バーモントカレー

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バーモントカレー
販売会社 ハウス食品
種類 即席固形カレールー
販売開始年 1963年
完成国 日本の旗 日本
関係する人物 浦上郁夫いしだあゆみ西城秀樹河合奈保子東山紀之少年隊)、イチロー三倉茉奈・佳奈KinKi Kids長瀬智也TOKIO)、手越祐也NEWS)、相葉雅紀)、Hey! Say! JUMP
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バーモントカレーは、ハウス食品が販売する即席固形カレールーの商品名で、同社の登録商標(日本第1944326号)である。

概要[編集]

原材料にリンゴ蜂蜜を使用し、まろやかでコクのある味わいが特徴である[1]。辛味は甘口・中辛・辛口の3種類で、「甘口」はハウスにおける5段階評価の辛味順位[1]では一番下の「1」となっており、辛口は中間の「3」であるが同社の「ジャワカレー」の甘口、「こくまろカレー」の中辛、「印度カレー」の中辛、「ザ・カリー」の中辛、「海の幸カレー」、「ザ・ホテル・カレー コク深い中辛」、「熟成コクデミカレー」、「ベジタブルカレー」、「ヘルシーオカレー 野菜の旨みまろやかタイプ中辛」などと同じ程度の順位(2016年11月現在)である。

内容量は115グラム(6皿分)・230グラム(12皿分(6皿分×2))、1kg入りの業務用パッケージ[2]がある。希望小売価格は115グラムが194円、230グラムが318円(2016年11月現在、各税別)[3]。箱入りで、賞味期限は1年6ヶ月(開封後は冷蔵保存で約3ヶ月)。日本全国で発売。

辛味の種類別における売上では、中辛・甘口・辛口の順になっており、日本全国のスーパーマーケットにおける即席固形カレールーの銘柄売上2010年)では、本品中辛が第1位、本品甘口が第2位、本品辛口が第6位で、3種類合わせた売上額は約200億円であった[4]。発売50周年の2013年時点では、カレールー市場全体のうち約3割を占めていたという[5]。出荷量は、2003年までの40年間で約122万トンを記録している。

日本国外にも展開されており、輸出はアメリカ韓国など約70か国に行われ、現地生産は2004年中華人民共和国で開始され、現地の味覚に合わせた味付けや風味に変更している[6]。また、台湾では同社とセブン-イレブンが共同開発を行い、バーモントカレーを使用した弁当「佛蒙特咖喱飯」がセブン-イレブン限定で販売され人気を得ている[7]

姉妹品として、食物アレルゲンとなる小麦、乳、卵など7つの成分を含まない『特定原材料7品目不使用バーモントカレー』、ルーに含まれる脂肪分をおよそ半分にカットした低カロリー版『プライム バーモントカレー』(当初は内容量200グラム・10皿分、2010年2月以降より内容量160グラム・8皿分に変更された)、幼児にも食べやすい『バーモントカレー キッズ』(フレークタイプ)、バーモントカレーのハッシュドビーフ版とされる「バーモントハヤシ」がある。業務用製品として、カレーパンフィリングも製造されている。

歴史[編集]

1960年代初旬頃、家庭の食事は子供を中心に回り始めていたが、カレーは辛さや刺激から「大人の食べもの」という認識が強く、子供までを対象としたカレールー商品は存在していなかった[6][8]。子供用のカレーは別の鍋で味付けを調整する必要があるなど、子供のいる家庭においてカレーは必要以上に手間の掛かる料理とされていた[8]。そこでカレーの辛さを抑え、手軽に「子供も大人も一緒に美味しく食べられる」とのコンセプトで開発が始まった[6][8]

開発当時の日本では「バーモント健康法」と呼ばれる、アメリカ・バーモント州に伝わるりんご酢はちみつを使った民間療法が流行しており、これが商品名の由来となっている[6][8]。それまでも同社の商品の一部では、原材料にリンゴと蜂蜜を使用してコクを出していたが、このカレーの開発にあたっては「バーモント健康法」の応用として、リンゴと蜂蜜が中心に取り入れられた[6][8]香辛料の持つ辛さをできるだけ抑えつつも、子供から大人まで幅広い世代が一緒に楽しめるカレーを探求し、試作品が多数作られた末に、リンゴの酸味とハチミツによってコクのあるマイルドな風味を特徴とする味付けとなった[6][8]

開発を率いたのは当時副社長だった浦上郁夫(後に社長となる)。

1963年昭和38年)発売開始。当時の価格は1箱120g(6皿分)が60円、1966年(昭和41年)に追加された1箱240g(12皿分)が120円だった[8]。パッケージにはリンゴとカレーライスの写真と蜂のイラストを大きく配置しており、当時としては斬新なデザインであった[6][8]CMや店頭での試食宣伝活動が奏功し、数か月後には生産が間に合わなくなる程の大ヒット、当初販売店にあった「甘い(辛くない)カレーなんて売れるはずがない」との見方を覆し、瞬く間に同社を代表する定番商品となった[8]。ちなみに商品名のロゴは既発の「ハウスカレー」に「バーモント」の文字を付け足したものだった。

