ハプログループM7a (mtDNA)

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ハプログループM7a (mtDNA)(ハプログループM7a (ミトコンドリアDNA)、: Haplogroup M7a (mtDNA))とは、分子人類学で用いられる、人類ミトコンドリアDNAハプログループ(型集団)の分類のうち、ハプログループMを祖先に持ち「ハプログループM7」より分岐したものである。

概略[編集]

起源[編集]

約4万年以上前に誕生したアジア最大の母系グループ[1]である「M」型から分岐したM7より分岐したグループで、約2万5000年前に「スンダランド」で誕生し北上して日本列島に到達した系統にあたる[2]とする見方がある一方で、シベリア南部 - 極東あたりで発生したとする見方もある[3]

古人骨[編集]

2010年までに沖縄県石垣島白保竿根田原洞穴遺跡から発掘された、旧石器時代人骨国立科学博物館が分析した結果、国内最古の人骨(約2万-1万年前)とされた4点のうち2点は、このハプログループM7aと呼ばれる系統であることが明らかとなった[4]

分布[編集]

日本人の約7.6%がこの型に属し、沖縄(23%)、本州(7%)の他、北海道アイヌ(16%)や、縄文人の人骨からも検出されている。韓国人にも3%弱確認され、縄文時代に日本から移住したと考えられている。

系統樹[編集]

ハプログループM7のサブクレードの系統樹は、マニス・バン・オーブンマンフレッド・カイザーの論文に基づく[5]

    • M7
      • M7a
        • M7a1
          • M7a1a
            • M7a1a1
              • M7a1a1a
            • M7a1a2
            • M7a1a3
            • M7a1a4
              • M7a1a4a
            • M7a1a5
            • M7a1a6
            • M7a1a7
          • M7a1b
        • M7a2
          • M7a2a
          • M7a2b

脚注[編集]

  1. ^ Ghezzi et al. (2005), Mitochondrial DNA haplogroup K is associated with a lower risk of Parkinson's disease in Italians, European Journal of Human Genetics (2005) 13, 748–752.
  2. ^ 『Discover Japan』(2012年8月号)42-43頁より
  3. ^ 崎谷満『新日本人の起源』勉誠出版、2009年、P45
  4. ^ 『白保竿根田原洞穴:旧石器人骨からDNA…国内で最古』”. 毎日新聞 (2013年12月2日). 2013年12月2日閲覧。
  5. ^ van Oven et al., M; Kayser, M (2009). “Updated comprehensive phylogenetic tree of global human mitochondrial DNA variation”. Human Mutation 30 (2): E386–E394. doi:10.1002/humu.20921. PMID 18853457. 


ヒトミトコンドリアDNAハプログループ系統樹

  ミトコンドリア・イブ (L)    
L0 L1-6
L1 L2 L3   L4 L5 L6  
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