ニアス人
| 総人口 | |
|---|---|
| 1,041,925人(2010年) | |
| 居住地域 | |
| 北スマトラ州 | 911,820 |
| リアウ州 | 71,537 |
| 西スマトラ州 | 18,239 |
| 言語 | |
| ニアス語、インドネシア語 | |
| 宗教 | |
| キリスト教(プロテスタントが多数、カトリック)、イスラム教、伝統宗教(ファノンバ・アドゥ) | |
| 関連する民族 | |
| バタク族、メンタワイ族、サクッデイ族、エンガノ族、シグライ族 | |
ニアス人(ニアスじん、インドネシア語: Suku Nias)は、スマトラ島西方に位置するニアス島を中心に居住するインドネシアの民族集団である。彼らは自らをオノ・ニハ(Ono Niha)と呼び、「人間の子孫」を意味する。またニアス島はタノ・ニハ(Tanö Niha、「人の土地」)と呼ばれる。
ニアス社会の伝統法は一般にフォンドラコ(fondrakö)と呼ばれる。古代のニアス社会は巨石文化を特徴とし、島内には現在でも多数の巨石遺構や石彫が残されている[1]。


起源
[編集]神話
[編集]ニアス人の口承叙事詩ホホ(hoho)には、祖先の起源に関する多くの神話が残されている。ある伝承では、ニアス人はシガル・トラア(Sigaru Tora'a)と呼ばれる生命の樹から生まれたとされ、その場所はテテホリ・アナア(Teteholi Ana'a)と呼ばれる。伝説によれば、王シラオ(Tuada Sirao)の九人の息子が王位争いのため追放され、彼らが最初にニアス島へ到達した祖先であるとされる[2]。
別の神話では、イナダ・シリチ(Inada Sirici)が六人の子を島へ降ろし、彼らが祖先となったと伝えられる[3]。
考古学研究
[編集]1999年以降の考古学研究によれば、ニアス島には少なくとも約1万2000年前から人類が居住していたとされる。また約3万年前に遡る可能性も指摘されている。ベトナムのホアビン文化と類似する石器文化の存在から、同地域からの移住が推測されている。
2011年に発表された遺伝学研究では、ニアス人はオーストロネシア語族に属する人々であり、約4000〜5000年前に台湾からフィリピンを経由して移住したと考えられている[4]。
また、トギ・ンドラワ洞窟(インドネシア語: Gua Tögi Ndrawa)の遺跡から発見された古代住民は、現代ニアス人とは遺伝的に直接つながらない可能性も指摘されている[5]。
社会
[編集]親族制度
[編集]ニアス社会は父系社会であり、マド(mado)と呼ばれる氏族制度を持つ。氏族は多くの場合、特定の村落を起源として形成される。
分布
[編集]2010年のインドネシア国勢調査によれば、ニアス人人口は1,041,925人であり、インドネシア人口の約0.44%を占める。
| 順位 | 州 | 人口 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | 北スマトラ州 | 911,820 | 87.51% |
| 2 | リアウ州 | 71,537 | 6.87% |
| 3 | 西スマトラ州 | 18,239 | 1.75% |
| 4 | アチェ州 | 9,366 | 0.90% |
| 5 | 西ジャワ州 | 7,925 | 0.76% |
| 6 | リアウ諸島州 | 4,676 | 0.45% |
| 7 | ジャカルタ首都特別州 | 4,572 | 0.44% |
| 8 | ジャンビ州 | 3,574 | 0.34% |
| その他 | その他地域 | 10,217 | 0.98% |
言語
[編集]ニアス人は主にニアス語を話す。一般に北部・中部・南部の三方言に区分される。
宗教
[編集]ニアス人の多数派はプロテスタントを中心とするキリスト教である。その他にイスラム教やカトリックも存在する。
伝統信仰はファノンバ・アドゥ(Fanömba adu)と呼ばれ、祖先の霊を祀る信仰体系である。祖霊はアドゥ(adu)と呼ばれる木像に宿ると考えられていた。
文化
[編集]ニアス文化には独自の伝統儀礼や舞踊が存在する。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- ↑ Na’im, Akhsan; Syaputra, Hendry. Kewarganegaraan, Suku Bangsa, Agama, dan Bahasa Sehari-hari Penduduk Indonesia. Jakarta: Badan Pusat Statistik. pp. 9. ISBN 978-979-064-417-5
- ↑ Wiradnyana, Ketut. Legitimasi kekuasaan pada budaya Nias : paduan penelitian arkeologi dan antropologi. Jakarta: Yayasan Pustaka Obor Indonesia. ISBN 978-979-461-763-2
- ↑ “Orang Nias”. Museum Pusaka Nias. 2020年6月6日閲覧。
- ↑ “Unexpected Island Effects at an Extreme: Reduced Y Chromosome and Mitochondrial DNA Diversity in Nias”. Molecular Biology and Evolution 28 (4): 1349–1361. doi:10.1093/molbev/msq300.
- ↑ “Asal-usul Orang Nias Ditemukan”. Kompas.com