ドンフランキー
| ドンフランキー | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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2023年京都競馬場グランドオープン記念 | ||||||||||||
| 欧字表記 | Don Frankie[1] | |||||||||||
| 品種 | サラブレッド[1] | |||||||||||
| 性別 | 牡[1] | |||||||||||
| 毛色 | 栗毛[1] | |||||||||||
| 生誕 | 2019年2月15日(6歳)[1] | |||||||||||
| 抹消日 | 2025年11月6日 | |||||||||||
| 父 | ダイワメジャー[1] | |||||||||||
| 母 | ウィーミスフランキー[1] | |||||||||||
| 母の父 | Sunriver[1] | |||||||||||
| 生国 |
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| 生産者 | ノーザンファーム[1] | |||||||||||
| 馬主 | 早野誠[1] | |||||||||||
| 調教師 | 斉藤崇史(栗東)[1] | |||||||||||
| 競走成績 | ||||||||||||
| 生涯成績 |
20戦8勝[1] 中央:14戦6勝 地方:4戦2勝 海外:2戦0勝 | |||||||||||
| 獲得賞金 |
2億5265万7200円[2] 日本:1億9326万8000円[1] (中央)1億1776万8000円 (地方)7550万円 海外:42万米ドル (UAE)40万米ドル[3] (アメリカ)2万米ドル[4] | |||||||||||
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ドンフランキー(欧字名:Don Frankie、2019年2月15日 - )は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍は2023年のプロキオンステークス、東京盃、2024年のクラスターカップ。
馬名の意味は、首領+母名より[2]。600キログラム前後の雄大な馬体を誇り、メディアからは「超重戦車」と渾名されている[5]。
経歴
[編集]デビュー前
[編集]2019年2月15日、北海道安平町のノーザンファームで誕生。同年のセレクトセール当歳市場で早野誠により7344万円で落札された。
その後、栗東・斉藤崇史厩舎に入厩した。
2歳(2021年)
[編集]6月26日阪神芝1400mの2歳新馬戦でデビュー。道中中団後方を追走し直線で内側からしぶとく脚を伸ばすも2着[6]。なおこの時の3着には後に阪急杯を制するアグリが、8着にはスプリンターズステークスを制するママコチャが入っている。7月24日新潟芝1400mの2歳未勝利戦では中団から追い上げるも5着と惜敗した。休養ののち、12月18日阪神ダート1400mの2歳未勝利戦では好スタートから先手を奪うと直線でも脚色は衰えることなく逃げ切って初勝利を収めた。
3歳(2022年)
[編集]1月8日中京ダート1800mの3歳1勝クラスでは7着に終わるも、3月13日阪神ダート1400mの3歳1勝クラスでは逃げ切って2勝目を挙げる。重賞初挑戦となったアーリントンカップではダノンスコーピオンの12着と大敗し、休養に入る。休養後、9月18日中京ダート1400mの3歳以上2勝クラスでは2番手追走から直線で先頭に立つと後続に5馬身差をつけ3勝目を挙げた。11月20日の姫路ステークスでは先手を取り逃げるも最後の直線でカセノダンサーにかわされ2着となった。
4歳(2023年)
[編集]年明け初戦となった遠江ステークスでは後続に2馬身半差をつけ逃げ切り勝ちを収め、オープンに昇級する。3月11日のリステッド競走・コーラルステークスでは道中軽快に逃げるも直線で後続馬にかわされ4着に敗れた[7]。4月22日の京都競馬場グランドオープン記念では好スタートからハナを奪うと直線でも後続馬を寄せ付けず快勝した[8]。7月9日のプロキオンステークスでは道中軽快にレースを引っ張ると最後は好位から追い上げてきたリメイクの追撃を首差振り切って重賞初制覇を果たすとともに、サトノティターンが保持していたJRA重賞競走の最高馬体重勝利記録(572キロ)を594キロに更新した[9]。8月15日のクラスターカップは好スタートを決めて逃げを打ったが、鋭い末脚で直線内を抜けてきたリメイクに交わされ、前走のリベンジを許す形で2着に惜敗[10]。10月4日の東京盃はギシギシとの先手争いを制してハナを奪うと、直線でのジャスティン・リュウノユキナとの三つ巴の叩き合いを制し、単勝1.4倍の圧倒的1番人気にこたえる重賞2勝目を挙げた[11]。勝ち時計はコースレコードを更新する1分10秒0[11]。その後は優先出走権を得ていたJBCスプリントには出走せず休養していたが、11月に左橈骨遠位端骨折が判明し、全治3カ月以上と診断された[12]。

