ヒルシュスプルング病

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ヒルシュスプルング病: Hirschsprung's disease)は、消化管の蠕動運動を司る神経叢の先天性の欠如によって、新生児・乳児期より腸管拡張・腸閉塞像を呈する疾患

先天性巨大結腸症: congenital megacolon)とも言われている。

概要[編集]

1886年に、デンマークの内科医ハラルド・ヒルシュスプルングによって報告された[1][2]

疫学[編集]

病因[編集]

拡張腸管の病理組織所見にて腸管壁のアウエルバッハ神経叢マイスナー神経叢の欠如が認められており、先天性的な神経叢の欠如によって、消化管の蠕動運動が低下することで生じると考えられている。

遺伝学的にRet遺伝子の変異が認められていることが報告されてきている。

臨床像[編集]

出生直後から腹部膨隆、便秘を来す。

治療[編集]

腸管壁の神経節細胞が欠如した領域が非常に狭い場合は浣腸などでコントロールできることもあるが、ほとんどの患者は腸管の無神経節領域を切除し端々をつなぎ合わせる手術が必要。無神経節領域の広さにより、根治手術を行う場合や、人工肛門小腸瘻(しょうちょうろう)を造設する場合もある。近年は、腹腔鏡補助下手術や経肛門手術が導入されつつある。

脚注[編集]

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  1. ^ Holschneider, A. M., Swenson, O. (2000-06-01). “Historical Review”. In Holschneider, A. M., Puri, P. (英語). Hirschsprung's Disease and Allied Disorders (2nd ed.). Taylor & Francis Group. pp. p.3. ISBN 905702263X. 
  2. ^ ただし、1888年を最初の報告年とする資料もある。 小林昭夫 「消化器疾患」『小児科学』 矢田純一、中山健太郎編、文光堂、1994年4月、第7版、p.p.467-468。ISBN 4-8306-3017-5

関連[編集]