ドン・チャック物語
『ドン・チャック物語』(ドンチャックものがたり)は、東京12チャンネル(現・テレビ東京)で1975年から1978年(中断期間あり)にかけて放送された日本のテレビアニメ。
概要[編集]
後楽園スタヂアム(現・株式会社東京ドーム)が運営する後楽園ゆうえんち(現・東京ドームシティアトラクションズ)が企画・協賛し、マスコットキャラクターである「ドン・チャック」を主人公としてテレビアニメ化された。なお、後の『UFO大戦争 戦え! レッドタイガー』も同社が企画・協賛している。
講談社刊の『たのしい幼稚園』でも本作が連載された。なお、海外では「DON CHUCK CASTORO」というタイトルで放送される国もある。
VHSは大陸書房より第1期分全13巻が発売され、各巻2話ずつ収録。DVDは2012年に第1期・全26話が、2013年に「新 ドン・チャック物語」のタイトルで第2期・全73話がラインコミュニケーションズより発売された。
ストーリー[編集]
ザワザワ森の中心を流れるジャブジャブ川のほとりに住むビーバーの父子、ドン・アリストテレスとドン・チャック。わけあって母のいない息子チャックの成長に人一倍心をくだく父の心配をよそに、いたずら盛りのチャックは、おしゃまなビーバーの女の子ララや、ウサギのミミ、小熊のダイゴら、さまざまな仲間とともにのびのびと暮らしている。そんな仲間たちや父との交流、森での冒険を通して、チャックはしだいに成長していく。
舞台となるザワザワ森ではさまざまな出来事や事件が起き、それをチャックや仲間たちが解決するという話が多い。悪役としては、ラッパ(狼)、コンタ(狐)、カチンコ(狸)らがいる。彼らは放火、誘拐、監禁、殺人、窃盗など様々な悪事を働くが、最後はチャック達に懲らしめられる。
比較的低年齢の子供を対象にした番組であるが、ラッパたちの悪事はかなり過激なゆえ、チャックたちにさまざまな困難が降りかかったりと、過酷なストーリーも少なくない。
声の出演[編集]
- ドン・チャック - 沢田和子(現・沢田和猫)
- ドン・アリストテレス - 中村竜三郎(第1期)→ 池田勝(第2期)
- ララ - 落合美穂(第1期1話のみ)→ 野崎貴美子(第1期2話から,2期前半36話まで)→横沢啓子(第2期後半37話から)
- ダイゴ - 大慶太(第1期,第2期前半)→ 黒須薫(第2期後半)
- ミミ - 吉岡昌美(第2期前半)→ 野崎貴美子(第2期後半)
- メェ先生 - 勝田久(第1期)→丸山詠二(第2期)
- ラッパ - 藪内英喜(第1期,第2期)
- コンタ - 雷門ケン坊(第1期,第2期)
- カチンコ - 今村洋(第1期)→ 山下望(第2期)
- ダイゴの母 - 会田由来(第1期)
- キングベア、ブラックジャック - 岸野一彦(第2期)
- バッファロー、ゴットウルフ、シーサー、ジェシー他 - 岡田道郎(第2期)
- ライダー - 飯塚昭三(第2期)
- クロベエ、サイモン、コンコン太夫 - 増岡弘(第2期)
- ドットタイガー、カポーネ - 青森伸(第2期)
- ブラックタイガー - 依田英助(第2期)
- ※声優出演協力 - 斉藤エンタープライズ
スタッフ[編集]
第1期[編集]
- 原作 - 小泉志津男、成田マキホ
- 企画 - 後楽園ゆうえんち
- プロデューサー - 西野清市(現・西野聖市)、西條克麿(現・西條剋麿)
- 脚本 - 安藤豊弘、吉田進、吉田喜昭
- 演出 - 高垣幸蔵 他
- アニメーションキャラクターデザイン・作画監督 - 田中英二(タマプロダクション)、池の谷安夫
- 音楽 - エム・エーシー(角田圭伊吾)(現・角田圭伊悟)、
- アートディレクター(美術監督) - 加藤清
- 美術 - 谷博次
- 特殊効果 - 田崎正夫
- 撮影監督 - 森口洋輔
- オーディオディレクター - 浦上靖夫、松浦曲良(※フィルム上はノン・クレジット)
- 文芸 - 坂野加世子
- 色彩設定 - 秦野友子
- 撮影 - モリグチ・プロ
- 調整(ミキサー) - 田中英行
- 効果 - E&Mプランニングセンター
