バミューダトライアングル

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バミューダトライアングルの地図

バミューダトライアングル(Bermuda Triangle)は、フロリダ半島の先端と、大西洋にあるプエルトリコバミューダ諸島を結んだ三角形海域。昔から飛行機、もしくは、その乗務員のみが消えてしまうという伝説があることで有名である。この伝説に基づいて、多くのフィクション小説映画漫画などが製作されている。

概要[編集]

超常現象を取り扱う雑誌テレビ番組の報道によると、通過中の船舶や飛行機が突如何の痕跡も残さず消息を絶つ海域とされる。消息を絶つ直前にコンパスや計器の異常等の兆候があるとされる。100年以上前から100を超える船や飛行機、1000以上の人が消息不明となっているとされる。「魔の三角地帯」とも呼ぶ。トライアングルと書かれているが、実際に怪奇現象が起こるのは三角形でなく四角形(トラペジアム)である。「トラペジアム」でなく「トライアングル」とすることを、「三角形の内部に入ると三位一体を犯すので不幸が起こる」とする、キリスト教文化圏に普及している迷信に基づいていると説明することもある[要出典]

ただし、「事件」について書かれた記事を引用する際に勝手に内容を改変し、単なる遭難事故を「怪事件」に仕立て上げてしまう例や、関連書籍等で事例として取り上げられた遭難事故の記録が存在しない、完全な作り話である例もあるという(「トンデモ超常現象99の真相」などを参照)。また、ある種の特異な事例(完全な晴天時に乗組員のみが消えてしまうなど)のほとんどは事実を誇張、または歪曲したものであることが分かっている(下記関連書参照)。また、下記関連書籍でも調査の結果指摘されているように、バミューダトライアングルの「伝説」が広く知られるようになるにつれ、「来福丸」転覆事故やシティ・オブ・グラスゴー号遭難事件のように大西洋上の異なる地域(数百キロ、あるいは1000キロ以上離れた場所)で起きた事故や遭難もバミューダトライアングルで遭難したかのように語り継がれることが増え、実際にこの地域で起きた事故を遙かに上回る数の遭難が関連付けられる事となった(中には1902年のフレヤ号遭難のように発生現場が遠く離れた太平洋であるにも関わらずこの事例に入れられたものも存在する)。その結果ますます「伝説」の信憑性が増すという悪循環を引き起こし、実際にはこの地域での事故がそれほど多くはないにもかかわらず「事故や遭難が多発する地帯である」という誤った認識が広まってしまった。

多くの場合はハリケーンなどの悪天候時に起こったものや操縦ミス、計器の確認ミスであり、船や飛行機などの遭難件数が他の一般的な海域よりも多いという事実はない。この地域はハリケーンやの多発地帯として有名であり、ハリケーンに遭遇して遭難したと証明されている案件も多い。また、周辺に目印となる島や構造物も無いため遭難しても救助されにくい。特にこの海域は強力なメキシコ湾流が流れており、短時間で航空機や船舶の残骸が遠くに流されるという事も考えられうる[1]

一例として、1945年12月5日アメリカ海軍アヴェンジャー雷撃機5機が訓練飛行中に消息を絶った事件について、バミューダ・トライアングルの典型的な飛行機消滅の超常現象として長期にわたり出版、報道されている。しかし、事故は、悪天候に加えてパイロット達の訓練不足が重なったことで方向を見失ったことにより起きたものだと現在では考えられている。なお、このエピソードの紹介の際に語られることが多い「どっちが西かも分からない」「白い水に突入」などの隊員の台詞は、実際の通信記録には存在しない("The Disappearance of Flight 19". Bermuda Triangle .org)。

超常現象の真偽という点では問題であるが、フィクションの題材としては大変面白いので、これまで多くの作品が発表、出版、上映された。

原因仮説[編集]

上記捏造説が一般化するまでは様々な説が唱えられたことがあり、現在においても当時の説が繰り返し出版報道されている。それらの主なものは以下のとおりである。

ブラックホール説[編集]

