ノウルーズ

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ノウルーズで祝われるハフト・スィーン(Haft Sīn、هفت سین) の品々(テヘラン

ノウルーズペルシア語: نوروز、nowrūz‎)は、イラン暦元日。地域によってはナウルーズ、ナイルーズ、ネヴルーズなどとも言う。ペルシア語で、ノウ(now、نو)は「新しい」、ルーズ(rūz、روز)は「日」を意味する。太陽春分点を通過する春分の日に当たり、農事暦上重要であることから、イランを中心に、中央アジアからアフリカまでに及ぶ広い地域で祝われる祭日である。国際連合総会は、2010年2月23日にこの日を「ノウルーズ国際デー」として正式に承認した[1]

由来[編集]

フェルドウスィー王の書では、イランの古代の王ジャムシードによって作られたとされている。ノウルーズの習慣はゾロアスター教の新年の祝祭に由来すると言われ、古代のサーサーン朝時代に既に大々的に祝われていた。サーサーン朝時代には春分に祝われるノウルーズと秋分に祝われるミフラガーンのそれぞれあったが、ミフラガーンはミフル神を祝う祭日で、新年はこのノウルーズかミフラガーンの日に定められていた。ノウルーズの習慣はアケメネス朝の時代よりもずっと昔から祝われてきたとされている。

イランでは国家祭日とされ、年末の水曜日(チャハールシャンベ)には家の前かみんな集まる場所で火を焚いてその上を飛び越え、健康を祈願するチャハールシャンベ・スーリー(چهارشنبه‌سوری)という儀式や、スィーズダ・ベダルと呼ばれる新年の13日目に集落の郊外にある山野に出かけて行われる終日の祝宴など、ノウルーズ前後の年末年始には何千年前の習慣とみられる春の訪れを祝う儀礼が行われる。ノウルーズの当日には、親類や友人の家を訪問して新年を祝賀する。

サマヌー

ハフト・スィーン[編集]

イラン独自の習俗としてはハフト・スィーン(Haft Sīn:7つのS)があり、頭文字がスィーン Sīn で始まる7つのものを集めて祝われる。代表的なものとしては、リンゴ(sīb、سیب)、ニンニク(sīr、سیر)、(serke、سرکه)、コイン(sekke、سکه)、ウルシの実(Somāq、سماق)、青草(sabze、سبزه)と甘いプディングのサマヌー(Samanu、سمنو)である。


中央アジアではノウルーズは広く祝われ、ソビエト連邦から独立した中央アジア5か国ではいずれも国家の祝日としている。トルコではクルド人の祭日として知られ、国民融和のための休日とされているが、同時にクルドの民族運動が一年でもっとも盛り上がる日でもある。

イランのノウルーズは、例年はグレゴリオ暦3月21日に当たるが、西暦2004年閏年でグレゴリオ暦の2月が1日増えたため3月20日である。

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 国際連合総会 (2010年2月23日). “General Assembly Recognizes 21 March as International Day of Nowruz”. 2012年3月19日閲覧。