パイロメーター

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パイロメーター(Pyrometer)は、熱放射を感知し測定する非接触装置であり、物体表面温度を測定するのに用いられる。(色温度Planck's law of black body radiation)

このパイロメーターの語は、測定を意味する“メーター”の頭に、ギリシャ語で火を意味する "πυρ" をつけたものである。この語は元々、白熱している物体(つまり、可視光線を出している物体)の温度を測定する機器に名づけられたものである。

動作原理[編集]

パイロメーターは、光学装置と検出器からなり、光学装置で熱放射を検出器のある焦点に集める。検出器の出力信号(温度 T)は、物体からの熱放射 j* に関係し、シュテファン=ボルツマンの法則によって、シュテファン=ボルツマン定数ともよばれる比例係数 σ 、および物体の放射率 ε と以下の関係にある。


j^{\star} = \varepsilon\sigma T^{4}

この出力信号から物体の温度に関する情報が得られる。このように、パイロメーターでは物体と直接接触する必要がない点で、接触させる必要がある熱電対測温抵抗体とは大きく異なる。

応用[編集]

パイロメーターは、動く物体の温度や、届かなかったり接触できないような物体の温度を測定するのに特に適している。

製錬工業での利用[編集]

冶金での高炉操作において、温度というのは根本をなすパラメータである。信頼性があり連続して溶融温度を測定できる方法は、精錬操作の効率的な制御のために必須である。精錬速度を最大化し、スラグを最適温度で生成し、燃料消費を最小限とし、耐火物の寿命を長くすることにもなる。従来は熱電対が用いられてきたが、すぐに溶けてしまうために連続測定には適していない。

鋼浴上パイロメーター[編集]

鋼浴表面を上からパイロメーターで連続測定する方法は今でも用いられるが、放射率の変動、介在するガスや微粒子による影響、光学系への塵埃の堆積などによって不正確な結果しか得られないことが知られている。

Tuyère パイロメーター[編集]

Tuyère パイロメーターは、高炉の鋼浴に供給する空気や反応物の温度を羽口(はぐち)を通して測定する光学装置である。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]