マサチューセッツ州道128号線、アメリカ国道1号線が交差するところである。州間高速道路95号線とマサチューセッツ州道128号線は国道1号線と交差した後で分離し、95号線は北に、128号線は東のグロスター市やアン岬に行く。州道114号線は市の砲塔隅を掠め、ダンバースからセイラムに向かい、ノースショア・モールに隣接する州道128号線出口25で交差する。州道35号線は州道114号線のセイラムに入る半マイル (800 m) が南端である。

マサチューセッツ湾交通局のバス便は数本の定期路線が市内を走っている。ローガン・イクスプレスも国道1号線に停留所がある。スプリングフィールド・ターミナル鉄道が市内を走り、リンフィールドからダンバースに向かう線と、ミドルトンからセイラムに向かう線があるが、後者はほとんど廃線になっている。最寄りの通勤鉄道駅はマサチューセッツ湾交通局通勤線ニューベリーポート/ロックポート線のセイラム駅であり、ボストンの北駅に通勤できる。最寄りの空港はビバリー市民空港であり、国内・国際便を利用できるのはボストンのジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港がある。

著名な出身者[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Claims to Fame - Products, Epodunk, accessed April 16, 2007.
  2. ^ Profile of General Population and Housing Characteristics: 2010 Demographic Profile Data (DP-1): Peabody city, Massachusetts”. U.S. Census Bureau, American Factfinder. 2012年8月30日閲覧。
  3. ^ Gendisasters.com
  4. ^ NFPA.org Archived 2007年9月30日, at the Wayback Machine.
  5. ^ Clymer, Floyd. Treasury of Early American Automobiles, 1877-1925 (New York: Bonanza Books, 1950), p.158.
  6. ^ Peabody-works.com
  7. ^ Essexheritage.org
  8. ^ US Gazetteer files: 2010, 2000, and 1990”. United States Census Bureau (2011年2月12日). 2011年4月23日閲覧。
  9. ^ Geographic Identifiers: 2010 Demographic Profile Data (G001): Peabody city, Massachusetts”. U.S. Census Bureau, American Factfinder. 2012年8月30日閲覧。
  10. ^ TOTAL POPULATION (P1), 2010 Census Summary File 1, All County Subdivisions within Massachusetts”. United States Census Bureau. 2011年9月13日閲覧。
  11. ^ Massachusetts by Place and County Subdivision - GCT-T1. Population Estimates”. United States Census Bureau. 2011年7月12日閲覧。
  12. ^ 1990 Census of Population, General Population Characteristics: Massachusetts”. US Census Bureau (1990年12月). 2011年7月12日閲覧。
  13. ^ 1980 Census of the Population, Number of Inhabitants: Massachusetts”. US Census Bureau (1981年12月). 2011年7月12日閲覧。
  14. ^ 1950 Census of Population. 1: Number of Inhabitants. Bureau of the Census. (1952). Section 6, Pages 21-10 and 21-11, Massachusetts Table 6. Population of Counties by Minor Civil Divisions: 1930 to 1950. http://www2.census.gov/prod2/decennial/documents/23761117v1ch06.pdf 2011年7月12日閲覧。. 
  15. ^ 1920 Census of Population”. Bureau of the Census. 2011年7月12日閲覧。
  16. ^ 1890 Census of the Population”. Department of the Interior, Census Office. 2011年7月12日閲覧。
  17. ^ 1870 Census of the Population”. Department of the Interior, Census Office (1872年). 2011年7月12日閲覧。
  18. ^ “Census shows population loss in Beverly, gains in Salem, Peabody, Danvers”. Boston Globe. (2011年3月23日). http://www.boston.com/yourtown/news/beverly/2011/03/census_data_increases_decrease.html 2011年3月30日閲覧。 
  19. ^ Forbes.com
  20. ^ Public Schools of Peabody Massachusetts
  21. ^ J. Henry Higgins Middle School
  22. ^ Covenant Christian Academy

外部リンク[編集]