ネスター・コーテズ

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  • ネストル・コルテス
ネスター・コーテズ
Nestor Cortes
ニューヨーク・ヤンキース #65
2021年6月28日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地  キューバ
マヤベケ州バタバノ（スペイン語版）スルヒデロ（英語版）
生年月日 (1994-12-10) 1994年12月10日（29歳）
身長
体重		 5' 11" ＝約180.3 cm
205 lb ＝約93 kg
選手情報
投球・打席 左投右打
ポジション 投手
プロ入り 2013年 MLBドラフト36巡目（全体1094位）
初出場 2018年3月31日
年俸 $3,200,000（2023年）[1]
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
この表について

ネスター・コーテズ・ジュニア（Néstor Cortés Jr.[注釈 1]、1994年12月10日 - ）は、キューバ生まれ、アメリカ合衆国フロリダ州マイアミ都市圏育ちのプロ野球選手（投手）。左投右打。MLBのニューヨーク・ヤンキース所属。愛称は"ナスティー・ネストル"（"Nasty Nestor"）、 "ハイアリア・キッド"（"Hialeah Kid"）[4]。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

キューバのマヤベケ州スルヒデロ・デ・バタバノ（英語版）で生まれた。父親がアメリカ合衆国の移民多様化ビザ（英語版）に当選し、コルテスが生後7か月の時に一家はフロリダ州に移住した[5]。高校はハイアリアにあるハイアリア高等学校（英語版）に進学した。

プロ入りとヤンキース傘下時代[編集]

2013年のMLBドラフト36巡目（全体1094位）でニューヨーク・ヤンキースに指名され、6月12日に契約した[6]。同年7月20日にMiLBのルーキー級ガルフ・コーストリーグ・ヤンキース1でプロデビュー。このシーズンは同チームで3先発7救援、18.1回を投げて、0勝1敗1セーブ、防御率4.42を記録した。

2014年はルーキー級ガルフ・コーストリーグ・ヤンキース2に所属し、11試合（うち2先発、31.2回）に登板して、1勝2敗、防御率2.27を記録した。

2015年はアパラチアンリーグのルーキー級プラスキ・ヤンキースに昇格し、12試合（10先発、63.2回）に登板して、6勝3敗、防御率2.26を記録した。

2016年はA級チャールストン・リバードッグスに昇格し、開幕を迎えた。6月26日にAA級トレントン・サンダーに昇格し、同日に登板、翌日にA級チャールストンへ降格した。7月22日にA+級タンパ・ヤンキースに昇格した。8月30日にAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースに昇格し、同日登板、翌日にA+級タンパに降格した。このシーズンは4チーム合計で21試合（うち12先発、106.0回）に登板して、11勝4敗、防御率1.53を記録した。オフはアリゾナ・フォールリーグのスコッツデール・スコーピオンズに所属し、6試合にリリーフ登板した。

2017年はA+級タンパで開幕を迎え、4月11日にAA級トレントンに昇格。6月26日にAAA級スクラントン・ウィルクスバリに昇格。以後はAA級トレントンとAAA級スクラントン・ウィルクスバリを行ったり来たりするような状態となり、最終的にはAAA級スクラントン・ウィルクスバリでシーズンを終えた[7]。このシーズンは3球団合計で30試合（うち13先発、104.2回）に登板し、7勝4敗、防御率2.06を記録した。オフはドミニカのウインターリーグ（LIDOM）のエストレージャス・オリエンタレスに所属し、4試合に先発した。

オリオールズ時代[編集]

2017年12月14日、ルール・ファイブ・ドラフトでボルチモア・オリオールズから指名され、移籍した[8]。

2018年はリリーフ投手として開幕をメジャーで迎え[9][10][11][12]、3月31日に行われたミネソタ・ツインズ戦でリリーフ登板し、メジャーデビュー[13]。この試合では2.0回を投げて1失点し勝ち負けはつかなかった。4月9日のトロント・ブルージェイズ戦でジョシュ・ドナルドソンから満塁本塁打を被弾[14]。翌日にDFAとなった[15]。オリオールズ時代の成績は4試合（全てリリーフ、4.2回）を投げて、0勝0敗、防御率7.71を記録。

ヤンキース復帰[編集]

2018年4月13日にルール・ファイブ・ドラフトの規約に基づきヤンキースに復帰した[16]。移籍直後はAA級トレントンに配属され1登板したのち、4月20日にAAA級スクラントン・ウィルクスバリへ昇格。以後シーズン終了まで同チームに所属した。このシーズンのマイナーでの成績は、2チーム合計で24試合（うち18先発、115.0回）に登板して、6勝6敗、防御率3.68を記録した[17]。オフは前年同様LIDOMのエストレージャスに所属し、8試合に先発した。

