ドン松五郎の生活
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『ドン松五郎の生活』(ドンまつごろうのせいかつ)は、井上ひさしの小説。単行本は新潮社から刊行された。
1983年には本作を原作とする単発テレビアニメがフジテレビ系列局で放送され、1986年には実写映画化された。2017年現在、いずれもDVD化は未定である。
書籍
[編集]- 1975年、新潮社 - 上下巻で刊行
- 1978年、新潮社(新潮文庫) - ISBN 978-4-10-116804-3
- 2002年、新潮社(新潮オンデマンドブックス) - ISBN 978-4-10-865207-1[1]
- 2013年、新潮社(電子書籍)[2]
ストーリー
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
犬と猫との世界とそこを巡って起きる騒動を、人間の言葉を理解できる犬・ドン松五郎を中心にして描く。ペット権をめぐって猫の一家と争う。飼い主ととともにストリップ劇場に行きプードルのお銀と親しくなるが、お銀の飼い主のストリッパーが逮捕されてしまう。断耳断尾手術をされそうになっていたブルテリアの長太郎を助ける。二匹をかくまってる先の家のドラ息子がお銀と長太郎をさらって売り飛ばしてしまう。二匹の行方を探し出すためにドン松五郎は人間と会話できる犬として、テレビ出演を果たした。
ドン松五郎のモデルは、原作者・井上ひさしが飼っていた雄の柴犬「鈍兵衛」である[3]。
テレビアニメ
[編集]| アニメ:吾輩は犬である ドン松五郎の生活 | |
|---|---|
| 原作 | 井上ひさし |
| 監督 | 矢吹公郎 |
| 脚本 | 大原清秀 |
| キャラクターデザイン | はるき悦巳 |
| 音楽 | 玉木宏樹 |
| アニメーション制作 | 東映動画 |
| 製作 | フジテレビ、東映動画 |
| 放送局 | フジテレビ系列 |
| 放送期間 | 1983年2月9日 - 単発放送 |
| 話数 | 全1話 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | アニメ |
| ポータル | アニメ |
1983年2月9日にフジテレビ系列『日生ファミリースペシャル』で『吾輩は犬である ドン松五郎の生活』と題して放送。フジテレビと東映動画の共同製作。放送時間は水曜 19:30 - 20:54 (日本標準時)。
監督は矢吹公郎で、原作の井上ひさしと縁がある[4]。脚本は大原清秀。キャラクターデザインは漫画家のはるき悦巳。松五郎役の声優には山田康雄を起用した[5]。なお、はるきは1年前の1982年2月19日に同枠で放送された『吾輩は猫である』でもキャラクターデザインを担当している。
キャスト(アニメ版)
[編集]スタッフ(アニメ版)
[編集]| フジテレビ系列 日生ファミリースペシャル | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
少年宮本武蔵 わんぱく二刀流
(1982年10月6日) |
吾輩は犬である ドン松五郎の生活
(1983年2月9日) |
ナイン
(1983年5月4日) |
映画
[編集]| ドン松五郎の生活 | |
|---|---|
| 監督 | 中田新一 |
| 脚本 | 中田新一 |
| 原作 | 井上ひさし |
| 音楽 |
川崎真弘 朝川朋之 |
| 主題歌 | 「夢色のメッセージ」西村知美 |
| 撮影 |
川上皓市 小林達比古 |
| 編集 | 川島章正 |
| 製作会社 |
プロジェクトエー 東和プロダクション |
| 配給 | 東宝東和 |
| 公開 |
|
| 上映時間 | 102分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 日本語 |
| 配給収入 | 6.2億円[6] |
| 次作 | ドン松五郎の大冒険 |
概要
[編集]1986年3月21日に東宝東和制作で公開された。脚本・監督は『海に降る雪』の中田新一、撮影は『ひとひらの雪』の川上皓市と小林達比古がそれぞれ担当した。西村知美のデビュー作品である。
キャスト(映画版)
[編集]- 松沢 きよし - 前田吟
- 松沢 圭子 - 西村知美
- 松沢 浩一 - 中島義実
- 松沢 久子 - 名取裕子
- 角田 ふさ - 岡田嘉子
- テレビ司会者 - 下絛アトム
- テレビ司会者・小山 - 前田武彦
- 和田評論家 - ミッキー安川
- 野山プロデューサー - 藤岡琢也
- 土屋(内閣調査室長) - 石橋蓮司
- 久保田(政治家秘書) - 高城淳一
- 岡崎 富子 - 塩沢とき
- 福山教授 - 小沢栄太郎
- 岡崎 満男 - ハナ肇
- ドン松五郎の声 - イルカ
- 山本昌平、二階堂千寿、新山真弓、福岡翼、神田隆、鈴木瑞穂、鈴木正幸、金子研三、長江英和、高橋利道、アゴ勇、掛田誠、大林丈史、水木薫、志賀圭二郎、千葉裕子、江藤漢、渡辺寛二 ほか
スタッフ(映画版)
[編集]主題歌
[編集]逸話
[編集]- 本作がヒットすると、東宝東和から続編のオファーが監督の中田新一に来た。しかし、続編のエグゼクティブ・プロデューサー・二谷英明が、犬がハングライダーに乗ったりして大冒険をする話をしたいなどと提案した[7]。中田は犬を空に飛ばせたりしたら、怯えたり、苦しんだりする表情が必ず画面に映るし、『子猫物語』のチャトランのように死ぬかもしれないのでやらない方がいいと断った[7]。結局、続編『ドン松五郎の大冒険』は監督が交代、同作では犬をハーネスで縛り付けハングライダーで飛ばしている[7][8]。そのいきさつを聞いた当時の東映社長・岡田茂が「中田になんでもいいから一本撮らせろ」と中田を東映に呼んで[7]『ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌』との併映作『BE FREE!』を撮らせた[7]。岡田は「犬で大冒険なんて、やっちゃいかん」「二谷さんは俳優としてはAクラスだけどプロデューサーとしてはちょっとね」などと話していたという[7]。
- 公共広告機構が同じ1986年、本作を流用した鉄道車両内マナーCMを制作したこともある。ただしドン松五郎が内心吐露のような形でナレーションする声は常田富士男が担当した。
脚注
[編集]- ↑ 井上ひさし 『ドン松五郎の生活』、新潮社 - 2023年6月3日閲覧。
- ↑ ドン松五郎の生活(新潮文庫)、新潮社 - 2023年6月3日閲覧。
- ↑ 井上ひさし『巷談辞典』河出書房新社(河出文庫)、2013年、281頁。ISBN 978-4-309-41201-6。
- ↑ ふたりはアニメ映画『アンデルセン物語』や『長靴をはいた猫』で関わった。井上は両作とも脚本(山元護久との共作)と主題歌・挿入歌の歌詞を担当。
- ↑ 一部のパンフレットでは松五郎役は堺正章と記載されていたが、健康上の理由で降板している。出典:1983年2月9日付中国新聞8面に掲載の日本生命広告
- ↑ 「邦画フリーブッキング配収ベスト作品」『キネマ旬報』1987年(昭和62年)2月下旬号、キネマ旬報社、1987年、129頁。
- 1 2 3 4 5 6 中田新一『奔れ! 助監督〜奮闘昭和映画史〜』早稲田出版、2010年、202-205頁。ISBN 978-4-89827-371-5。
- ↑ POPPOの撮影隊 思い出話 ドン松五郎の大冒険
関連項目
[編集]- ドン松五郎の大冒険(映画の続編)