バグルン郡




バグルン郡(ネパール語: बागलुङ जिल्ला、英語: Baglung District)は、ネパールの郡。郡庁所在地はバグルン・バザール[1]。他の街にガルコットなど[2]。
ヒマラヤ山脈に抱かれた山岳地帯であり、国外への出稼ぎ労働者が多い[3][4][5]。「日本のインド・ネパール料理店」の店員の多くの出身地とも言われる[4][5][6]。グルカ兵の輩出地の一つとしても知られる[5]。
統計
[編集]ネパール中部のガンダキ州西端に位置し、パルバト郡・グルミ郡などと隣接する[3]。郡内の河川にカリ・ガンダキ川などがある[3]。
人口は24万9,211人(2021年国勢調査)[7][3]。面積は1,784平方キロメートル[1][3]。人口密度は140人/1平方キロメートル[3]。
平均気温は年間を通じて27℃から19℃程度[8]。乾燥・晴天が多く、降雨は6月から9月に集中し、降雪は稀である[8]。
郡内の標高差が激しく、最低地点は650メートル、最高地点は3500メートルに及ぶ[8]。そのため多様な気候帯があるが、広範を占めるのは亜熱帯と温帯である[8]。
経済
[編集]基幹産業は農業であり[9]、段々畑が多く見られる[2][6]。作物は米・トウモロコシ・キビ・コムギ・ジャガイモ・薬用植物[8]・トマト・キャベツ・カリフラワーなど[9]。ウシ・ヤギ・スイギュウなどの畜産や[3]、スレートなどの鉱業も行われている[8]。歴史的にはチベットとの交易路として栄えた[3][6](チベットとネパールの塩交易路)。
出稼ぎ者からの送金を受けている家族が多い[3]。出稼ぎ者のための外国語学校も多い[5]。
交通
[編集]主な公共交通はバスと乗合ジープ[3][10][2]。郡内の空港にバレワ空港がある[8]。
名所・観光
[編集]女神カーリーをまつるヒンドゥー教寺院カリカ・バガワティ寺院は、祭りの時期になると多くの参拝者が訪れる[6]。
ドルパタン狩猟保護区は、ネパール唯一の狩猟保護区であり[3][8]、ユキヒョウやバーラルの生息地となっている[3][8][11]。
アンナプルナやダウラギリ山などのトレッキングの拠点でもある[3][8]。
脚注
[編集]- ^ a b 根本和洋・西川芳明ほか「ネパール国バグルン郡における農家の種子調達システム-種子へのアクセスと品種の多様性-」日本熱帯農業学会第126回講演会、2019年。
- ^ a b c 室橋裕和 (2023年2月28日). “「お父さんはいま、日本にいます」ヒマラヤ山麓の辺境に、日本とのつながりが!【越えて国境、迷ってアジア「アフターコロナのネパール〈5〉ガルコット」】|トラベル|越えて国境、迷ってアジア|BRAVO MOUNTAIN”. BRAVO MOUNTAIN. 2025年11月18日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n Desk, Kankai (2024年10月13日). “Introduction to Baglung District” (英語). 2025年11月18日閲覧。
- ^ a b 小林真樹『日本のインド・ネパール料理店』阿佐ヶ谷書院、2022a年。ISBN 978-4990798659。447頁。
- ^ a b c d 室橋裕和『カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」』集英社〈集英社新書〉、2024年。ISBN 978-4-08-721308-9。75;239;284頁。
- ^ a b c d “「ナンとカレー」は現地で"外国食"扱い…"インドカレー店"従業員の故郷を訪ねてわかった驚きの事実 「インネパ経営者」たちの意外な共通点”. PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) (2024年4月9日). 2025年11月18日閲覧。
- ^ “Population | National Population and and Housing Census 2021 Results” (英語). 2025年11月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “PSD NEPAL” (英語). 2025年11月19日閲覧。
- ^ a b “要望調査票|【一般案件】|JICA海外協力隊”. www.jocv-info.jica.go.jp. 2025年11月18日閲覧。
- ^ 室橋裕和 (2023年2月28日). “「ワタシ、ウエノのカレー屋で働いてたよ」ヒマラヤ山麓の村のあちこちから日本語が聞こえてくる!【越えて国境、迷ってアジア 「アフターコロナのネパール〈4〉カレー移民の里バグルン」】|トラベル|越えて国境、迷ってアジア|BRAVO MOUNTAIN”. BRAVO MOUNTAIN. 2025年11月18日閲覧。
- ^ “これまでの支援プロジェクト | 公益信託 経団連自然保護基金/経団連自然保護協議会”. 2025年11月18日閲覧。