辛味の種類は当初甘口のみだったが、好みの変化に応じて「辛口」「中辛」と増やした[6]

1980年、社名ロゴの変更に合わせ、パッケージも大幅に一新。これと前後して、同商品の横展開商品にあたる即席ハヤシライスルウの「バーモントハヤシ」発売開始。

1989年に製法のリニューアルが行われた[6]

1997年にコクの再現を実現するため、再び製法のリニューアル(「ダブルブレンド製法」)が行われた。

2010年春にリニューアルが行われ、「新・濃縮加熱製法」を取り入れてコクと香りを高めながらも油脂約10%とカロリー約6%を減らしており、ヘルシー度を増した[1][6]

リンゴに蜂蜜が垂れる映像[8]は、広がりながら回転する傘の骨のような自作器具を用いて撮影した。制作は一貫して電通関西支社が担当している。

歴代CMキャラクター[編集]

西城秀樹との関わり[編集]

テレビコマーシャルにはその時々の人気タレントがCMキャラクターに起用され、ハウス食品を代表する一大ブランドの浸透に寄与しているが、その中でも西城秀樹(出演:1973年 - 1985年)との関わりは非常に深い。

CMソングの元祖は、作詞山上路夫・作曲いずみたくのゴールデンコンビが生んだ『バーモントカレーの歌[8]。歴代のCMタレントに歌い継がれたが、西城出演時代の途中から「♪ハウスバーモントカレーだよ」の歌い出しが有名な歌に変わり、「ハウスといえばバーモントカレー」のイメージを広く浸透させた[8]

キャッチコピーの“ヒデキ、感激!![9]は、後年広く引用・パロディ化されている。

1980年のパッケージリニューアル以降(河合奈保子共演時代)は、河合による「♪リンゴとハチミツ ハウスバーモントカレー」で終わる曲に変更された。

西城がバーモントカレーのCMキャラクターを降板したのちも西城とハウス食品とのつながりは深く、先述の「ジャワカレー」「ハウスポテトチップス」「六甲のおいしい水」(現・アサヒ飲料「おいしい水 六甲」)などハウス食品の他製品のCMにも起用されたほか、西城の結婚(2001年)に際しては西城と夫人の2ショット写真がプリントされたオリジナルのバーモントカレーが挙式の引き出物として配られた。また、西城の還暦記念イベント(2015年4月13日)の際にも「ヒデキ、 感激!」というせりふをもじった「ヒデキ、カンレキィ〜!」のコメントがプリントされたオリジナルのバーモントカレーがコンサートのお土産として配られた。

2018年5月16日に西城が急性心不全で死去。西城の死去に際してハウス食品は「CMは大変好評をいただき、そのおかげもあって今日カレーライスが国民食とまで言われ、皆様に愛されるようになりましたものと大変深く感謝しております。」とするコメントを発表した。また西城の葬儀・告別式では会葬御礼としてバーモントカレーが配られた[10]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c バーモントカレー - ハウス食品
  2. ^ ただし業務用は甘口のみのラインアップで味の仕様は1980年(昭和55年)当時の家庭用のバーモントカレーの甘口と同一の仕様となる。
  3. ^ 2007年9月19日、ハウス食品は小麦など原料の高騰を理由に、バーモントカレーを含む家庭用・業務用のルー / レトルト類112品目について約10%の値上げを発表、同年11月1日出荷分から実施した。それまでの本品の価格は125グラムが165円、250グラムが270円。
  4. ^ 2011年3月23日放送「DON!」(日本テレビクイズ! 1番人気はなぁーに!?ファイナル
  5. ^ ハウス食品「カレーを国民食にした」CM「ヒデキ、感激!」…西城秀樹さん死去 スポーツ報知 2018年5月18日
  6. ^ a b c d e f g h i j [ブランド列伝]バーモントカレー(ハウス食品)”. YOMIURI ONLINE. 読売新聞 (2010年6月29日). 2010年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月7日閲覧。
  7. ^ 台湾セブンイレブン限定のバーモントカレー弁当 - ロケットニュース24 2011年3月25日
  8. ^ a b c d e f g h i j k l ハウスのカレー物語:バーモントカレー - ハウス食品
  9. ^ “ヒデキ、ご機嫌!!”“ヒデキ、満足!!”“最上(西城)の、出来(デキ)!!”など様々なバリエーションがある。“~感激!!”は初期のもの。
  10. ^ 西城秀樹さん通夜、会葬御礼は「バーモントカレー」 - 日刊スポーツ 2018年5月25日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]