2019年のスプリングトレーニングに招待選手としてメジャーリーグキャンプに合流した[18]。開幕はAAA級スクラントン・ウィルクスバリで迎えた。5月9日にメジャー昇格[19]し、5月11日のタンパベイ・レイズ戦でヤンキースの選手としてデビュー。主にオープナーの後のロングリリーフとして起用され、33試合登板（先発1試合）で5勝1敗、防御率5.67、WHIP1.55を記録した。オフの11月20日にDFAとなった[20]。

マリナーズ時代[編集]

2019年11月25日にインターナショナル・ボーナス・プール（海外選手契約金枠）とのトレードで、シアトル・マリナーズへ移籍した[21]。

2020年は5試合の登板にとどまり、10月22日に自由契約となった[22]。

ヤンキース復帰[編集]

2021年1月5日にヤンキースとマイナー契約を結んだ[23]。5月30日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[24]。

2022年は開幕から先発で好投を続け、7月11日に自身初となるオールスターゲームに選出された[25]。 オフの11月16日に全米野球記者協会（BBWAA）によって行われたサイ・ヤング賞投票では、5位票が3の計3ポイントで8位となった[26]。

2023年はシーズン開幕前の2月10日に第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のアメリカ合衆国代表に選出された[27]。しかし、2月14日にグレード2の右ハムストリングの肉離れが発覚したため辞退した[28]。

選手としての特徴[編集]

投球データ（2021年レギュラーシーズン）[29]
球種 割合 平均球速 最高球速
% mph km/h mph km/h
フォーシーム 42.8 90.7 146 94.3 151.8
カッター 23.6 85.4 137.4 88.8 142.9
スライダー 20.1 77.4 124.6 81.4 131
チェンジアップ 09.7 83 133.6 87.1 140.2
シンカー 03.9 90.3 145.3 93.7 150.8

最速94.3mph[30]（約151.8km/h）のフォーシームとカッター、スライダーで組み立てる。10%ほどの割合でチェンジアップも投じる。

投球毎にクイックで投げたり、大きく右足を上げ、打者のタイミングをずらしたり、スリークォーターやサイドから投球するなど変則投法の投手として知られる。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]

年

度		 球

団		 登

板		 先

発		 完

投		 完

封		 無
四
球		 勝

利		 敗

戦		 セ
丨
ブ		 ホ
丨
ル
ド		 勝

率		 打

者		 投
球
回		 被
安
打		 被
本
塁
打		 与
四
球		 敬

遠		 与
死
球		 奪
三
振		 暴

投		 ボ
丨
ク		 失

点		 自
責
点		 防
御
率		 W
H
I
P
2018 BAL 4 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 26 4.2 10 2 4 0 0 3 0 0 4 4 7.71 3.00
2019 NYY 33 1 0 0 0 5 1 0 2 .833 298 66.2 75 16 28 1 1 69 1 0 44 42 5.67 1.55
2020 SEA 5 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 44 7.2 12 6 6 0 2 8 0 0 14 13 15.26 2.35
2021 NYY 22 14 0 0 0 2 3 0 0 .400 374 93.0 75 14 25 0 2 103 2 1 32 30 2.90 1.08
2022 28 28 1 1 0 12 4 0 0 .750 615 158.1 108 16 38 0 2 163 1 0 44 43 2.44 0.92
2023 12 12 0 0 0 5 2 0 0 .714 266 63.1 59 11 20 0 3 67 0 0 36 35 4.97 1.25
MLB：6年 104 56 1 1 0 24 11 0 2 .686 1623 393.2 339 65 121 1 10 413 4 1 174 167 3.82 1.17
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]

年
度		 球
団		 投手（P）
試

合		 刺

殺		 補

殺		 失

策		 併

殺		 守
備
率
2018 BAL 4 0 1 0 1 1.000
2019 NYY 33 1 5 1 2 .857
2020 SEA 5 0 0 0 0 ----
2021 NYY 22 3 4 0 1 1.000
2022 28 5 8 1 0 .929
2023 12 5 5 0 0 1.000
MLB 104 14 23 2 4 .949
  • 2023年度シーズン終了時

記録[編集]

背番号[編集]

  • 51（2018年）
  • 67（2019年）
  • 30（2020年）
  • 65（2021年 - ）

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ スペイン語発音: [ˈnɛs.toɾ koɾ.ˈtes ˈɟ͡ʝu.njoɾ][2], ネストル・コルテス・ジュニオル; 英語発音: [ˈnɛstər ˌkɔrˈtɛz ˈd͡ʒunjər][3], ネスター・コーテズ・ジュニア

出典[編集]

