ヒタキ上科

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ヒタキ上科
キビタキ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
亜目 : スズメ亜目 Passeri
小目 : スズメ小目 Passerida
上科 : ヒタキ上科 Muscicapoidea

ヒタキ上科(ヒタキじょうか、学名 Muscicapoidea)は、鳥類スズメ目の上科である。

また、かつて Hartert (1910) などにより提唱された、拡大されたヒタキ科 Muscicapideae についてもここで述べる。

系統と分類[編集]

系統樹は主に Johansson et al. (2008)[1]、Lovette & Rubenstein (2007)[2]より。


ヒタキ上科



マネシツグミ科 Mimidae



ムクドリ科 Sturnidae




ウシツツキ科 Buphagidae






ツグミ科 Turdidae



ヒタキ科 Muscicapidae




カワガラス科 Cinclidae





キバシリ上科 Certhioidea



ヒタキ上科は、Sibley & Ahlquist (1990)により、スズメ小目の3上科の1つとして設けられた。

ただしそののちDNAシーケンス系統に基づき、いくつかの修正がなされた[1]。かつてウグイス上科単型キバシリモドキ科となっていたキバシリモドキ属 Rhabdornis がヒタキ上科ムクドリ科に移された。ヒタキ上科に含まれていたレンジャク科 Bombycillidae は類縁性が疑わしく除外され、さらに数科に分割されレンジャク上科 Bombycilloidea の大半を構成する。

ヒタキ上科はキバシリ上科姉妹群である[1]。キバシリ上科は Cracraft et al. (2004) によりウグイス上科から分離された上科だが、これを独立上科とする代わりにヒタキ上科に含める説もある[3]

Sibley & Ahlquist での下位分類[編集]

亜科
レンジャク科 Bombycillidae ヤシドリ族 Dulini
レンジャクモドキ族 Ptilogonatini
レンジャク族 Bombycillini
カワガラス科 Cinclidae
ヒタキ科
Muscicapidae
ツグミ亜科 Turdinae
ヒタキ亜科
Muscicapinae
ヒタキ族 Muscicapini
ノビタキ族 Saxicolini
ムクドリ科 Sturnidae ムクドリ族 Sturnini
マネシツグミ族 Mimini

Hartert のヒタキ科[編集]

Hartert (1910) は旧世界の虫食鳥類をまとめたヒタキ科 Muscicapidae を提唱した。ヒタキ科には9亜科前後が置かれ、それらはのちの時代の科に相当した。

Delacour (1946)、Mayr & Amadon (1951)、Mayr & Greenway (1956)、Delacour & Vaurie (1957) はヒタキ科を次のような亜科に分けた[4]。また、厚生労働省動物の輸入届出制度」の「届出対象動物 種名、学名リスト」での亜科と種数も追記する[5]。記号の意味は、○ は亜科あり、↑↓ は隣の亜科に含まれる、F は独立科、空白は亜科なし(別の亜科に含まれる可能性あり)。上科欄は、同名の現在の科が属す上科であり、必ずしも全ての種がその上科というわけではない。

亜科 学名 D
1946
M&A
1951
M&G
1956
D&V
1957
厚労 種数 上科
オーストラリアムシクイ亜科 Malurinae 094 ミツスイ上科
ハシリチメドリ亜科 Orthonychinae 003 incertae sedis
ウズラチメドリ亜科 Cinclosomatidae 016 カラス上科
メガネヒタキ亜科 Platysteiridae 025
モズヒタキ亜科 Pachycephalinae 047
オウギビタキ亜科 Rhipidurinae 040
カササギヒタキ亜科 Monarchinae 092
ハゲチメドリ亜科 Picathartidae 002 incertae sedis
チメドリ亜科 Timaliinae 256 ウグイス上科
ダルマエナガ亜科 Paradoxornithinae 19
ウグイス亜科 Sylviinae 346
ミソサザイ亜科 Troglodytinae F F F 060 キバシリ上科
ブユムシクイ亜科 Polioptilinae 013
マネシツグミ亜科 Miminae F F F 031 ヒタキ上科
ツグミ亜科 Turdinae 317
ヒタキ亜科 Muscicapinae 157
カワガラス亜科 Cinclinae F F F 005
亜科数 6 8 9 9 13

Amadon (1957) や Wetmore (1960) により、広義のヒタキ科は解体され、亜科は個別の科となった。しかしその後もしばらく、大衆向けの書籍などで広義のヒタキ科が使われることがあった。

出典[編集]