ナウい

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ナウい」とは、かつて流行した若者言葉で、「今風の」を意味する語である。英語の「now」に由来し、新しいものを「ナウな」と表現した(「ナウなヤングのフィーリング」などことから派生した。対義語は「ダサい」。

消費社会化が始まった1970年代中盤に発生したと思われる。1970年代初頭には若者向けの商品の広告や若者雑誌で「NOWな(だ)」「ナウな(だ)」という形容動詞が用いられ始めたが、1979年頃に「ナウい」が登場して一気に流行語となり、それまでの「ナウな」に取って代わり、品詞も形容動詞から形容詞となった。中高年層向けの一般メディアでも頻繁に取り上げられ、1980年の『現代用語の基礎知識』にまで掲載されるほどだったが、陳腐化の勢いも激しかった。しかし、他に替わる用語も見つからず、結局90年代に「オシャレな(だ)」が登場するまでは、陳腐化しながらも即時の死語化は免れており「言葉のゾンビ」というきわめて珍しい状態となった。バブル時代には「死語」であると認識されつつも、適当な代替語もないため、「モノの分かった人は”ナウい”という言葉を、口をすぼめてぼそぼそと呟くことで精神の均衡をとっていた」(泉麻人「ナウのしくみ1987-95」文藝春秋)などと称された。

「ナウい」の流行が過熱し、すでに新鮮な言葉ではなくなっていた頃、nowを日本語に訳した「イマい」(今い)という言葉も現れたが、こちらはナウいと比べて定着せず、即座に死語となった。

「ダサい」が健在であり、現代の青少年の世界で一層の威力を発揮しているのに対して、「ナウい」は「ダサい」若者言葉の象徴のような地位を占めている。

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