ビコール語

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ビコール語
Bikolano
話される国 フィリピンの旗 フィリピン
地域 東南アジア
話者数 約460万人
言語系統
表記体系 ラテン文字
言語コード
ISO 639-1 なし
ISO 639-2 bik
ISO 639-3 bikマクロランゲージ
個別コード:
ubl — ブヒノン・ビコール語
bcl — 中央ビコール語
lbl — リボン・ビコール語
rbl — ミラヤ・ビコール語
cts — 北カタンドゥアネス・ビコール語
bto — イリガ・ビコール語
bln — 南カタンドゥアネス・ビコール語
fbl — 西アルバイ・ビコール語
Bikol languages map.png
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ビコール語はフィリピン諸語の語群の一つ。オーストロネシア語族、ヘスペロネシア語族、中央フィリピン諸語、中央フィリピン語群に属する。Bicol, Bicolano, Vicol ともつづる。

フィリピン、ルソン島(Luson)島南東部のビコル(Bikol)半島の大部分の地域、および、カタンドアネス(Catanduanes)州で話される。「ビコル」という名称は、普通、ビコル半島の全域、タガログ語地域の南部とその東部、および、カタンドアネス島をさすが、ソルソゴン(Sorsogon)州には、中部ビサヤ語塊に属するマスバテ・ソルソゴン語とワライ・ソルソゴン語が分布している。 1975年の国勢調査によると、いわゆる「ビコル」語の話者数として2928245人が記載されており、フィリピン第5番目の大言語ということになる。アルバイ州、カマリネス・スル州、カタンドアネス州、ソルソゴン州で、それぞれ支配言語を、カマリネス・ノルテ州では多数言語を形成している。上記の話者数は、ビコル小語群に属する下記の4言語のほかに、ソルソゴン州の中部ビサヤ語塊に属する前述の2言語の話者数27万人をも含んでいる。 ビコル小語群は、同じ中部フィリピン語群に属する、タガログ語、および、北ビサヤ小語群と、密接に関係している。ナガ・ビコル語、リンコナダ・ビコル語、アルバイ・ビコル語、カタンドアネス・ビコル語の4言語が認められるが、内陸部では方言差が大きい。


エスノローグによれば、ビコール語はマクロランゲージであり、さらに以下の5つに分類する。

文字[編集]

ラテン文字が用いられている。

代名詞[編集]

  絶対格 能格 斜格
1人称単数 ako ko sakuya, sako
2人称単数 ika, ka mo saimo, si-mo
3人称単数 siya niya saiya
1人称複数 inclusive kita nyato, ta satuya, sato
1人称複数 exclusive kami nyamo, mi samuya, samo
2人称複数 kamo nindo saindo
3人称複数 sinda ninda sainda

音韻的特徴[編集]

母音は、a,e,i,o,u 子音はp,t,k,b,d,g,m,n,ng,s,l,r,w,y が認められる。

形態論[編集]

語構成は、接辞、重複(一種の接辞)、合成による。接辞は、時制、相、態(焦点)、数などを表す。多くの接頭辞が共起する。それに対して、接中辞、接尾辞は種類が少なく、1~3種類が限度である。 重複には、語幹の一部の繰り返し(部分重複)、全体の繰り返し(完全重複)、あるいは、その組み合わせがあり、接辞とともに活発に用いられる。相、反復性、多量性、縮小性などを表す。

基本表現[編集]

おはよう。  marhay na aga.
こんにちは。 marhay na hapon po.
こんばんは。 marhay na banngi.


参考文献[編集]

亀井孝・河野六郎・千野栄一『言語学大辞典 第3巻 世界言語編』三省堂、1992年。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]