5歳(2024年)
[編集]休養明けの始動戦に2月18日のフェブラリーステークスを選択[13]。レースでは先頭で直線に入るも、残り200mで力尽き9着となった[14]。その後、レース前に招待・受諾していた3月30日のドバイゴールデンシャヒーンへクリスチャン・デムーロと向かうことになった[15]。スタートからハナを奪い、4コーナーを回って後続を突き放すが、勝ち馬に直線で内から交わされながらも2着を死守した[16]。帰国後、8月14日に行われたクラスターカップでは好スタートからハナを奪うと、直線でも脚色は衰えず最後は好位から追い上げてきたクロジシジョーの追撃を半馬身差で振り切り重賞3勝目を挙げる[17]。その後はアメリカに遠征して11月2日のブリーダーズカップ・スプリントに出走したがストレイトノーチェイサーの9着に終わる。
6歳(2025年)
[編集]2月2日の根岸ステークスから始動。好スタートから道中軽快にレースを引っ張るも失速し13着に敗れたのち休養に入る。11月3日に行われたJBCスプリントで10着に敗れたのを最後に現役を引退し、北海道新冠町の優駿スタリオンステーションで種牡馬になることを管理する斉藤調教師が11月4日に明らかにした[18]。そして、11月6日をもって、JRAとしての競走馬登録を抹消した[19]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.com[20]およびJBISサーチ[21]の情報に基づく。
| 競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021.6.26 | 阪神 | 2歳新馬 | 芝1400m(良) | 17 | 1 | 1 | 24.0(6人) | 2着 | 1:24.4(34.2) | 0.2 | 岩田望来 | 54 | タガノフィナーレ | 576 | |
| 7.24 | 新潟 | 2歳未勝利 | 芝1400m(良) | 15 | 8 | 15 | 2.8(1人) | 5着 | 1:21.1(35.1) | 0.3 | 岩田望来 | 54 | サンデーミラージュ | 576 | |
| 12.18 | 阪神 | 2歳未勝利 | ダ1400m(重) | 16 | 8 | 15 | 2.4(1人) | 1着 | 1:23.3(36.9) | -0.6 | C.デムーロ | 55 | (メイショウキッド) | 580 | |
| 2022.1.8 | 中京 | 3歳1勝クラス | ダ1800m(良) | 14 | 7 | 12 | 9.6(4人) | 7着 | 1:53.9(39.2) | 1.0 | C.デムーロ | 56 | デシエルト | 580 | |
| 3.13 | 阪神 | 3歳1勝クラス | ダ1400m(良) | 13 | 4 | 5 | 2.5(1人) | 1着 | 1:24.6(38.2) | -0.5 | 池添謙一 | 56 | (テーオーステルス) | 576 | |
| 4.16 | 阪神 | アーリントンC | GIII | 芝1400m(良) | 18 | 6 | 11 | 18.5(6人) | 12着 | 1:33.7(34.5) | 1.0 | 池添謙一 | 56 | ダノンスコーピオン | 574 |
| 9.18 | 中京 | 3歳上2勝クラス | ダ1400m(良) | 16 | 7 | 14 | 2.5(1人) | 1着 | 1:22.8(36.1) | -0.9 | 池添謙一 | 55 | (キタノエクスプレス) | 584 | |
| 11.20 | 阪神 | 姫路S | 3勝 | ダ1400m(稍) | 14 | 2 | 2 | 1.8(1人) | 2着 | 1:23.9(36.0) | 0.0 | 池添謙一 | 56 | カセノダンサー | 580 |
| 2023.1.14 | 中京 | 遠江S | 3勝 | ダ1400m(重) | 16 | 7 | 14 | 1.8(1人) | 1着 | 1:23.0(36.6) | -0.4 | 福永祐一 | 57 | (レオノーレ) | 594 |
| 3.11 | 阪神 | コーラルS | L | ダ1400m(良) | 16 | 4 | 7 | 2.3(1人) | 4着 | 1:24.1(37.8) | 0.1 | 池添謙一 | 56 | タガノビューティー | 598 |
