ノーブルグラス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search
ノーブルグラス
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1991年4月7日
登録日 1994年3月31日
抹消日 1997年11月20日
ミルジョージ
ファイブフランス
母の父 ノーザンテースト
生国 日本の旗 日本北海道浦河町
生産 村下牧場
馬主 芳賀満男
調教師 上原博之美浦
競走成績
生涯成績 30戦7勝
獲得賞金 2億3825万7000円
テンプレートを表示

ノーブルグラス日本競走馬。おもな勝鞍は1995・1996年の札幌スプリントステークス。管理調教師上原博之の初勝利および重賞初勝利馬であり、また騎手安田富男が史上初の中央競馬全競馬場重賞制覇を達成(1996年)した馬としても知られる。

経歴[編集]

すでに4歳となっていた1994年2月、育成牧場において新規開業調教師の上原博之に見出され、茨城県美浦トレーニングセンターに入厩。同年6月の札幌開催でデビューした。初戦を3着としたのち、2戦目で初勝利を挙げた。これは上原にとっても開業後の初勝利となった。当年はダート競走を中心に出走を続け、3勝を挙げて準オープンクラスとなった。

1995年から芝のレースに出走を始め、夏に降級後、900万下特別を3馬身差で快勝。上原に初の特別戦勝利をもたらした。次走は格上挑戦で重賞の札幌スプリントステークスに出走、主戦騎手を務めていた的場均がリバーセキトバに騎乗するため、鞍上には小島太を迎えた。これまでの全戦で5着以内を確保するなど安定していたが、格上挑戦と実績の無さから当日は9番人気であった。しかし道中中団から最終コーナーで先行勢に取り付き、最後はニホンピロスタディを差し切って勝利。自身と上原にとって初めての重賞制覇を果たした。また、これは当時すでに翌年2月で引退となる小島にとっても、故郷・北海道で挙げた最後の重賞勝利となった。

以後小島を鞍上に、続くマリーンカップを3着、秋に入っての府中牝馬ステークススワンステークスをそれぞれ3着、2着と好走した。しかしGI初出走となったマイルチャンピオンシップで最下位と大敗し、その後休養に入った。

翌1996年3月、復帰戦のアメジストステークスに勝利し、2戦を経て前年勝利した札幌スプリントステークスに出走。当初鞍上が未定であったが、JRA全10場での重賞制覇まで札幌を残すのみとなっていたベテラン・安田富男が本馬への騎乗を希望し、初コンビでの臨戦となった。当日は3番人気に支持されると、レースは前年と同様に中団待機策から直線で抜け出し、オギティファニーに3馬身差を付けて連覇を達成した。安田はデビュー29年目、全場制覇まであと一つとなってから9年目での達成となり、競走後にはファンからも「富男」コールで祝福を受けた。安田はインタビューで、グリーングラスに騎乗してクラシック初勝利を挙げた1976年菊花賞よりも嬉しい勝利だったと語っている。

しかし以後ノーブルグラスは勝利に恵まれず、1997年11月に現役を引退、故郷・村下牧場で繁殖牝馬となった。2000年からはアメリカに送られ同地の種牡馬と交配されて産駒は日本で走るという形態が取られている。目立った産駒は現れていないが、初仔ゲイリーエンジェルの産駒アンサンブルライフが、平和賞に勝ち全日本2歳優駿で3着に入ってNARグランプリ2015・2歳最優秀牡馬に選出されている。

