バルテリ・ボッタス

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バルテリ・ボッタス
Valtteri Bottas 2017 Malaysia.jpg
基本情報
フルネーム バルテリ・ビクター・ボッタス
Valtteri Viktor Bottas
略称表記 BOT
国籍  フィンランド
出身地 同・ナストラ
生年月日 (1989-08-28) 1989年8月28日(28歳)
F1での経歴
活動時期 2013-
過去の所属チーム '13-'16 ウィリアムズ
所属チーム メルセデス '17-
車番 77
出走回数 105 (104スタート)
タイトル 0
優勝回数 3
表彰台(3位以内)回数 26
通算獲得ポイント 802
ポールポジション 4
ファステストラップ 5
初戦 2013年オーストラリアGP
初勝利 2017年ロシアGP
2017年順位 3位 (305ポイント)
(記録は2018年第7戦カナダGP終了時)
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バルテリ・ビクター・ボッタスValtteri Viktor Bottas, 1989年8月28日 - )はフィンランド出身のレーシングドライバーフィンランド語に近い表記では「ヴァルッテリ・ボッタス」となる。

経歴[編集]

初期の経歴[編集]

6歳でレーシングカートを始め、レースキャリアをスタート。2008年ユーロカップ・フォーミュラ・ルノーでチャンピオンを獲得。

2009年から2010年の2年間はF3に参戦。ユーロF3では両年ともシリーズ3位に入った。またマスターズF3にも両年とも出場し2年連続で優勝した。

2011年はGP3に出場。初参戦の年に見事チャンピオンに輝いた。またこの年にもF3に数戦出場した。

ボッタスは母国フィンランドの先輩であるミカ・ハッキネンの元マネージャーだったディディエ・コトンが経営するエイセズ・マネージメントと契約し、ウィリアムズ役員(のちメルセデスチーム代表)のトト・ヴォルフからも財政的な支援を受けている。

F1[編集]

2010年[編集]

2010年はウィリアムズとテストドライバー契約を結び[1]、2011年も継続してテストドライバーとして過ごした[2]

2012年[編集]

2012年はテストドライバーから昇格し、リザーブドライバーとして契約した[3]GP2フォーミュラ・ルノー3.5などでレースを走ることはせずF1のみに活動を絞り、ウィリアムズチームに常に帯同しブルーノ・セナのマシンでフリー走行1回目の走行を行い腕を磨いた。シーズン終了後、ウィリアムズとの間で2013年のレギュラードライバーとして契約したことが発表された[4]

2013年[編集]

2013年のウィリアムズはマシン開発に失敗し苦しい戦いを強いられたが、カナダGPで予選3位を獲得して評価を高めた。以降は後方に埋もれて入賞はアメリカGPのみだったが、チームメイトのパストール・マルドナードを殆どの場面で上回り、翌年もウィリアムズのシートを勝ち取った。

2014年[編集]

2014年からはフェリペ・マッサがチームメイトになった。第8戦オーストリアGPにてポールのマッサに続く予選2位・決勝では初表彰台となる3位に入った。その後も勢いに乗り第9戦イギリスグランプリでは予選14番手スタートながら追い上げて自身最高位の2位表彰台を獲得、第10戦ドイツグランプリでは2度目のフロントローとなる予選2番手からスタート、トラブルによるクラッシュで後方からのスタートとなったルイス・ハミルトンの猛追を抑えきって2戦連続2位フィニッシュとなった。その後はクラッチトラブルによるスタート失敗などもあり初優勝はならなかったものの19戦中入賞17回(うち表彰台6回)という抜群の安定感でポイントを積み重ね、2014年の未勝利のドライバーでは最上位となるランキング4位でシーズンを終えた。

2015年[編集]

2015年もウィリアムズより参戦。しかし開幕戦オーストラリアGPは背中の痛みを訴え欠場する。第2戦マレーシアGPから復帰。第7戦カナダGPではキミ・ライコネンのスピンもあってシーズン初表彰台を獲得した。その後もコンスタントにポイントを稼ぐが、その後の表彰台は第17戦メキシコGPのみに留まった。最終的にチームメイトのマッサを上回ったものの、ライコネンとのランキング争いに敗れ、ランキング5位でシーズンを終えた。この年、同郷のライコネンの後任として一時はフェラーリ入りの噂も囁かれたが最終的には2016年もウィリアムズに残留することとなった。またこの年、ライコネンとはフェラーリでの後任説の他、ロシアGPでのファイナルラップでの接触やメキシコGPでの接触、終盤はランキング4位争いなど、特に終盤はなにかとライコネンと縁があるシーズンとなった。

