ニッケル合金

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ニッケル合金: Nickel alloys)は、合金のうち、ニッケルを主体とするものである。

概要[編集]

大気中で500℃以下で安定するニッケルの合金は、耐熱性が高く[1]、水や淡水などの耐食性にも優れている[2]面心立法格子結晶構造であり、磁気変態点 (強磁性体から常磁性体へ、あるいは常磁性体から強磁性体への変化する磁気変態の温度。) は353℃である[3]

使用用途[編集]

ニッケル合金は様々な用途に使用される。典型的なのは硬貨の原料であり、日本の50円硬貨100円硬貨500円硬貨銅合金とニッケル合金が使用されている。そのほか、丸棒や六角棒、ワッシャーなどの工業部品にもニッケル合金が使用される[3]

分類[編集]

ニッケル合金は主に、ニッケル銅合金ニッケルクロム合金ニッケル鉄合金などの種類に分けられる。ニッケルクロム合金はさらに、インコネルハステロイなどの種類にも分けられるが、電気抵抗合金耐熱合金耐食合金などとして使用されている。電気抵抗合金は電気抵抗体などに用いられ、耐熱合金は、ロケット航空機原子炉などの部品などに使用されている。また耐蝕合金は、公害対策や排煙脱硫装置などに用いられる[3]

主なニッケル合金[編集]

出典[編集]

  1. ^ ニッケル合金とは|テストパネルの製造販売や試験片への加工の株式会社アサヒビーテクノ”. asahi-betechno.co.jp. 2020年11月28日閲覧。
  2. ^ ニッケル合金 | 特殊金属ほか”. 阪根商事株式会社. 2020年11月28日閲覧。
  3. ^ a b c ニッケル合金とは?ニッケル合金の種類について”. 株式会社光栄. 2020年11月28日閲覧。