| 4.22 | 京都 | 京都競馬場グランドオープン記念 | OP | ダ1200m(良) | 16 | 5 | 10 | 2.7(2人) | 1着 | 1:10.8(36.8) | -0.3 | 池添謙一 | 57 | (サイクロトロン) | 598 |
| 7.9 | 中京 | プロキオンS | GIII | ダ1400m(稍) | 15 | 4 | 7 | 4.8(2人) | 1着 | 1:23.0(37.5) | -0.1 | 池添謙一 | 57 | (リメイク) | 594 |
| 8.15 | 盛岡 | クラスターC | JpnIII | ダ1200m(重) | 14 | 4 | 6 | 3.1(2人) | 2着 | 1:09.0(35.4) | 0.4 | 池添謙一 | 55 | リメイク | 588 |
| 10.4 | 大井 | 東京盃 | JpnII | ダ1200m(不) | 13 | 8 | 12 | 1.4(1人) | 1着 | R1:10.0(35.8) | -0.2 | 池添謙一 | 56 | (リュウノユキナ) | 588 |
| 2024.2.18 | 東京 | フェブラリーS | GI | ダ1600m(良) | 16 | 8 | 15 | 36.0(10人) | 9着 | 1:36.6(38.7) | 1.0 | 池添謙一 | 58 | ペプチドナイル | 592 |
| 3.30 | メイダン | ドバイGS | GI | ダ1200m(良) | 14 | 3 | 10.0(5人) | 2着 | 1:11.2 | 1.0 | C.デムーロ | 57 | Tuz | 計不 | |
| 8.14 | 盛岡 | クラスターC | JpnIII | ダ1200m(良) | 13 | 5 | 7 | 1.8(1人) | 1着 | 1:10.0(34.5) | -0.1 | 池添謙一 | 57 | (クロジシジョー) | 607 |
| 11.2 | デルマー | BCスプリント | G1 | ダ1200m(良) | 11 | 5 | (7人) | 9着 | C.デムーロ | 57 | Straight No Chaser | 計不 | |||
| 2025.2.2 | 東京 | 根岸S | GIII | ダ1400m(稍) | 16 | 1 | 2 | 9.1(5人) | 13着 | 1:25.2(39.5) | 1.4 | 池添謙一 | 57 | コスタノヴァ | 604 |
| 11.3 | 船橋 | JBCスプリント | JpnI | ダ1000m(稍) | 14 | 4 | 5 | 5.0(2人) | 10着 | 1:00.0(36.5) | 1.2 | 池添謙一 | 57 | ファーンヒル | 596 |
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す
血統表
[編集]| ドンフランキーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
| 父系 | サンデーサイレンス系/ヘイロー系 |
[§ 2] | ||
父 ダイワメジャー 2001 栗毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
| Cosmah | ||||
| Wishing Well | Understanding | |||
| Mountain Flower | ||||
父の母 スカーレットブーケ1988 栗毛 |
*ノーザンテースト | Northern Dancer | ||
| Lady Victoria | ||||
| *スカーレットインク | Crimson Satan | |||
| Consentida | ||||
母 *ウィーミスフランキー Weemissfrankie 2009 栗毛 |
Sunriver 2003 黒鹿毛 |
Saint Ballado | Halo | |
| Ballade | ||||
| Goulash | Mari's Book | |||
| Wise Bride | ||||
母の母 Starinthemeadow2000 栗毛 |
Meadowlake | Hold Your Peace | ||
| Suspicious Native | ||||
| Lite a Star | Our Michael | |||
| Twist a Star | ||||
| 母系(F-No.) | (FN:7-f) | [§ 3] | ||
| 5代内の近親交配 | Halo:3×4 18.75% Northern Dancer:4×5 9.38% |
[§ 4] | ||
| 出典 | ||||