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名 頭数 枠番 馬番 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム差 勝ち馬/(2着馬)
1994 6. 19 札幌 未勝利 10 3 3 5.1 (3人) 3着 的場均 54 ダ1000m(良) 1:01.7 (36.4) -0.3 ツキノヨサク
7. 3 札幌 未勝利 8 6 6 1.4 (1人) 1着 的場均 53 ダ1000m(良) 1:01.2 (37.5) 0.6 (リキアイムソウ)
7. 16 札幌 500万下 12 7 9 2.0 (1人) 2着 的場均 53 ダ1000m(良) 1:00.4 (36.3) -0.7 ヤエノリリー
8. 7 札幌 500万下 9 6 6 1.4 (1人) 1着 的場均 53 ダ1000m(良) 1:00.4 (36.7) 0.7 (ライラックペガサス)
9. 24 函館 STV杯 12 5 5 12.5 (5人) 2着 鹿戸雄一 53 ダ1000m(稍) 1:01.1 (37.0) -0.3 クロスオーシャン
10. 23 東京 晩秋S 12 5 5 9.2 (4人) 5着 的場均 53 ダ1400m(稍) 1:25.9 (37.9) -0.6 ドウカンシラユリ
11. 5 東京 900万下 12 7 10 3.6 (1人) 1着 的場均 53 ダ1400m(良) 1:25.7 (37.6) 0.1 (セタノキング)
1995 4. 16 中山 卯月S 15 6 10 11.7 (5人) 3着 的場均 54 芝1200m(稍) 1:09.5 (35.6) -0.1 インディードスルー
5. 7 東京 立夏S 16 3 5 2.7 (1人) 3着 的場均 54 ダ1200m(良) 1:12.0 (36.7) -0.6 レガシーオブゼルダ
6. 17 札幌 北斗賞 12 3 3 1.7 (1人) 5着 的場均 55 ダ1000m(良) 1:00.2 (36.9) -1.3 スリーコース
7. 1 札幌 藻岩山特別 12 7 10 1.7 (1人) 1着 的場均 55 芝1200m(良) 1:09.7 (35.8) 0.5 (ダッシュアワー)
7. 16 札幌 札幌SS GIII 16 6 12 34.2 (9人) 1着 小島太 55 芝1200m(良) 1:09.4 (35.2) 0.1 ニホンピロスタディ
8. 13 函館 マリーンS OP 16 7 13 7.3 (4人) 3着 小島太 54 芝1200m(良) 1:09.4 (35.4) -0.3 ニホンピロスタディ
10. 15 東京 府中牝馬S GIII 16 1 2 8.5 (6人) 3着 小島太 54 芝1600m(良) 1:34.6 (35.2) -0.4 サマニベッピン
10. 28 京都 スワンS GII 14 6 9 8.9 (5人) 2着 小島太 55 芝1400m(良) 1:20.5 (34.9) -0.7 ヒシアケボノ
11. 19 京都 マイルCS GI 18 5 9 20.2 (8人) 18着 小島太 55 芝1600m(良) 1:35.8 (37.3) -2.1 トロットサンダー
1996 3. 2 中山 アメジストS OP 11 6 6 38.5 (8人) 1着 大塚栄三郎 56 芝1200m(稍) 1:09.0 (35.3) 0.2 (リスクフローラ)
4. 6 中山 ダービー卿CT GIII 16 2 3 13.0 (6人) 5着 M.ロバーツ 55 芝1600m(良) 1:33.7 (35.4) -0.3 フジノマッケンオー
5. 19 中京 高松宮杯 GI 13 6 9 23.7 (7人) 7着 M.ロバーツ 55 芝1200m(良) 1:08.6 (34.6) -1.2 フラワーパーク
7. 14 札幌 札幌SS GIII 11 1 1 3.3 (3人) 1着 安田富男 55 芝1200m(良) 1:08.9 (35.1) 0.5 オギティファニー
10. 26 京都 スワンS GII 16 5 10 9.8 (4人) 8着 安田富男 55 芝1400m(良) 1:19.8 (35.1) -0.5 スギノハヤカゼ
11. 23 中京 CBC賞 GII 14 5 7 10.7 (4人) 5着 安田富男 55 芝1200m(良) 1:08.0 (34.2) -0.7 エイシンワシントン
12. 15 中山 スプリンターズS GI 11 1 1 32.0 (9人) 9着 佐藤哲三 55 芝1200m(良) 1:10.4 (35.7) -1.6 フラワーパーク
1997 1. 12 中山 ガーネットS GIII 15 5 9 30.8 (8人) 13着 吉田豊 55 ダ1200m(良) 1:12.1 (38.1) -1.3 ストーンステッパー
5. 18 中京 高松宮杯 GI 18 7 13 186.4 (15人) 7着 安田富男 55 芝1200m(良) 1:08.8 (35.3) -0.8 シンコウキング
6. 15 福島 バーデンバーデンC OP 15 7 13 10.9 (7人) 8着 大塚栄三郎 57 芝1200m(良) 1:08.1 (35.1) -0.6 シャドウクリーク
7. 13 函館 函館SS GIII 16 7 14 30.9 (9人) 4着 横山典弘 54 芝1200m(良) 1:09.3 (35.4) -0.5 マサラッキ
8. 2 札幌 札幌日刊S杯 OP 12 6 7 3.5 (2人) 2着 横山典弘 55 芝1200m(良) 1:08.8 (34.7) -0.1 ザゴールド
8. 24 札幌 キーンランドC OP 12 1 1 7.4 (4人) 3着 的場均 57 芝1000m(良) 0:57.4 (34.3) -0.2 エーピーライ
11. 1 京都 アンドロメダS OP 13 3 3 8.5 (4人) 8着 松永幹夫 55 芝1200m(良) 1:08.6 (34.1) -0.7 メガミゲラン

血統表[編集]

ノーブルグラス血統 (血統表の出典)[§ 1]

*ミルジョージ
Mill George 1975
鹿毛 アメリカ
父の父
Mill Reef
1968 鹿毛
Never Bend Nasrullah
Lalun
Milan Mill Princequillo
Virginia Water
父の母
Miss Charisma 1967
鹿毛 イギリス
Ragusa Ribot
Fantan
*マタティナ Grey Sovereign
Zanzara

ファイブフランス 1982
栗毛 日本
*ノーザンテースト
Northern Taste 1971
栗毛 カナダ
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Lady Victoria Victoria Park
Lady Angela
母の母
セーヌスポート 1974
栗毛 日本
*ボールドアンドエイブル *ボールドラッド
Real Delight
*タミアナ Tamerlane
Miana
母系(F-No.) タミアナ系(FN:20-a) [§ 2]
5代内の近親交配 Nearco 5×5、Nasrullah 4・5(父内)、Lady Angela 5・4(母内) [§ 3]
出典
  1. ^ [1]
  2. ^ [2][1]
  3. ^ [1]

父は1989年度の全日本リーディングサイアー。母は中央競馬で2勝。祖母セーヌスポートは1976年の最優秀3歳(現2歳)牝馬に選出されており、その弟妹に重賞未勝利ながら13勝を挙げたナンキンリュウエン、オープン特別時代の中山牝馬ステークスなど5勝のヨドハマナスがいる。

参考文献[編集]

  • 優駿』1996年9月号(日本中央競馬会)
  • 柴田哲孝『たった一瞬の栄光 - 伝説を駆けぬけたサラブレッド』(祥伝社、1999年)ISBN 978-4396311360

出典[編集]

  1. ^ a b c 血統情報:5代血統表|ノーブルグラス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2016年8月9日閲覧。
  2. ^ 『優駿』1996年9月号、日本中央競馬会、139頁

外部リンク[編集]