2016年[編集]

この年もウィリアムズより参戦。序盤は前年とほぼ同じ位置におりカナダGPでは3位表彰台を獲得した。しかし中盤戦にすすむにつれてポイントを獲得するのが精一杯という状況になりつつなっていった。最終的に3年連続でチームメイトのマッサのランキングは上回ったが、ランキング8位と不本意な形でシーズンを終えた。

2017年[編集]

当初は2017年もウィリアムズより参戦することが発表されていた[5]。しかしチャンピオンチーム、メルセデスのニコ・ロズベルグが引退したことによりロズベルグの後任として2017年1月17日、メルセデスより参戦することが発表された[6]

開幕戦オーストラリアGPでは移籍後の初レースで3位表彰台を獲得。第3戦バーレーンGPで自身初ポールポジションを獲得するも、決勝はタイヤウォーマーのトラブルもありペースが上がらず3位に終わる[7]。つづく第4戦ロシアGPにて3番手スタートから好スタートを決めトップに立つと、フェラーリのセバスチャン・ベッテルを抑えて自身初優勝を飾った。

オーストリアGPでは自身2度目のポールポジションを獲得するとそのまま逃げ切り、初めてのポール・トゥ・ウィンを果たした。その後はフェラーリやレッドブル勢の後塵を拝するレースも目立ちはしたが最終戦アブダビGPではキャリア3勝目をあげ2017年シーズンを最高の形でしめくくり、ドライバーズランキングは3位となった。調子の浮き沈みはあったが、ハミルトンがアクシデントやトラブルで下位に沈んだレースで好走した結果となり、ハミルトンの不運のフォローやコンストラクターズタイトルの獲得に貢献することとなったシーズンであった。

2018年[編集]

メルセデスに引き続き残留。

シーズン序盤はアクシデントに苦しむ場面が目立った。オーストラリアGPでは予選Q3中に縁石に乗り上げた影響でクラッシュし、それが響いて表彰台圏外でフィニッシュ。アゼルバイジャンGPでは終盤トップ走行中にデブリによるパンクでリタイア(90%以上の距離を走行したため規定により14位完走扱い)となってしまった。だが、バーレーンGPとカナダGPではトップ走行中のベッテルにプレッシャーを与え、優勝争いを幾度か演じた。ハミルトン同様、マシンの特性に苦しむ場面もあるが[8]逆にマシントラブルやタイヤ選択に苦しんでいないこともあり、何度かハミルトンの前でフィニッシュしている。

エピソード[編集]

  • カーナンバーは「77」。これは自分の名前の姓名両方にある”TT”(Valtteri Bottas)にひっかけたもの。
  • フィンランドの女子競泳選手のエミリア・ピッカライネンと交際し、のちに結婚。パドックにも来場し、国際映像でもたまに映し出される。
  • 2016年に「バルト・ピッカライネン」という偽名でマラソンに出場していた[9]。偽名で参加した理由は、マスコミが誰も来ないと思ったためとのことで実際にマスコミは1人も来なかったらしい。10kmマラソンを38分54秒で完走している。
  • ウィリアムズでデビューしウィリアムズで4年間を走り、キャリア5年目にニコ・ロズベルグの後任としてメルセデスに移籍することとなったが、デビューチームはウィリアムズ、4年間ウィリアムズで走りキャリア5年目でメルセデスに移籍という状況は、奇しくもロズベルグと同じキャリアの歩み方である。ロズベルグとの共通点はかなり多い[10]

レース戦績[編集]

略歴[編集]

