ネオコグニトロン

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ネオコグニトロン: Neocognitron)は、1980年代に福島邦彦によって提唱された階層的、多層化された人工ニューラルネットワークである。手書き文字認識やその他のパターン認識の課題に用いられており、畳み込みニューラルネットワークの発想の元となった[1]

ネオコグニトロンはヒューベルウィーセルが1959年に提唱したモデルから発想を得ている。彼らは「単純細胞英語版」および「複雑細胞英語版」と呼ばれる一次視覚野の2種類の細胞を発見し、パターン認識タスクにおいて使用されるこれら2種類の細胞のカスケードモデルを提唱した[2][3]

ネオコグニトロンはこれらのカスケードモデルが自然に発展したものである。ネオコグニトロンは複数の種類の細胞から構成され、その中で最も重要な細胞は「S細胞」および「C細胞」と呼ばれる[4] 。局所特徴量はS細胞によって抽出され、微小変位(local shift)といったこれらの特徴の変形はC細胞に委ねられている。入力中の局所特徴量は、隠れ層によって徐々に統合され、分類される[5]。局所特徴量の統合の発想は、LeNetモデルやSIFT英語版モデルといったその他複数のモデルでも見られる。

ネオコグニトロンには様々な種類が存在する[6]。例えば、ある種のネオコグニトロンは、逆伝播シグナルを用いることによって同一入力中の複数のパターンを検出でき、選択的注意(selective attention)を達成する[7]

脚注[編集]

  1. ^ LeCun, Yann; Bengio, Yoshua; Hinton, Geoffrey (2015). “Deep learning”. Nature 521: 436–444. doi:10.1038/nature14539. PMID 26017442. 
  2. ^ David H. Hubel and Torsten N. Wiesel (2005). Brain and visual perception: the story of a 25-year collaboration. Oxford University Press US. p. 106. ISBN 978-0-19-517618-6. https://books.google.com/books?id=8YrxWojxUA4C&pg=PA106. 
  3. ^ Hubel, DH; Wiesel, TN (October 1959). “Receptive fields of single neurones in the cat's striate cortex”. J. Physiol. (Lond.) 148: 574–91. doi:10.1113/jphysiol.1959.sp006308. PMC: 1363130. PMID 14403679. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1363130/. 
  4. ^ Fukushima 1987, p. 83.
  5. ^ Fukushima 1987, p. 84.
  6. ^ Fukushima 2007
  7. ^ Fukushima 1987, pp.81, 85

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]