バクテロイデス門
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バクテロイデス門 | ||||||
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![]() 血液寒天培地上のBacteroides biacutis
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分類 | ||||||
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下位分類(綱) | ||||||
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バクテロイデス門(-もん、Bacteroidetes)は、グラム陰性の細菌グループで、細菌の門の1つ。Cytophaga-Flavobacterium-Bacteroidetes (CFB) グループとも呼ばれる。腸内細菌叢の主要な構成菌であり、海洋を中心とした水系、土壌などにも広く分布する。系統的に近縁なクロロビウム門と合わせ、Bacteroidetes/Chlorobi グループ(FCB群)と呼ばれることがある。
バクテロイデス門は、細菌としてはやや大きめの門であり、プロテオバクテリア門に次いで一般的なグラム陰性菌になる。バクテロイデス綱、フラボバクテリア綱、スフィンゴバクテリア綱などに分類される場合が多い。急速に記載や再分類が起きている分野であり、2018年現在、6つの綱の合計で約350の属が含まれている。
多くは桿菌またはらせん菌の形をとり、タンパク質や糖類を基質にして従属栄養的に増殖する。細胞膜にスフィンゴ脂質を含むという特徴がある。バクテロイデス綱は嫌気性で、多くの動物の消化器官に分布し、ヒトの腸内細菌の中でも最も大きなグループを占めている。人に対して病原性を持つ種は少ないが、日和見感染症を引き起こすことがある。一方、フラボバクテリア綱、スフィンゴバクテリア綱は好気性菌が多く、水系、土壌から分離されることが多い。多くの種が黄色色素を産生する。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- Bernardet, J.-F., Nakagawa, Y., Holmes, B. (2002). “Proposed minimal standards for describing new taxa of the family Flavobacteriaceae and emended description of the family”. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology 52: 1049–1070. doi:10.1099/ijs.0.02136-0.
- Bernardet, J.-F., Segers, P., Vancanneyt, M., Berthe, F., Kersters, K. & Vandamme, P. (1996). Cutting a Gordian knot: emended classification and description of the genus Flavobacterium, emended description of the family Flavobacteriaceae, and proposal of Flavobacterium hydatis nom. nov. (basonym, Cytophaga aquatilis Strohl and Tait 1978).. 46. pp. 128–148.
- 中川恭好 (2004). “Cytophaga 類縁細菌群の分類学的研究”. 日本微生物資源学会誌 20: 41-51.