バックドラフト (映画)
| バックドラフト | |
|---|---|
| Backdraft | |
| 監督 | ロン・ハワード |
| 脚本 | グレゴリー・ワイデン |
| 製作 |
ペン・デンシャム リチャード・バートン・ルイス ジョン・ワトソン |
| 製作総指揮 |
ブライアン・グレイザー ラファエラ・デ・ラウレンティス |
| 出演者 |
ウィリアム・ボールドウィン カート・ラッセル スコット・グレン ジェニファー・ジェイソン・リー レベッカ・デモーネイ J・T・ウォルシュ ドナルド・サザーランド ロバート・デ・ニーロ |
| 音楽 | ハンス・ジマー |
| 撮影 | ミカエル・サロモン |
| 編集 |
ダニエル・P・ハンリー マイク・ヒル |
| 製作会社 | イマジン・エンターテインメント |
| 配給 |
|
| 公開 |
|
| 上映時間 | 137分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 英語 |
| 興行収入 | $152,368,585[1] |
| 配給収入 |
12億円[2] |
『バックドラフト』(Backdraft)は、1991年公開のアメリカ映画。ロン・ハワード監督作品で、火災現場の視覚効果はILM。消防士をメインに据えた内容。
あらすじ[編集]
1970年代のシカゴ。ブライアン少年は消防士の父デニスの現場出動に同行するが、父は同僚・アドコックスを庇いブライアンの目の前で殉職してしまう。呆然とするブライアンを写した写真はピュリッツァー賞に輝き、有名なものとなった。
20年後、ブライアンは兄・スティーブンと同じく、亡父の跡を継ぐかのようにシカゴの消防士となった。消防士一筋の兄と違い、やりたい仕事が紆余曲折してからの転職だったが、配属先は希望していた楽な分署ではなく、よりにもよって兄が隊長を務め、過激な任務遂行ぶりで知られる第17分隊だった。そこには父の同僚だったアドコックスも現役で配属されていた。
その頃シカゴでは、バックドラフト現象を利用し議員の命を狙った連続爆破放火殺人事件が発生していた。この事件の調査を担当するのは変わり者扱いされているリムゲイル捜査官。ブライアンはガールフレンドのジェニーを通じ、彼女が秘書を務める市議会議員のスウェイザックからリムゲイルの助手をやらないかと誘われるがその申し出を断る。スウェイザックは消防署の合理化を進めた議員の筆頭で、この合理化のせいで消防隊員が多数殉職していたため、消防隊員達から嫌われている議員であり、スティーブンも食って掛かる程だった。
ブライアンとスティーブンの仲は決して悪くなかったが、ブライアンは兄に対してずっとコンプレックスを抱えていた。スティーブンにとってブライアンはいつまでも放っておけない未熟な弟だが、ブライアンからすればいつまでも自分を一人前として認めてくれていないと感じていたのだ。一方のスティーブンも、妻のヘレンと別居し、私生活上の悩みを抱えていた。 「自分は兄に劣っていない」と信じながら、兄が指揮する分隊で訓練や任務に励み、消防士としての日々を重ねるブライアン。しかしある日の火災現場で、激しい炎の前に立ちすくんだ自分の目の前で、スティーブンが躊躇せず炎に突入して子供を救助する。ブライアンは消防士として兄との能力差を痛感し敗北感に落ち込む。スティーブンには励まされるが、自信を失ったブライアンは消防士を辞め、ジェニーから紹介された火災捜査官助手の職に就く事を決断する。
無愛想な上司リムゲイルのもと、ブライアンは炎の本質を学んでいく。一方ブライアンが去った17分署では、連続放火事件の現場でブライアンと訓練校時代からの同期であるティムが爆発に巻き込まれ重体となる。そしてリムゲイルとブライアンはバックドラフト現象による火災事件を丹念に調べていく中で、殺された議員はいずれも消防署の合理化を進めた議員達であり、自分達に資金が流れるように違法な手段を取っていた可能性を掴む。二人がスウェイザック邸を訪ねると、その時ちょうどスウェイザックの命を狙って放火を仕掛ける覆面姿の犯人と鉢合ってしまう。スウェイザックの命は救ったものの、リムゲイルは負傷し捜査からの離脱を余儀なくされる。