バミューダ海域には宇宙で見られるようなブラックホールが密かに存在し異世界と通じていて、それに飲み込まれてしまうと戻れなくなるのだろうという説。確かに残骸が残ることはないだろうが、そもそも周囲の海水も吸い込まれてしまうと考えられるため、少なくとも現代の科学で証明できるような証拠は存在していない。

宇宙人説[編集]

宇宙人UFOを使い、航空機や船舶そのものや乗客・乗員をさらったという説もUFOブームが起きた1940年代以降一時盛んに取り沙汰されていたが、これを証明するような証拠が何もないばかりか、さらわれたはずの航空機の残骸と搭乗員の遺体が発見されるなど、辻褄が合わないことがほとんどである。ワーナー・ブラザーズ・スタジオのアトラクションで再現されている。

メタンハイドレート説[編集]

リチャード・マッカイバー博士により唱えられ、また、オーストラリアメルボルンにあるモナッシュ大学ジョセフ・モナガン教授、学生デヴィッド・メイによって2003年9月にアメリカの物理学雑誌[2]に発表された説である。

  1. 船舶の沈没:「メタンハイドレート」によってメタンの泡が大量に瞬時に発生しそれによって船の浮力を失わせる(海水とは密度が異なるので)。
  2. 航空機の墜落:エンジンがメタンを吸い込み酸欠によって不完全燃焼を起こし、出力低下から揚力を失い墜落する。この現象はレシプロタービン共説明可能。

ただし、「メタンハイドレート説」の矛盾として、次のような指摘がある。

  1. この場合、この海域で多数の残骸が残るはずだが、残骸は残っていない。海流で流されたとの説もあるが、流されないで残る物もあるはずである。生存者が全く無いというのもいささか不自然である。
  2. メタンハイドレートは世界中の海底に存在し、特にこの海域にのみ多いというわけではない。メタンハイドレートを多く産出する他の海域でも、同様に「謎の消失」が多発してもおかしくないが、そのような報告が無い。
  3. バーミューダ海域にこれほどの大量のメタンハイドレートが本当に存在するならば、それは有力な化学エネルギー資源であり燃料として高い経済価値がある。そのため石油・資源採掘会社が注目するデータがある筈。

マイクロバースト説[編集]

冷気の塊が海面に落下し、バースト(破裂)したように強風を引き起こす現象という説。これは従来のレーダーに捉えられず、短期間で収まるため、消滅事件の原因として注目された。ただし、マイクロバーストは低空でしか発生しないため、高空を飛行する飛行機で事故が発生する理由は説明できない。

その他[編集]

2006年3月16日フジテレビ系で放送された『奇跡体験!アンビリバボー』内において、「電子雲」が原因ではないかとされる考察が特集されていたが、この説はワームホールができる事によって、この近辺を飛行する航空機、航行する船舶が「タイムスリップ」することが、残骸を残さず行方不明になる事故を起こしていると考えるものである。

近世以降探検家たちに恐れられた粘りつく海、サルガッソ海は、この海域にあり、海難事故がそれによって起こると考えられる。(詳細はサルガッソ海参照のこと)

30年ほど前に消えた旅客機戦闘機がまったく同じ状態で中の人間のみがミイラ化、または白骨化した状態で見つかったという奇談もあり、日本のバラエティ番組などで真実であるかのように語られている。これらが作り話であったことは証明済みである(サンチアゴ航空513便事件を参照)。

類似の海域[編集]

ドラゴントライアングル[編集]

太平洋の、千葉県野島埼小笠原諸島グアムを結んだ三角形海域を、チャールズ・バーリッツなどのアメリカの超常現象研究家はバミューダトライアングルになぞらえ、「ドラゴントライアングル」(ないし日本の「魔の海域」)と呼んでいる。これは明神礁での調査船遭難事故や、ヴァリグ・ブラジル航空機遭難事故がゆがんだ形で海外に伝わったことで発生したものである。

ブラジルのバミューダトライアングル[編集]

