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ヒメユズリハ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヒメユズリハ
Daphniphyllum teijsmannii
Daphniphyllum teijsmannii
(2006年10月27日、大阪府
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
: ユキノシタ目 Saxifragales
: ユズリハ科 Daphniphyllaceae
: ユズリハ属 Daphniphyllum
: ヒメユズリハ D. teijsmannii
学名
Daphniphyllum teijsmannii Zoll. ex Kurz (1864)[1]
シノニム
和名
ヒメユズリハ
変種[10]
  • スルガヒメユズリハ D. t. var. hisautii
  • シマユズリハ D. t. var. oldhamii

ヒメユズリハ(姫楪[11]・姫譲葉・青黄剛樹[12]学名: Daphniphyllum teijsmannii)は、ユズリハ科ユズリハ属常緑高木海岸付近に多く、トベラウバメガシと共に海岸林の重要な構成樹種である。和名は、ユズリハよりも葉が小さいことに由来する[11]。別名、オオバユズリハ、アマミユズリハ、オキナワヒメユズリハ[1]

分布

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日本本州中南部、四国九州沖縄[11]台湾朝鮮に分布する。暖地の海岸近くの照葉樹林内に生える[11]

形態・生態

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高さは3 - 10メートル (m) になり[11]、同属のユズリハより全体的に小さい。樹皮は灰褐色から茶褐色で、皮目が散生する[11]頂芽は円錐形の葉芽で葉柄が変化した芽鱗に包まれていて、枝先の葉のつけ根に小さくて丸い花芽がつく[11]

枝先に束生する。葉は楕円形で長さ4 - 15センチメートル (cm) 、質でかたく[11]、特に若いときにごくあらい鋸歯を見せることがある。葉柄は長く、葉の付け根で少し曲がる。葉柄がきれいな赤に色づかない。

雌雄異株[11]期は5月頃。

11月頃に果実は黒紫色に熟する。

人間との関わり

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庭木街路樹にもよく使われる。

脚注

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  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum teijsmannii Zoll. ex Kurz ヒメユズリハ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum teijsmannii Zoll. ex Kurz f. ovatifolium Hurus. ヒメユズリハ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum pentandrum Hayata var. okinawaense (Hurus.) Hurus. ヒメユズリハ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum glaucescens Blume subsp. teijsmannii (Zoll. ex Kurz) T.C.Huang var. iriomotense (Hurus.) T.C.Huang ヒメユズリハ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  5. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum glaucescens Blume subsp. teijsmannii (Zoll. ex Kurz) T.C.Huang var. buergeri (Müll.Arg.) T.C.Huang ヒメユズリハ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  6. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum glaucescens Blume subsp. teijsmannii (Zoll. ex Kurz) T.C.Huang var. amamiense (Hurus.) T.C.Huang”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  7. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum glaucescens Blume subsp. teijsmannii (Zoll. ex Kurz) T.C.Huang ヒメユズリハ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  8. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum amamiense Hurus. ヒメユズリハ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  9. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphniphyllum teijsmannii Zoll. ex Kurz var. amamiense (Hurus.) Hurus. ヒメユズリハ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月26日閲覧。
  10. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “BG Plants簡易検索結果表示”. 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList). 千葉大学. 2014年1月27日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g h i 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 216
  12. ^ 中山泰昌 編『難訓辞典』東京堂出版、1956年12月。ISBN 4490100124 [要ページ番号]

参考文献

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  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、216頁。ISBN 978-4-416-61438-9 
  • 茂木透 写真『樹に咲く花 離弁花2』高橋秀男・勝山輝男 監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2000年、226-227頁。ISBN 4-635-07004-2 

関連項目

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外部リンク

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