コンテンツにスキップ

パザルジク州

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パザルジク州
Област Пазарджик
ブルガリア内のパザルジク州の位置
ブルガリアの国旗 ブルガリア共和国
州都パザルジク
人口317,358 人
面積4,459 km²
基礎自治体11
ナンバープレートPA
標準時EETUTC+2
夏時間EESTUTC+3
知事Angel Cholakov
ラッドはこの地方でよく見られる魚
バテク・ダム

パザルジク州(パザルジクしゅう、ブルガリア語: Област Пазарджик, ラテン文字転写: Oblast Pazardzhik)は、ブルガリア南西部に位置する。州都はパザルジク

標高は190メートルから370メートル。水資源に富み、マリツァ川Марица / Maritsa)とその支流トポルニツァ川Тополница / Topolnitsa)およびルダ・ヤナ川Луда Яна / Luda Yana)が流れる。

バタクの教会

経済

[編集]

パザルジク州の産業の中心は工業である。バタクБатак / Batak)、ペシテラПещера / Peshtera)、アレコАлеко / Aleko)の3つの水力発電所からの電力供給は合計して250メガワットにのぼる。パナギュリシテ周辺の鉱山からの銅の産出はブルガリア、そしてヨーロッパ全体への銅の供給の重要な源となっている。製造業は主にパザルジクパナギュリシテヴェリングラトにあり、主力製品は鉛蓄電池などである。ペシテラの薬品工業は1千人を超える従業員を抱える。ベロヴォは製紙工業がある。バタク、ペシテラ、ラキトヴォ、ヴェリングラトなどの南部(ロドピ地方)では木材産業は重要産業となっている。農業も重要な産業であり、特に州の中央部で盛んである。もっとも重要な作物は果物(リンゴプラムイチゴなど)、ブドウオオムギライムギなどである。畜産業は主に山間部で盛んである。

観光

[編集]

ロドピ山脈のある南部地方は自然観光に適する。この地方は濃密な針葉樹および落葉樹の森林で覆われ、多くの人造湖が点在する。そのなかで最大の湖のあるバタク・ダムにはリゾート施設が立てられている。

ダム湖には魚類が豊富で、魚釣りを楽しむことが出来る。コイ、ラッド(Rudd)、バーベル(Barbel)などが見られる。また、ヴェリングラト、ストレルチャ、バニャ、ヴェルヴァラにはリゾート温泉もある。ベロヴォ近くの丘陵地には、古代の神殿跡が残されているほか、ツェピナ、バタ、ストレルチャなど各地に古代の集落の遺跡が残されている。

交通と通信

[編集]

道路網はあまり発達していない。トラキア高速道路Trakiya motorway)が州の中央を走っている。主な鉄道路線はソフィアプロヴディフと結ばれており、他にパナギュリシテ、ペシテラへいく路線も敷かれている。

他のブルガリアの地方と同様に、全ての街・村には電気、電信、水道網が整備されている。幾らかの村ではインターネットも利用でき、また、ほぼ全域で携帯電話が使用できる。

基礎自治体

[編集]
パザルジク州の基礎自治体