1人で捜査を続行するブライアンだが、放火常習犯で服役中のロナルドからの助言や、捜査から見付かるいくつかの状況証拠から、一連の事件で命を狙われた議員はいずれも消防隊員に恨まれている人物であり、犯人は火に詳しいのは当然として、最近では殺人のための爆破のあと火が更なる被害を広めないように消火しやすい状態まで鎮火する細工までなされている事などから、現場の消防士が犯人と言う可能性が高くなる。そしてブライアンはスティーブンの寝泊まりしているボートを訪ねた時、そこに証拠品として押収していたものと同じ薬品を発見するのであった。
更なる証拠を探そうと分署に行くと、シャワー室にいるアドコックスの背中に新しい火傷の跡を発見、それはスウェイザック邸でブライアンが格闘の中で犯人に負わせた跡だった。そこに現れたスティーブンもまた、アドコックスが怪しいと感づき始めたと語るが、そのさなか化学薬品工場の大規模火災発生を告げるサイレンが鳴り響く。スティーブンはすぐさま出動に向かうが、今の会話をアドコックスに聞かれていた事を知ったブライアンは、アドコックスと同じ消防車で現場に急行していくスティーブンの身を案じ、第二陣の消防車に乗り込み現場に急行する。
現場ではすでにスティーブンとアドコックスが口論をしていた。アドコックスは私腹を肥やすために現場の隊員達を犠牲にした議員達が許せなかったのだ。激しい炎に一旦は散り散りになるものの、なんとか合流して脱出を図るスティーブンとブライアン。しかし自分を犯人だと知られてしまったアドコックスがこの大規模火災に乗じて2人を殺そうと襲いかかってくる。しかしアドコックスもまた、消防士として仲間を殺せるはずがなく葛藤する。そんな3人をさらなる爆発と炎が襲い、アドコックスは命を落とし、スティーブンも重傷を負う。救助に来た他の消防隊員も自分たちを発見してはくれたものの激しい炎に消火ホースを手放してしまう始末。ブライアンは意を決して単身、激しい炎の中に突入し暴れ狂う消火ホースを押さえつけると周りの炎に放水。さらに救助隊員がスティーブンの元へ辿り着けるように放水で援護する。その姿は兄スティーブンの眼に頼もしく立派な1人前の消防士に映るのであった。
しかしスティーブンは屋内から救助されたものの、ブライアンの呼びかけ空しく搬送中の救急車の中で息を引き取ってしまう。殉職したスティーブンとアドコックスの葬儀が盛大に行なわれたあと、リムゲイルとブライアンはスウェイザックに違法行為の証拠を突きつける。そしてこの一連の事件に終止符が打たれるとブライアンは再び17分署に消防隊員として復帰し、新入りの面倒をみるまでに成長していくのであった。
キャスト[編集]
| 役名 | 俳優 | 日本語吹替 | ||
|---|---|---|---|---|
| ソフト版 | フジテレビ版 | テレビ朝日版 | ||
| スティーブン・マカフレイ デニス・マカフレイ |
カート・ラッセル | 石丸博也 | 谷口節 | 山路和弘 |
| ブライアン・マカフレイ | ウィリアム・ボールドウィン | 関俊彦 | 堀内賢雄 | 井上和彦 |
| ドナルド・リムゲイル放火犯罪捜査官 | ロバート・デ・ニーロ | 小林清志 | 羽佐間道夫 | 小川真司 |
| ジョン・アドコックス | スコット・グレン | 納谷六朗 | 青野武 | 田中信夫 |
| ジェニー | ジェニファー・ジェイソン・リー | 井上喜久子 | 鈴鹿千春 | 藤井佳代子 |
| ヘレン | レベッカ・デモーネイ | 深見梨加 | 高島雅羅 | 岡本茉利 |
