ノルスケ・トーグ79形

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ノルスケ・トーグ79形
"FLIRTNEX"
基本情報
運用者 ノルスケ・トーグノルウェー語版
製造所 シュタッドラー・レール
製造年 2024年 - (予定)
製造数 17編成(8両編成17本)(予定)
運用開始 2026年(予定)
主要諸元
編成 8両編成
軌間 1,435 mm
設計最高速度 200 km/h
編成定員 542人
備考 主要数値は[1][2][3][4][5]に基づく。
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79形は、鉄道車両を所有・リースするノルウェーの国営企業であるノルスケ・トーグノルウェー語版(Norske tog)が導入する鉄道車両電車バイモード車両)。寝台設備を始めとした長距離列車に適した内装を有する形式で、2026年から営業運転を開始する[1][3]

概要[編集]

ノルウェー国鉄(Vygruppen AS、Vy)の路線で使用される車両を所有するノルスケ・トーグノルウェー語版は、1970年代以降に導入され老朽化が進行している車両の置き換えに加え、2030年代までに予想されている鉄道利用者数の増加に対応するための輸送力増強を目的に、2010年代以降新型車両の導入を進めている。その中で、国内の都市間列車やスウェーデンへの国際列車など夜行列車を含めた長距離輸送で使用されている車両の置き換えを目的に、2021年に新型車両の入札が行われ、2023年スイスシュタッドラー・レールが発注権を獲得したことが発表された[注釈 1]。これを基に製造が実施されるのが79形である[1][2][3][4]

編成長220 mの8両編成で、シュタッドラー・レールが展開する鉄道車両の「FLIRT」のうち、ノルウェーの長距離運用向けに新たに設定された「FLIRTNEX」ブランドの1車種である。最高速度は200 km/h、定員は542人を予定しており、従来の列車と比較して定員数の増加が図られている。車内にはリクライニング機能付きの座席に加えて2人用、もしくは4人用のベッドを備えた寝台個室も備わっており、日中はベッドを座席に転換し家族連れやビジネス客向けの個室として使用する事が想定されている。また、遊具を備えた家族連れ用のフロアやビストロ、自転車の設置が可能な荷物用スペースも設置される事になっている[1][2][5]

車両の生産は2024年から行われ、2025年からノルウェーへ納入が始まる事になっており、試運転を経て2026年ベルゲン線を皮切りに順次営業運転に投入される。導入される全17編成のうち、10編成は電化区間のみ走行可能な電車、4編成は非電化区間への直通にも対応したバイモード車両として製造される事が決定している。また、これらに加えて契約上最大100編成の追加発注が可能となっている[1][2][4][5]

関連項目[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 新型車両の入札にはアルストムCAFタルゴも参加していた。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e New long-distance trains”. Norske Tog. 2023年2月26日閲覧。
  2. ^ a b c d Stadler will produce and deliver Norway’s new long-distance trains”. Norske Tog (2023年2月17日). 2023年2月26日閲覧。
  3. ^ a b c d Class 79 - Long distance - intercity trains”. eu-supply.com (2020年5月6日). 2023年2月26日閲覧。
  4. ^ a b c Norske Tog's Tender For The New Long Distance Trains”. Railvolution (2022年1月11日). 2023年2月26日閲覧。
  5. ^ a b c Elliot Robinson (2023年2月20日). “Stadler will produce and deliver Norway’s new long-distance trains”. Global Railway Review. 2023年2月26日閲覧。
  6. ^ Våre tog”. Norske Tog. 2023年2月26日閲覧。
  7. ^ KATO鉄道模型ホームページ|製品詳細|581系”. 関水金属. 2023年2月26日閲覧。