シリーズ チーム レース 勝利 PP FL 表彰台 ポイント 順位
2007 フォーミュラ・ルノー2.0 NEC コイラネン・ブロス・モータースポーツ 16 2 2 3 6 279 3位
フォーミュラ・ルノー2.0 UK ウィンター・シリーズ AKA コブラ 4 3 0 1 4 0 NC
2008 フォーミュラ・ルノー2.0 ユーロカップ モトパーク・アカデミー 14 5 7 4 10 139 1位
フォーミュラ・ルノー2.0 NEC 14 12 13 12 12 365 1位
2009 フォーミュラ3・ユーロシリーズ ARTグランプリ 20 0 2 1 6 62 3位
イギリス・フォーミュラ3選手権 4 0 0 0 1 N/A NC
マスターズ・オブ・フォーミュラ3 1 1 1 1 1 N/A 1位
マカオグランプリ 1 0 0 0 0 N/A 5位
2010 フォーミュラ3・ユーロシリーズ 18 2 1 4 8 74 3位
マスターズ・オブ・フォーミュラ3 1 1 0 0 1 N/A 1位
マカオグランプリ プレマ・パワーチーム 1 0 0 0 1 N/A 3位
フォーミュラ1 AT&T・ウィリアムズ テストドライバー
2011 GP3シリーズ ロータスART 16 4 1 3 7 62 1位
イギリス・フォーミュラ3選手権 ダブル・R レーシング 3 1 0 1 1 17 17位
マカオグランプリ 1 0 0 0 0 N/A NC
フォーミュラ1 AT&T・ウィリアムズ テストドライバー
2012 ウィリアムズF1チーム テストドライバー
2013 19 0 0 0 0 4 17位
2014 ウィリアムズ・マルティーニ・レーシング 19 0 0 1 6 186 4位
2015 19 0 0 0 2 136 5位
2016 21 0 0 0 1 85 8位
2017 メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ 20 3 4 2 13 305 3位
2018 7 0 0 2 4 86* 3位*
  • * : 今シーズンの順位。(現時点)

フォーミュラ3・ユーロシリーズ[編集]

エントラント シャシー エンジン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 DC ポイント
2009年 ARTグランプリ ダラーラ F308/009 メルセデス HOC
1

Ret
HOC
2

16
LAU
1

2
LAU
2

13
NOR
1

12
NOR
2

Ret
ZAN
1

2
ZAN
2

6
OSC
1

2
OSC
2

8
NÜR
1

2
NÜR
2

4
BRH
1

2
BRH
2

15
CAT
1

4
CAT
2

6
DIJ
1

16
DIJ
2

Ret
HOC
1

2
HOC
2

5
3位 62
2010年 ダラーラ F308/026 LEC
1

9
LEC
2

6
HOC
1

3
HOC
2

5
VAL
1

2
VAL
2

4
NOR
1

3
NOR
2

1
NÜR
1

6
NÜR
2

7
ZAN
1

2
ZAN
2

Ret
BRH
1

4
BRH
2

4
OSC
1

1
OSC
2

11
HOC
1

2
HOC
2

3
3位 62

GP3[編集]

エントラント 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 DC ポイント
2011年 ロータス・ART IST
FEA

4
IST
SPR

8
CAT
FEA

10
CAT
SPR

7
VAL
FEA

7
VAL
SPR

3
SIL
FEA

15
SIL
SPR

12
NÜR
FEA

3
NÜR
SPR

1
HUN
FEA

1
HUN
SPR

2
SPA
FEA

1
SPA
SPR

19
MNZ
FEA

1
MNZ
SPR

17
1位 62

F1[編集]