1984年、ブラジルサンパウロ市で発行されている「フォリャ・デ・サンパウロ」(Folha de S.Paulo)新聞は、「ブラジルのバミューダトライアングル」と題する記事を一面張り出して出版した。この三角形はリオデジャネイロ市の中心部のカリオカ広場(Largo de Carioca)付近に存在する三つの巨大高層ビルに囲まれる領域である。これらは政府系企業の本社ビルであり、公費の合法的な無駄使いが多いことで有名であった。あまりにも巨大すぎる無駄使いを象徴するために、「ブラジルのバミューダトライアングル」という表現を用いた。この三角形内では、飛行機や船は消滅しないが(車や財布はしばしば消えてなくなる)、お金が際限なく消失するからである。お金は晴天下良好な天候の下でも消失し、しかも消失の過程がまったく不明であるという例え話である。

バミューダトライアングルが登場する作品[編集]

小説[編集]

  • Diary - チャック・パラニュークの小説。物語の発端となる、富裕層が所持する別荘からキッチン、浴室等が消えてしまう現象を指して、主人公は「Bermuda Triangled」と地名を動詞化して呼称する。

アニメ[編集]

  • ドラえもん のび太の海底鬼岩城 - 同作では、この海域は古代アトランティス国の跡地で、同国が生み出した上空まで伸びるバリヤーが現在も残存しており、飛行機や船舶が消息を絶つのはこのバリヤーに触れてしまったがために墜落・沈没したのが原因とされている。
  • ヤッターマン - 第11話「ナゾの三角領域だコロン」
  • ケロロ軍曹 - 第78話「ケロロ 宝さがしはやっぱ宝島だよね」
  • ルパン三世 - TV第2シリーズ第95話「幽霊船より愛をこめて」、TVスペシャル第9弾『ルパン三世 ワルサーP38
  • スクールランブル 二学期 - 第24話
  • ムーの白鯨 - 第11話の舞台
  • メダロット - 世界大会第1回戦の対戦相手、キャプテン・ジン率いるカリブ代表の敵メダロット、カイゾクロとカイゾクロベーが「バミューダトライアングル」というフォーメーションを使用していた。その際実際のバミューダトライアングルに関する解説がなされていた。
  • 黄金勇者ゴルドラン - 第18話の舞台となっているが、海域地帯は十字の形になっており「バミューダクロス」と呼ばれている。
  • NEEDLESS - シメオン四天王の一人である右天が自身のフラグメント(能力)を説明する際に、バミューダ・トライアングルについても説明している。

マンガ[編集]

ドラマ[編集]

ゲーム[編集]

  • バミューダトライアングル(SNK)- 主人公機が時間移動する。
  • ダイナマイト刑事 - ウルフ本郷が乗った護送機がバミューダ・トライアングルで行方不明になる設定。因みにその後バミューダ族なる怪しい民族に肉体改造される。
  • SIRENSIREN:New Translation - 舞台の「羽生蛇(はにゅうだ)村」の名前の由来。「羽生蛇トライアングル」という名産品も登場する。また、設定は前述の事象をモデルにしている(サイレンが鳴り、現実世界にいた人々が異世界に飛ばされ、行方不明になる等)。
  • 第3次スーパーロボット大戦 - ストーリー中盤、選択肢次第でこの海域を通過するステージをプレイできる。時間の流れが速い地域と設定されており、ターン終了時に1ターン余計に加算される(1ターン目の次ターンは3ターン目に、3ターン目の次ターンは5ターン目になる)。
  • ぷよぷよ7 - 主人公のあんどうりんごたちが訪れる世界の七不思議スポットの一つとして登場。りんごたちはここでカーバンクルとぷよ勝負をすることになる。
  • トロピカルKiss - 鳳凰院朱雀(所天)が二次元の世界への入り口はバミューダトライアングルだと語った
  • 流星のロックマン2 - バミューダラビリンスという名称のステージが存在。
  • 白と黒の伝説(スタジオWING) - 輪廻転生編 - MSX 1986年販売

音楽[編集]

関連書[編集]

  • ローレンツ・D・クシュ『魔の三角海域 その伝説の謎を解く』(角川書店)

脚注[編集]

  1. ^ 『ナショナル・ジオグラフィックチャンネル 都市伝説~超常現象を解明せよ!バミューダ・トライアングル』
  2. ^ D. A. May and J. J. Monaghan, "Can a single bubble sink a ship?," Am. J. Phys. 71, 842-849 (2003).

関連項目[編集]