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パリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨハネ・パウロ2世のパリウム
第264代教皇ヨハネ・パウロ2世のパリウム
映像外部リンク
着座式において教皇用パリウムを受け取る第267代教皇レオ14世。3本のピンが付けられる場面を含む - バチカンニュース(YouTube)

パリウムラテン語: palliumマントルクロークの意[1])とは、カトリック教会で、教皇自身が身に着けている、および管区大司教に教皇から親授される、肩被い形状の祭服の一種。司牧の権威と使命の象徴である。

概要

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帯状の白い羊毛地を使用し、首を通して両肩に掛ける輪状の部分の前後に先端が黒い2本の垂れ飾りが付いた形状をしている[2]。黒(受難節に際して赤)いで、輪状部分の前後と左肩と右肩と合わせて4つ、それぞれのたれ飾りの部分に1つずつ、聖痕を表す合計6つの十字架の文様が縫い取りされている。適切な着用状態に収まるよう、垂れ飾りの先端部分には小さな鉛の重しが黒い絹で内包されている[2]。着用の際はキリストの磔刑の際に使われた3本の釘を象徴する3本のピン(aciculaeまたはspinula[注 1])が、輪状部分の前後と左肩の十字架上に付けられる[1][3][4]。十字架の部分には宝石が飾られることがある[1]

この羊毛で作られた祭服は、迷子の羊を肩に担ぐ「善き羊飼い」の姿を象徴するもので[4]イエス・キリストがペテロに授けた三つの使命、つまり「わたしの子羊を飼いなさい」、「わたしのの世話をしなさい」そして「わたしの羊を飼いなさい」を想起させるものでもある[3]

大司教用のパリウムには子羊の羊毛が使われるが、教皇用にはこのイエス・キリストの「わたしの子羊を飼いなさい」と「わたしの羊を飼いなさい」の言葉を反映して子羊と羊の羊毛が使われる[5]

第265代教皇ベネディクト16世は、1千年紀で用いられていた幅が広く長い垂れ飾りを左肩から垂らす古い形式のパリウムを新調し復活させた。十字架の縫い取り文様も赤を好んだ[5]。その後、輪状のものの前後にたれ飾りが付いた現代式の2着目のパリウムを新調したが帯の幅は約2インチ (5.1 cm)[2]とされていた現代の慣例より太く、垂れ飾りも長めで十字架も赤いものだった[6]。後任の第266代教皇フランシスコは、当初新調せずベネディクト16世の2着目のパリウムをそのまま受け継いだ。着座から数年後、第264代教皇ヨハネ・パウロ2世が用いていた短めの垂れ飾りと同様の形状で、かつ慣習に従った幅で黒い十字架が縫い取られたパリウムを新調した。第267代教皇レオ14世は、短い垂れ飾りと黒い十字架のパリウムが着座式で託された。

毎年6月29日のペトロパウロの大祝日のミサの中で、直近1年に任命された管区大司教に親授される。2014年までは教皇が祝別を行った上で直接大司教らの肩にかける儀式が行われていたが、2015年以降は祝別をしてミサ後に手渡されるのみに簡素化され、着用の儀式は後日に各教区で行うように改められた[7]

ギャラリー

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脚注

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注釈

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  1. 小さな背骨、の意味[1]
  2. 当時既に現代の形に近いパリウムが着用されていたが、意図的に古い様式のパリウムを着用した画が描かれたと考えられている[5]

出典

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  1. 1 2 3 4 History of the pallium given to Metropolitan Archbishops - Vatican News (英語). www.vaticannews.va. バチカンニュース (2019年6月29日). 2025年5月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月19日閲覧。
  2. 1 2 3 The Catholic Historical Review 1922, p. 71.
  3. 1 2 The rite for the Inauguration of the Petrine Ministry of Leo XIV - Vatican News (英語). www.vaticannews.va. The Holy See (2025年5月16日). 2025年5月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月19日閲覧。
  4. 1 2 レオ14世、ペトロの後継者としての任務開始を記念するミサ”. www.vaticannews.va. バチカンニュース (2025年5月1日). 2025年5月19日閲覧。
  5. 1 2 3 Wooden, Cindy (2006年6月23日). CNS STORY: Pope's pallium noticeably different from ones he'll give archbishops”. New Liturgical Movement. Church Music Association of America. 2025年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月19日閲覧。
  6. Kollmorgen, Gregor (2008年6月25日). New Papal Pallium”. New Liturgical Movement. Church Music Association of America. 2025年5月20日閲覧。
  7. 聖ペトロ・聖パウロ大祝日:教皇、最近任命の首都大司教らとミサ”. ja.radiovaticana.va. バチカン放送局. 2018年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月2日閲覧。

参考文献

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  • “The Pallium” (英語). The Catholic Historical Review 8 (1): 64–71. (1922). ISSN 0008-8080. https://www.jstor.org/stable/25006266. 

外部リンク

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