バリュート (ガンダムシリーズ)

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バリュート (valute) は、「バルーン・パラシュート」の略で、アニメ『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』などに登場する、モビルスーツ (MS) および宇宙艦艇の大気圏突入用の装備である。

実在の大気抵抗装置のバリュートに着想を得て、大気圏突入装置としたものである。また、映画『2010年』においても、木星へ到達した宇宙船レオーノフ号が行った木星大気圏突入(抗力により減速する「大気制動」のため)にて同名の装備を使用しているシーンが存在する。

概要[編集]

MS用装備の場合、機体の胸部および背面へ、ちょうど人間用のパラシュートパックのように装備される。突入時は状のエアクッションを展開し、底部のノズルから冷却ガスを噴出して空力加熱からクッション全体を隔離する。このシステムは、ガンダムに装備されていたとされる「耐熱フィルム(テレビ版)」と「耐熱フィールド(劇場版)」を合わせたものとも言える。減速後はパラシュートを展開してエアクッション部を分離し、機体のバーニアと胸部、脚部の増設バーニアを併用しながら最終減速して着地する。

一年戦争当時の大気圏突入は、コムサイなどの耐熱外殻を持つ専用カプセルで行うのが一般的で、MS単独や艦艇丸ごとの大気圏突入能力の装備・実践は、ガンダム及びホワイトベースが初のケースであった。グリプス戦役当時には、前作同様に大気圏突入のタイミングを狙った奇襲の他、地上施設への降下強襲手段(いわばパラシュート降下を大気圏外から行うようなもの)にも用いられた。また、エゥーゴ旗艦アーガマは地球上から打ち上げられたガンダムMk-II回収のためにバリュートで大気圏上層へ突入し、回収後に離脱している。ちなみに、カクリコン・カクーラーの使用したバリュートがガンダムMk-IIの追加装備フライングアーマーへ接触しただけで破裂していることから、バリュートの構成材質は脆いことが窺える。

なお、展開すれば事実上無防備になってしまうため、「展開が速すぎれば敵に狙い撃ちにされ、遅すぎれば空力加熱で燃え尽きてしまう」という諸刃の剣の装備でもある。

バリュート装備可能の機体[編集]

モビルスーツ[編集]

艦船[編集]

他の大気圏突入手段[編集]

ガンダムMk-IIはフライングアーマーにより、Ζガンダムおよびその量産機Ζプラスの一部機体は「ウェイブライダー」への変形により、それぞれ大気圏突入が可能である(いずれも機体下面にショックウェーブを形成し、空力加熱から隔離する)。

雑誌企画『ガンダム・センチネル』に登場したSガンダムは、機体自体は大気圏突入能力を持たないが、全コクピットが結合した脱出カプセル「コアブロック」は大気圏突入可能である。また、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』では、バリュート装備無しで大気圏へ落とされたクロスボーン・ガンダムX1が、ビームシールドを用いて大気圏突入を行っている。