- 編集 - ナック
- 音響制作 - オーディオ・プランニング・ユー (ノンクレジット)
- 録音スタジオ - 番町スタジオ
- 現像 - 東洋現像所
- 制作進行 - 江口功一、小川幸輝
- 協力 - 廣告社株式会社、タマプロダクション
- 制作 - 株式会社後楽園スタヂアム、株式会社ナック
第2期[編集]
- 原作 - 小泉志津男、成田マキホ
- 企画 - 西野清市(現・西野聖市、ナック)
- プロデューサー - 近藤伯雄(東京12チャンネル)、茂垣弘道
- 脚本 - 安藤豊弘、吉田進、吉田喜昭、筒井ともみ、高桑信、大森俊治
- キャラクターデザイン・作画監督 - 田中英二(タマプロダクション)
- 音楽 - 角田圭伊吾(現・角田圭伊悟)
- 色彩設定 - 山崎令子
- 編集 - 高橋和子、鶴淵友彰
- 効果 - 金丸孝彦
- 調整 - 村田弘之
- タイトル - 桧野良枝
- 記録 - 川島郁子
- 演出助手 - 鈴木敏郎
- 文芸担当 - 高島奈保子
- 制作デスク - 原田一男
- 録音 - 番町スタジオ、セントラル録音
- 現像 - 東洋現像所→東京現像所
- 演出 - 関田修
- 協力 - タマプロダクション
- 製作 - 東京12チャンネル、ナック
サブタイトル一覧[編集]
第1期[編集]
- ママを探して大冒険
- ザワザワ森の仲間達
- ドラキュラ狼が王様になった
- 心と心が呼んでいる
- ザワザワ森の一大事
- ドロドロ沼の人魚姫
- まいごになった卵
- 嵐の中を突っ走れ
- 愛呼ぶ竹笛
- 大人のけんかはむずかしい!!
- 困ったガンテツ爺さん
- すてきなバースデープレゼント
- コン太よ偉大な狐になれ
- ザワザワ森のカミナリさま
- オイラは森の英雄だい!
- いたずらっ子
- ザワザワ森の怪事件
- 子供の家をつくろう
- わるいわるい大ダヌキ
- ぼくとパパの歌
- チャックに勝ちたい!
- 不思議なおとしもの
- 山賊ゲバがやってきた
- パパの趣味はひとさわがせ
- 夢の中の大冒険
- ザワザワ森の日食
第2期[編集]
- ザワザワ森の決斗
- 宝物をさがせ!
- フィフィ坊やの大戦争
- ザワザワ森の春まつり
- キングダリアの花を探せ!
- おおかみシルバーがやって来た!
- ジャブジャブ川の一大事!
- チャックのヘンゼルとグレーテル
- ラッパよ偉大な狼になれ!
- はばたけ! 弱虫クッキー
- 帰って来たお母さん
- 狼谷 危機一髪!
- ラッパ狼の初恋
- ザワザワ森の忍者騒動
- 誰かが助けを呼んでいる!!
- ドロドロ沼探検隊
- ザワザワ森が占領された!
- メエ先生が狙われている!!
- 恐怖のシェリフ ジミーハンターがやって来る!
- ザワザワ森の新しい仲間
- マンモス象の遺跡をさぐれ!
- 大変だ! ララちゃんがさらわれた
- ジャブジャブ川の大決斗!!
- あやしい予言者 コンコン太夫
- ふしぎな旅人
- なぞの訪問者
- シンデレラになりたい
- にくしみをのりこえて
- 犯人は誰だ!!
- ジャンボの武者修業
- 盗まれた王者の壷
- ザワザワ森の大発明家?
- 愛は死をこえて
- 笑顔を忘れたお姫さま
- フィフィのいたずら大冒険
- 仮面の王子さま
- モーレツおばあちゃん
- さらわれた赤ちゃん
- 明日にかける橋
- 王女さまになったララ
- ピエロのチャーリー
- モーレツおばあちゃんの家出騒動
- 空からやって来たおじいさん
- わるものダーティの命を救え!
- トムソン農園の兄弟
- ドラゴンシティから来た空手の王者
- お姫さまのみずうみ
- 恐怖の一夜
- 怪盗ブラックローズ
- 町から来たビューティフルガール
- メエ先生のいない間の大事件
- ルピックじいさんの水車小屋
- アドベンチャー号 海へ行く!
- 大騒動!! ザワザワ森
- ザワザワ森でのめぐり逢い
- 悲しみの旅のはてに
- 我が娘を救うために
- 大あわて ガンテツ大王
- 母をたずねて ザワザワ森へ
- 郵便配達のウッディさん
- あこがれのベンジャミン大佐
- 七人の盗賊をやっつけろ!
