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ニンガルー・リーフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
世界遺産 ニンガルー・コースト
オーストラリア
英名 Ningaloo Coast
仏名 Côte de Ningaloo
面積 705,015ha
登録区分 自然遺産
IUCN分類 Unassigned
登録基準 (7),(10)
登録年 2011年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
ニンガルー・リーフの位置(西オーストラリア州内)
ニンガルー・リーフ
ニンガルー・リーフの位置(オーストラリア内)
ニンガルー・リーフ
使用方法表示

座標: 南緯22度33分45秒 東経113度48分37秒 / 南緯22.56250度 東経113.81028度 / -22.56250; 113.81028

ニンガルー・リーフ英語: Ningaloo Reef)は、オーストラリア西オーストラリア州北西部の沿岸に沿って発達するサンゴ礁(近接裾礁)である。

本項では、サンゴ礁としてのニンガルー・リーフ(リーフ単体)と、それを含む世界遺産区域「ニンガルー・コースト」(Ningaloo Coast)の双方を扱う。[1][2]

地理・範囲

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世界遺産「ニンガルー・コースト」は西オーストラリア州の遠隔沿岸域に位置し、州当局は世界遺産区域が604,500ヘクタールで、海岸線に沿って300km超に及ぶと説明している。[3] UNESCOの日本語概要も、海洋・陸地を合わせて604,500haとし、同地域が世界で最も長い沿岸礁のひとつを含み、年に一度ジンベエザメが300~500匹集まること等を述べる。[1]

なおUNESCO世界遺産センターでは、本文説明(Description)側で604,500haに言及する一方、同一ページのFacts and Figures(Property)では705,015 haの面積を示している。本記事では本文の面積は説明文・州当局の表記に合わせて604,500haを主表示し、記事冒頭の概要表はPropertyの値(705,015ha)を採用する。[4]

地形・海洋環境

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当該世界遺産の海域はラグーン、リーフ、外洋、大陸棚大陸斜面など多様な海域環境を含み、岩石海岸、砂浜、河口マングローブなどの潮間帯環境も併存する。[2] 陸域では、広範囲に及ぶカルスト地形と、網目状に広がる地下洞窟・地下水路が特徴であり、希少な生物を支えることで陸上・海洋双方の生物多様性の保全に寄与すると説明されている。[1]

動物相

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海岸

海洋生物

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UNESCOは、ジンベエザメが年に一度、300~500匹規模で集群すると述べている。[2][1] また、国内公的資料(水産庁・水産研究・教育機構)は、ニンガルー・リーフでジンベエザメがサンゴの卵(産卵に由来する餌資源)を捕食している様子が観察された旨を記載している。[5] UNESCOのOUV要約では、サンゴ300種超、リーフ魚類700種超、軟体動物約650種、甲殻類約600種、海藻1,000種超、海綿155種、棘皮動物(新種を含む)などの多様性が挙げられている。[2]

産卵スリックと低酸素イベント(研究報告)

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日本サンゴ礁学会誌(J-STAGE掲載)の報告は、ニンガルー(Coral Bay)においてサンゴの大規模産卵後に産卵由来のスリックが滞留し、低酸素条件などを伴ってサンゴが高い死亡率を示した事例(2022年のイベント報告)を記述している。[6]

トラフザメ(参考画像)

保護と管理

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UNESCOは、EPBC法(Environment Protection and Biodiversity Conservation Act 1999)が、世界遺産価値に重大な影響を及ぼし得る行為の評価を要求する枠組みとして機能すると説明している。[2] 海域は連邦水域側と州水域側の保護区・管理が並走する形で運用されている旨が州当局資料等で整理されている。[3]また、観光増加に伴う植生損傷・違法漁業・汚水/廃棄物・野生生物攪乱、地下水利用増、火入れ・牧畜、沖合資源開発に伴う汚染リスク、海面上昇・海水温上昇、外来種などを統合的に管理すべき要因として列挙している。[2]

気候要因に関して、JAMSTEC(海洋研究開発機構)は「ニンガルー・ニーニョ」(西豪州沿岸の海水温が平年より異常に高い状態)に触れ、2011年2月の強いイベントに伴い西豪州西岸でサンゴの白化が顕著であったことが報告されている旨を解説している。[7] 日本海洋学会誌の総説も、沿岸ニーニョ現象(ニンガルーニーニョを含む)に関する研究動向・予測研究を解説している。[8] また、日本サンゴ礁学会誌の総説は、サンゴ礁衰退の主要因の一つとして高水温による白化を挙げ、将来予測と保全(排出削減と適応策)の必要性を整理している。[9]

2000年代初頭、モーズ・ランディング(Mauds Landing)で大規模なマリーナ・リゾート開発計画が提案され、州政府が計画を却下した。[10]

研究活動

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ニンガルー沿岸域では、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)等が関与する研究プログラムが展開されてきた。CSIROは協働研究の枠組み「Ningaloo Collaboration Cluster」を紹介している。[11]

世界遺産

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世界遺産「ニンガルー・コースト」は2011年に登録され、登録基準は(ⅶ)(ⅹ)である。[2]

登録基準

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この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (7) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
  • (10) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

脚注

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  1. 1 2 3 4 ニンガルー・コースト”. UNESCO 世界遺産センター. 2026年2月25日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 6 7 Ningaloo Coast (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2026年2月25日閲覧。
  3. 1 2 Ningaloo Coast World Heritage Area (英語). Department of Biodiversity, Conservation and Attractions (Western Australia) (2023年4月27日). 2026年2月25日閲覧。
  4. Ningaloo Coast (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2026年2月25日閲覧。
  5. 令和5年度 国際漁業資源の現況 42 大型サメ類 全水域 (PDF). 水産庁・水産研究・教育機構 (2024年). 2026年2月25日閲覧。
  6. Baird, Andrew H. (2023). “High coral mortality following coral spawning in Coral Bay, Western Australia” (英語). Galaxea, Journal of Coral Reef Studies 25 (2): 35-36 2026年2月25日閲覧。.
  7. 土井威志 (2015年2月13日). ニンガルー・ニーニョ研究の最先端”. JAMSTEC アプリケーションラボ(APL)コラム. 2026年2月25日閲覧。
  8. 土井, 威志「熱帯と沿岸域の湧昇現象の変動とその予測の研究」『海の研究』第27巻第3号、日本海洋学会、2018年、141-154頁、doi:10.5928/kaiyou.27.3_1412026年2月25日閲覧
  9. 山野, 博哉「世界と日本におけるサンゴ礁の状況,今後の予測,そして保全に向けた取組」『日本サンゴ礁学会誌』第19巻第1号、日本サンゴ礁学会、2017年、41-49頁、doi:10.3755/jcrs.19.412026年2月25日閲覧
  10. State Government rejects Ningaloo Reef marina project (英語). Government of Western Australia (2003年7月4日). 2026年2月25日閲覧。
  11. Ningaloo Collaboration Cluster (英語). CSIRO Research. 2026年2月25日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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