| ロナルド・バーテル | ドナルド・サザーランド | 池田勝 | 富田耕生 | 宮部昭夫 |
| マーティン・スウェイザック市議会議員 | J・T・ウォルシュ | 宮田光 | 仁内建之 | 仲野裕 |
| ティム・クリズミンスキー | ジェイソン・ゲドリック | 高宮俊介 | 成田剣 | 宮本充 |
| グリンドル | セドリック・ヤング | 亀井三郎 | 島香裕 | 秋元羊介 |
| レイ・サントス | ファン・ラミレス | 牛山茂 | 大滝進矢 | 牛山茂 |
| ナイチンゲール | ケヴィン・ケイシー | 稲葉実 | 中田和宏 | 田中正彦 |
| シュミット | ジャック・マクギー | 安西正弘 | 増岡弘 | 嶋崎伸夫 |
| ペンジェリー | マーク・ウィーラー | 大山高男 | 西村知道 | 有本欽隆 |
| ワシントン | リチャード・レキシー | 梅津秀行 | 松本保典 | 後藤哲夫 |
| 病理医 | クリント・ハワード | 稲葉実 | 登場シーンカット | |
| 看護婦 | イルマ・P・ホール | |||
| 役不明又はその他 | さとうあい 秋元千賀子 折笠愛 |
鈴木れい子 麻丘夏未 高乃麗 幹本雄之 喜多川拓郎 広瀬正志 小野英昭 高宮俊介 亀井芳子 沢海陽子 |
斎藤志郎 佐々木敏 咲野俊介 矢野陽子 加瀬康之 紗ゆり 市村浩佑 植田真介 | |
| 翻訳 | 岩佐幸子 | 鈴木導 | 平田勝茂 | |
| 演出 | 小林守夫 | 岡本知 | 壷井正 | |
| 調整 | 高橋久義 | 飯塚秀保 | ||
| 効果 | VOX | |||
| 担当 | ||||
| プロデューサー | 圓井一夫 | |||
| 制作 | 東北新社 | グロービジョン | ||
| 初回放送 | 1995年4月8日 『ゴールデン洋画劇場』 |
1996年5月5日 『日曜洋画劇場』 | ||
逸話[編集]
- ウィリアム・ボールドウィンはこの映画の出演が決定する前は『テルマ&ルイーズ』に出演するはずだったが、この映画の出演が急遽決定した為、降板している。『テルマ&ルイーズ』でウィリアムが演じるはずだった役柄を演じたのがブラッド・ピットである[3]。
- スウェイザクが船上のパーティーで初めて会う客に知り合いを装って挨拶しながら「あれは誰だ」と秘書のジェニファーに訊ね、ジェニファーが応えたのは「ラリー・デュウェイ」。本作のプロデューサーの名前である。
アトラクション[編集]
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに存在するアトラクション。1992年から2010年まではユニバーサル・スタジオ・ハリウッドにも存在していた。撮影現場でのリハーサルという設定で、作中の消防署や化学工場を再現したセットにおける、炎を用いた火災現場を体験できるショー。実際はシカゴの物語だが、サンフランシスコ・エリアにある。
- キャスト
脚注[編集]
- ^ “Backdraft (1991)” (英語). Box Office Mojo. 2010年12月17日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)504頁
- ^ 2007年8月号「日経エンタテインメント!」(日経BP社)の連載「負け組ハリウッドの肖像」
関連項目[編集]
- 料理の鉄人 - ハンス・ジマーが作曲したこの映画のスコアが、テーマ曲ほか番組中のBGMとして使用された。
- くにまるワイド ごぜんさま〜 - 10時5分ごろからの「邦丸隊長応答せよ!」の水曜日「日本の匠」のオープニング曲として、「料理の鉄人」のオープニングに使われたものと同一の曲が使用されている。
外部リンク[編集]
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