ビューチフルドリーマーカップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビューチフルドリーマーカップ
ビューチフルドリーマー
開催国 日本の旗 日本
主催者 岩手県競馬組合
競馬場 盛岡競馬場
創設 1975年(2000年に重賞へ格上げ)
2024年の情報
距離 ダート2000m
格付け M1
賞金 1着賞金600万円
出走条件 サラブレッド系3歳以上牝馬オープン・地方競馬全国交流
負担重量 定量(3歳53kg、4歳以上55kg)
出典 [1]
テンプレートを表示

ビューチフルドリーマーカップ[1]は、岩手県競馬組合が施行する地方競馬重賞競走である。正式名称は「スポーツニッポン杯 ビューチフルドリーマーカップ」、スポーツニッポン新聞社が優勝杯を提供している。

岩手県小岩井農場に輸入された繁殖牝馬ビューチフルドリーマーを記念して創設された競走である[2]。同馬の馬名に中点はないが、2014年までの競走名は「ビューチフル・ドリーマーカップ」と中点を入れて表記されていたため、一部の資料では中点ありの表記が残存しているものもある[3](後述)。

概要[編集]

創設は1975年であるが、長らく特別競走として行われ、2000年に重賞に格上げされている。重賞格上げ後の出走条件は2000年から東日本地区、2002年から東日本と九州地区、2005年から地方競馬全国交流となっている。いずれもサラブレッド系3歳以上牝馬2007年馬インフルエンザの影響により岩手所属馬のみで行われた。

2010年からはGRANDAME-JAPAN・古馬シーズンに指定された。また、2019年現在JBCレディスクラシックの指定競走となっている。

2011年東日本大震災の影響で水沢競馬が中止されたため、盛岡競馬場ダート2000mで施行された。

2016年に岩手競馬で重賞格付け制度が開始され、M1に格付けされた。

2020年までは水沢競馬場ダート1900mで施行されていたが、2021年からは盛岡競馬場ダート2000mで施行されているが、2023年は水沢競馬場ダート2000mで施行されている[4]

本競走はスタリオンシリーズ競走に指定されている。

条件・賞金等(2023年)[編集]

出走条件
サラブレッド系3歳以上牝馬、地方全国交流競走で他地区所属馬の出走枠は6頭。
  • ひまわり賞の優勝馬とフェアリーカップで上位3着までに入った馬に優先出走権が付与されている[5]
負担重量
定量(3歳53kg、4歳以上55kg)[1]
賞金等
賞金額は1着600万円、2着210万円、3着120万円、4着78万円、5着42万円で、着外手当は3万円[1]
副賞
スポーツニッポン社賞、ダーレー・ジャパン株式会社賞、岩手県競馬振興協議会会長賞、開催執務委員長賞[1]
ダーレー・ジャパンが協賛し、フリオーソの配合権利が優勝馬馬主への副賞となっている。

競走名称の変遷[編集]

1975年に競走が新設された際は「ビューティフルドリーマーカップ」と表記されていた。ところが翌1976年から一般紙面で「B・ドリーマーカップ」という略称が用いられ始め、その時期を境として「ビューチフル・ドリーマーカップ」という名称で、中黒(・)を用いた表記が広まり始め、岩手競馬側でも中黒入りの名称を正式名称として用いてきた。しかし、「馬の名前に中黒が入るのはおかしい」と本来の名称に戻すべきであるとの意見があり、2015年の競走では中黒のない「ビューチフルドリーマーカップ」という表記に戻された経緯がある[2]

競馬ライターの横川典視が過去の競走記事を当たった分析では、競走名を掲載した折に「ビューチフル」を「B」と省略する際に省略記号の(.)が適用された。そこから転じて中黒と判断され、中黒入りの競走名称が広まったのではないか、と分析している[2]

歴代優勝馬[編集]