  1. ^ “Nestor Cortes Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2023年4月21日閲覧。
  2. ^ “スペイン語の発音記号変換ツール”. Easypronunciation.com. 2019年5月20日閲覧。
  3. ^ “英語のIPA発音記号変換（アメリカ英語）”. Tophonetics.com. 2019年5月20日閲覧。
  4. ^ “Nestor Cortes Stats” (英語). Baseball-Reference.com. 2022年6月3日閲覧。
  5. ^ Deportes (2017年12月29日). “El cubano Néstor Cortés llegará muy pronto a Grandes Ligas” (スペイン語). Cibercuba.com. 2018年9月8日閲覧。
  6. ^ “2013 Draft: Yankees agree to sign 36th rounder Nestor Cortes - River Avenue Blues”. Riveraveblues.com (2013年7月12日). 2018年3月25日閲覧。
  7. ^ Donnie Collins (2017年8月17日). “Collins: RailRiders' Cortes worth watching. - Sports”. The Times-Tribune. 2018年3月25日閲覧。
  8. ^ “Orioles select three pitchers, two from Yankees, in Rule 5 draft”. Baltimore Sun. 2018年3月25日閲覧。
  9. ^ Ghiroli, Brittany (2016年1月20日). “Orioles' Nestor Cortes vying for rotation”. MLB.com. 2018年3月25日閲覧。
  10. ^ “Orioles Rule 5 pick Nestor Cortes Jr. relishing chance to make final impression Sunday”. Baltimore Sun (2018年2月27日). 2018年3月25日閲覧。
  11. ^ “Orioles Rule 5 pick Nestor Cortes Jr. continues to make case for roster spot”. Baltimore Sun. 2018年3月25日閲覧。
  12. ^ “For Orioles experiencing first Opening Day, Thursday marks culmination of lifelong dreams”. Baltimore Sun. 2018年4月14日閲覧。
  13. ^ “Orioles' Rule 5 relievers Cortes and Araujo hold their own in major league debuts”. Baltimore Sun (2018年4月5日). 2018年4月14日閲覧。
  14. ^ “Disaster repeats itself for Orioles Rule 5 pick Nestor Cortes Jr. in loss to Toronto”. Baltimore Sun (2018年4月5日). 2018年4月14日閲覧。
  15. ^ MLBRosterMoves (2018年4月10日). “MLBRosterMoves on Twitter: ".@Orioles recall RHP Yefry Ramirez from Triple-A Norfolk; designate LHP Nestor Cortes Jr. for assignment."”. Twitter.com. 2018年4月14日閲覧。
  16. ^ “Orioles return Rule 5 Draft pick Nestor Cortes to Yankees - River Avenue Blues”. Riveraveblues.com. 2018年4月14日閲覧。
  17. ^ “Cortes puts RailRiders on brink of Finals”. MiLB.com (2006年9月3日). 2018年9月8日閲覧。
  18. ^ Sam Dykstra (2019年2月1日). “Yankees invite Florial to spring camp” (英語). MiLB.com. 2019年2月3日閲覧。
  19. ^ Randy Miller (2019年5月9日). “Yankees farm out Jake Barrett, summon Nestor Cortes Jr. over Chad Green” (英語). NJ.com. 2019年5月11日閲覧。
  20. ^ Bryan Hoch (2019年11月20日). “Yanks release Ellsbury, DFA Bird among moves” (英語). MLB.com. 2019年11月24日閲覧。
  21. ^ Greg Johns (2019年11月25日). “Mariners acquire LHP Cortes from Yankees” (英語). MLB.com. 2019年11月26日閲覧。
  22. ^ “Matt Magill, Carl Edwards Jr., Nestor Cortes Jr. Elect Free Agency” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年10月22日閲覧。
  23. ^ MLB公式プロフィール参照。2021年1月11日閲覧。
  24. ^ Anthony Franco (2021年5月30日). “Yankees Select Nestor Cortes Jr.” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月31日閲覧。
  25. ^ “ニュース | MLB.JP”. www.mlb.jp. 2022年7月11日閲覧。
  26. ^ “Astros’ Justin Verlander wins his third AL Cy Young” (英語). BBWAA – Baseball Writers' Association of America (2022年11月16日). 2022年11月17日閲覧。
  27. ^ “USA Baseball Announces 2023 World Baseball Classic Roster” (英語). USA Baseball: Home (2023年2月10日). 2023年6月6日閲覧。
  28. ^ Bryan Hoch (2023年2月14日). “Cortes (hamstring) a no-go for Classic, hopeful for start of season” (英語). MLB.com. 2023年2月26日閲覧。
  29. ^ “player” (英語). baseballsavant.com. 2021年11月20日閲覧。
  30. ^ 2021年　オークランド・アスレチックス戦で計測

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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