- 母ウィーミスフランキーは米国産の競走馬で、2011年のデルマーデビュータントステークスとオークリーフステークス(共にG1)を制している。また同年のハリウッドスターレットステークスでは、後にキラーアビリティの母となるキラーグレイシスと対戦している。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ドンフランキー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年3月30日閲覧。
- ^ a b “競走馬情報 - ドンフランキー”. 日本中央競馬会. 2024年11月4日閲覧。
- ^ “2024ドバイ・ワールドカップ・デイ施行競走 登録要綱(簡易版)”. 2024年3月30日閲覧。
- ^ “DMR110224USA8”. 2024年11月4日閲覧。
- ^ “【プロキオンS】600キロに迫る〝超重戦車〟ドンフランキーが抱えるジレンマ 今後の目標はどこに?”. 東スポ競馬 (2023年7月10日). 2024年7月17日閲覧。
- ^ 【阪神5R・2歳新馬】タガノフィナーレ逃げ切りV 松若風馬騎手「ゲートセンス良かった」スポーツ報知、2021年6月26日配信・閲覧
- ^ 【コーラルS結果】タガノビューティーが追い込み決め1年10か月ぶりの白星netkeiba.com、2023年3月11日配信・閲覧
- ^ 【京都競馬場グランドオープン記念】ドンフランキーが先行押し切りでVサンケイスポーツ、2023年4月22日配信・閲覧
- ^ ドンと594キロ!ドンフランキーJRA重賞最高馬体重V 池添「まだ成長する」/プロキオンS日刊スポーツ、2023年7月9日配信・閲覧
- ^ “【クラスターC】リメイクが直線内から鋭く抜け出す!2度目の重賞Vで秋の大舞台へ”. サンケイスポーツ (2023年8月15日). 2023年11月17日閲覧。
- ^ a b “【大井競馬・東京盃】ドンフランキー断然人気に応える快勝 池添「この馬の力を見せられた」気になる〝次走〟は?”. 東京スポーツ (2023年10月4日). 2023年11月17日閲覧。
- ^ “東京盃を制したドンフランキー、左橈骨遠位端骨折で3カ月以上の休養”. スポーツニッポン (2023年11月15日). 2023年11月17日閲覧。
- ^ “ドンフランキーはフェブラリーS登録”. netkeiba.com (2024年1月25日). 2025年1月13日閲覧。
- ^ “【フェブラリーS結果&コメント】ペプチドナイル大波乱V 殊勲の藤岡佑「今の行きっぷりならマイルが合うと」”. 東スポ競馬 (2024年2月18日). 2025年1月13日閲覧。
- ^ “【次走】コスモキュランダ、シリウスコルトは皐月賞へ”. netkeiba.com (2024年3月6日). 2025年1月13日閲覧。
- ^ “【ドバイGS】ドンフランキー海外初挑戦で逃げて2着健闘、斉藤崇師「やりたい競馬はできた」”. 日刊スポーツ (2024年3月30日). 2025年1月13日閲覧。
- ^ 607キロの巨漢ドンフランキーが逃げ切る「かわされる感じはしなかった」/クラスターC日刊スポーツ、2024年8月14日配信・閲覧
- ^ 「ドンフランキーが引退、種牡馬入り 斉藤崇師「スピードがあって体も大きい。重宝されると思います」」『サンケイスポーツ』2025年11月4日。2025年11月4日閲覧。
- ^ “ドンフランキーの競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2025年11月6日). 2025年11月7日閲覧。
- ^ “ドンフランキーの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年10月4日閲覧。
- ^ “ドンフランキー 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年10月4日閲覧。
- ^ a b c “ドンフランキーの血統表|競走馬データ”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2023年7月10日閲覧.
- ^ “ドンフランキー - Don Frankie - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2023年7月10日閲覧.
- ^ a b “血統情報:5代血統表|ドンフランキー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年7月10日閲覧.
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