エントラント  シャシー エンジン  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 WDC ポイント
2012年 ウィリアムズ FW34 ルノー RS27-2012 2.4 V8 AUS MAL
TD
CHN
TD
BHR
TD
ESP
TD
MON CAN EUR
TD
GBR
TD
GER
TD
HUN
TD
BEL
TD
ITA
TD
SIN JPN
TD
KOR
TD
IND
TD
ABU
TD
USA BRA
TD
- -
2013年 FW35 ルノー RS27-2013 2.4 V8 AUS
14
MAL
11
CHN
13
BHR
14
ESP
16
MON
12
CAN
14
GBR
12
GER
16
HUN
Ret
BEL
15
ITA
15
SIN
13
KOR
12
JPN
17
IND
16
ABU
15
USA
8
BRA
Ret
17位 4
2014年 FW36 メルセデス PU106A Hybrid 1.6 V6 t AUS
5
MAL
8
BHR
8
CHN
7
ESP
5
MON
Ret
CAN
7
AUT
3
GBR
2
GER
2
HUN
8
BEL
3
ITA
4
SIN
11
JPN
6
RUS
3
USA
5
BRA
10
ABU
3
4位 186
2015年 FW37 メルセデス PU106B Hybrid 1.6 V6 t AUS
DNS
MAL
5
CHN
6
BHR
4
ESP
4
MON
14
CAN
3
AUT
5
GBR
5
HUN
13
BEL
9
ITA
4
SIN
5
JPN
5
RUS
12
USA
Ret
MEX
3
BRA
5
ABU
13
5位 136
2016年 FW38 メルセデス PU106C Hybrid 1.6 V6 t AUS
8
BHR
9
CHN
10
RUS
4
ESP
5
MON
12
CAN
3
EUR
6
AUT
9
GBR
14
HUN
9
GER
9
BEL
8
ITA
6
SIN
Ret
MAL
5
JPN
10
USA
16
MEX
8
BRA
11
ABU
Ret
8位 85
2017年 メルセデス F1 W08 EQ Power+ メルセデス M08 EQ Power+ 1.6 V6 t AUS
3
CHN
6
BHR
3
RUS
1
ESP
Ret
MON
4
CAN
2
AZE
2
AUT
1
GBR
2
HUN
3
BEL
5
ITA
2
SIN
3
MAL
5
JPN
4
USA
5
MEX
2
BRA
2
ABU
1
3位 305
2018年 F1 W09 EQ Power+ メルセデス M09 EQ Power+ 1.6 V6 t AUS
8
BHR
2
CHN
2
AZE
14
ESP
2
MON
5
CAN
2
FRA
-
AUT
-
GBR
-
GER
-
HUN
-
BEL
-
ITA
-
SIN
-
RUS
-
JPN
-
USA
-
MEX
-
BRA
-
ABU
-
3位* 86*

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ “ウィリアムズ、バルテリ・ボッタスとテストドライバー契約”. F1 Gate.com. (2010年1月29日). http://f1-gate.com/williams/f1_6305.html 2012年11月28日閲覧。 
  2. ^ “バルテリ・ボッタス、2011年もウィリアムズのテストドライバーを継続”. F1 Gate.com. (2010年10月25日). http://f1-gate.com/williams/f1_9705.html 2012年11月28日閲覧。 
  3. ^ “ウィリアムズ、バルテッリ・ボッタスを2012年のリザーブドライバーに起用”. F1 Gate.com. (2011年12月2日). http://f1-gate.com/williams/f1_13782.html 2011年12月2日閲覧。 
  4. ^ “ウィリアムズ、パストール・マルドナドとバルテリ・ボッタスの起用を発表”. F1 Gate.com. (2012年11月28日). http://f1-gate.com/williams/f1_17511.html 2012年11月28日閲覧。 
  5. ^ “ウィリアムズ、ランス・ストロールの起用を発表…ボッタスも残留”. F1 Gate.com. (2016年11月3日). http://f1-gate.com/williams/f1_33670.html 2016年11月4日閲覧。 
  6. ^ “メルセデス、バルテリ・ボッタスの起用を正式発表”. F1 Gate.com. (2017年1月17日). http://f1-gate.com/mercedes-benz/f1_34502.html 2017年1月17日閲覧。 
  7. ^ “ F1 Topic:メルセデス優勝のチャンスを奪った、ふたつの“プレッシャー”. AUTOSPORTweb.jp. (2017年4月18日). https://www.as-web.jp/f1/111124?all 2017年7月18日閲覧。 
  8. ^ ボッタス「スーパーソフトタイヤがうまく機能しない」メルセデス F1スペインGP金曜”. オートスポーツweb (2018年5月12日). 2018年6月20日閲覧。
  9. ^ ボッタス・マラソン走る www.topnews.jp 2016年01月15日配信 2018年1月11日閲覧。
  10. ^ デビューイヤーの成績が4ポイント、ランキング17位(ポイントシステムの違いはあるので、一概に同じとは言い切れないが)。デビューイヤーの予選最高位は3位。ウィリアムズ在籍時の最高順位は2位表彰台。父親がフィンランド人。メルセデスに移籍した初年度のチームメイトは元チャンピオン。メルセデス移籍後に初勝利。

外部リンク[編集]