2000年以降。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第26回 2000年9月24日 水沢 D1900m ラフレシアダンサー 牝5 水沢 2分02秒8 菅原雅文 佐々木恒 吉田榮子
第27回 2001年9月30日 盛岡 D1800m カネサイジョオー 牝6 水沢 1分57秒0 村上忍 小野寺三男 齋藤きえ子
第28回 2002年9月29日 盛岡 D1800m セイントリーフ 牝4 水沢 1分55秒0 菅原勲 鈴木七郎 内海正章
第29回 2003年9月29日 盛岡 D1800m サクラティアラ 牝5 盛岡 1分55秒3 沢田盛夫利 葛西勝幸 櫻井和子
第30回 2004年10月10日 盛岡 D1800m ハイフレンドトーレ 牝5 水沢 1分53秒1 村上忍 佐藤浩一 高橋顯輔
第31回 2005年10月9日 盛岡 D1800m ドリームチャッター 牝3 北海道 1分53秒6 岩橋勇二 成田春男 平田一雄
第32回 2006年10月8日 盛岡 D1800m サイレントエクセル 牝3 水沢 R1分52秒5 板垣吉則 千葉博 道地房男
第33回 2007年8月26日 水沢 D1900m サイレントエクセル 牝4 水沢 2分02秒3 板垣吉則 千葉博 道地房男
第34回 2008年8月31日 水沢 D1900m ジュリア 牝5 盛岡 2分00秒4 齋藤雄一 小西重征 組)SEEDS
第35回 2009年8月30日 水沢 D1900m クインオブクイン 牝7 水沢 2分01秒6 村上忍 櫻田康二 中部建材(株)
第36回 2010年8月30日 水沢 D1900m マイネベリンダ 牝5 盛岡 2分01秒6 齋藤雄一 小西重征 新井昭二
第37回 2011年8月29日 盛岡 D2000m マチカネオイカゼ 牝6 北海道 2分07秒9 井上俊彦 林和弘 林正夫
第38回 2012年9月3日 水沢 D1900m サクラサクラサクラ 牝6 北海道 2分01秒4 吉田稔 田中淳司 野島春男
第39回 2013年9月2日 水沢 D1900m シャイニングサヤカ 牝6 北海道 R1分58秒8 岩橋勇二 田中淳司 伏木田達之
第40回 2014年9月1日 水沢 D1900m アスカリーブル 牝5 船橋 2分03秒5 吉原寛人 出川克己 坂本敏浩
第41回 2015年8月31日 水沢 D1900m サンバビーン 牝5 北海道 2分02秒4 岩橋勇二 田中淳司 岡田隆寛
第42回 2016年8月28日 水沢 D1900m ジュエルクイーン 牝4 北海道 2分02秒1 吉原寛人 田中正二 杉山忠国
第43回 2017年8月27日 水沢 D1900m ジュエルクイーン 牝5 北海道 2分04秒7 吉原寛人 田中正二 杉山忠国
第44回 2018年8月26日 水沢 D1900m ジュエルクイーン 牝6 北海道 2分02秒8 五十嵐冬樹 田中正二 杉山忠国
第45回 2019年8月25日 水沢 D1900m クレイジーアクセル 牝4 大井 2分01秒8 吉原寛人 渡邉和雄 市原高一
第46回 2020年8月30日 水沢 D1900m アッキー 牝7 川崎 2分02秒4 高松亮 林隆之 佐久間拓士
第47回 2021年8月29日 盛岡 D2000m ラインカリーナ 牝5 浦和 2分06秒8 山本聡哉 小澤宏次 大澤繁昌
第48回 2022年8月28日 盛岡 D2000m サルサディオーネ 牝8 小林 2分04秒7 矢野貴之 堀千亜樹 菅原広隆
第49回 2023年8月27日 水沢 D2000m ノーブルシルエット 牝5 大井 2分07秒8 笹川翼 佐野謙二 吉木伸彦
  • 2000年以前の優勝馬の馬齢は旧表記を用いる。
  • Rはコースレコードを示す。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 令和5年度第5回 盛岡競馬競走番組表(概定)” (PDF). 岩手競馬オフィシャルページ. 2023年8月25日閲覧。
  2. ^ a b c 横川典視 (2015年9月10日). “ビューチフルドリーマーカップ 消えた中黒のナゾ?”. 楽天競馬. 2016年2月25日閲覧。
  3. ^ web Furlong 2014【グランダム・ジャパン特集】第40回 ビューチフル・ドリーマーカップ”. 地方競馬全国協会. 2015年9月5日閲覧。
  4. ^ 2023シーズン岩手競馬開催日程のおしらせ~ 新シーズンは2023年4月2日(日)開幕! ~ - 岩手県競馬組合、2023年2月14日配信・閲覧
  5. ^ 令和5年度番組編成要領及び諸規程集” (PDF). 岩手競馬オフィシャルページ. p. 10. 2023年8月25日閲覧。

各回競走成績の出典[編集]

関連項目[編集]