- ザワザワ森のクリスマス
- ザワザワ森に帰って来たトビー
- 鳩がはこんだ友情
- 誰かがボクの命を狙ってる!
- ブラックローズの復讐
- スーパーカーがやって来た!
- ラッパ狼のお見合い騒動
- 夜に悪魔がやって来る!
- 困ったなまけもの
- 湖のおみやげ
- ウォンテッド(指名手配)(最終回)
主題歌[編集]
- 第1期
- 第2期
第1期と第2期ともにオープニングアニメーションは当時の後楽園ゆうえんちをモチーフにしたものが使われており、遊園地の園具にもドン・チャックのキャラクターがペインティングされている。ただし、序盤から中盤にかけての場面が異なっていた(第1期は観覧車、第2期はティーカップの場面)。
いずれもオープニングのラストは後楽園の上空をバックに鳥が虹の軌跡を描く場面が使われており、第1期ではこの場面のまま「制作:株式会社後楽園スタヂアム、株式会社ナック」と表示(途中からピンク色バックになる)。第2期ではこの場面の最中に水色バックになり、「製作:東京12チャンネル、ナック」と表示(番販での放送では「製作:ナック」のみ)。
第2期オープニングテーマの「空いっぱいの夢」は、いかなる困難にもくじけずに夢と希望を持って頑張るドン・チャックを励ますかのような勇ましく、そして悲壮感あふれる曲で、エンディングテーマの「星の川」は、ドン・チャックの亡き母への思いを歌い上げている、悲壮感あふれるバラードである。
2010年5月19日発売のCD-BOX「大杉久美子 / 40th Anniversary 燦(きらめき)のとき やさしさの歌」品番:COCX-36193-6(コロムビアミュージックエンタテインメント)にOP, ED4曲すべてが収録されている。
放送期間[編集]
東京12チャンネルでの放送データ
- 第1期 1975年4月5日 - 9月27日(26回) 土曜日18時15分 - 18時45分
- 第2期 1976年4月7日 - 1978年3月25日(73回) 水曜日19時00分 - 19時30分 → 金曜日19時30分 - 20時00分 → 土曜日18時00分 - 18時30分
第1期、第2期合計で99回放送された。なお、第1期と第2期の間には再放送が行われ、第2期放送期間中には再放送が随時織り交ぜられた。第2期は1期と区別するため『新ドン・チャック物語』と呼ばれる場合もあるが、オープニングタイトルには「新」は付いていない。
前番組『ヘーイ!ハイ!ガッツ』終了後に出された予告(ボード書き)では、タイトルが『ドン・チャック』となっていた(『物語』は無し)。
1980年代には東京12チャンネルから変更されたテレビ東京で毎年のように再放送された。再放送は本放送に準じており、CS放送局・キッズステーションでの再放送においても本放送に準じているものが多い。
関東地方以外での放送は、本放送時に東京12チャンネルが系列局を持たなかったため番販方式で行われた。
- 札幌テレビ
- 宮城テレビ
- 秋田テレビ
- 静岡放送
- 富山テレビ
- 毎日放送
- 関西テレビ
- サンテレビ(第1期と第2期に分けて放送)
- 広島テレビ
- テレビ西日本(第1期のみ・先行ネット)→福岡放送(第1期を再放送した後、続けて第2期を放送)
- AT-X(CS放送)
ほか
番販での放送は、第1期や第2期ともにOPやEDが第2期のものに差し替えられていた(第2期本放送のEDではドン・チャックの手紙が亡き母に届けられるイラストのまま、当時の制作クレジットを表示していた)。ただし、ごく稀ではあるが第1期のOPやEDを放送する場合もある。
外部リンク[編集]
- ドン・チャック物語 DVD-BOX - ラインコミュニケーションズ
- allcinema
東京12チャンネル 土曜18:15 - 18:45(1975年4月 - 1976年3月) | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ドン・チャック物語
(1975年10月からは再放送) |
東京よいとこ
※18:15 - 18:30 スポーツ芸能タウン ※18:30-18:45 |
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東京12チャンネル 水曜19時台前半(1976年4月 - 1977年3月) | ||
正義を愛する者
月光仮面(旧作) |
ドン・チャック物語
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東京12チャンネル 金曜19時台後半(1977年4月 - 1977年9月) | ||
ドン・チャック物語
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東京12チャンネル 土曜18時台前半(1977年10月 - 1978年3月) | ||
ドン・チャック物語
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