ドロガメ科

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ドロガメ科
トウブドロガメ
トウブドロガメ Kinosternon subrubrum
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 潜頸亜目 Cryptodira
上科 : ドロガメ上科 Kinosternoidea
: ドロガメ科 Kinosternidae
Agassiz, 1857
亜科、属

ドロガメ科(ドロガメか、Kinosternidae)は、爬虫綱カメ目に属する科。模式属ドロガメ属

分布[編集]

北アメリカ大陸南アメリカ大陸にのみ生息する。ドロガメ属を除く3属は北アメリカ大陸にのみ生息する。

形態[編集]

最大種はスジオオニオイガメで最大甲長38cm。最小種はヒラタニオイガメで最大甲長11.5cm。腹甲は11枚以下の甲板で形成される。ハラガケガメを除いて腹甲に蝶番があるが、ニオイガメ属は蝶番が不明瞭で腹甲を折り曲げて完全に蓋をすることはできない。一方ドロガメ属はカメ目では唯一腹甲に2つの蝶番がある。

分類[編集]

現生のカメ目ではミトコンドリアDNA塩基配列解析による分子系統学の研究ではメキシコカワガメ科に最も近縁とされる。

ドロガメ亜科 Kinosterninae[編集]

ドロガメ属 Kinosternon

ニオイガメ属 Sternotherus

オオニオイガメ亜科 Staurotypinae[編集]

ハラガケガメ属 Claudius

オオニオイガメ属 Staurotypus

生態[編集]

河川などに生息し水棲傾向が強い種が多い(特にドロガメ属を除く3属)。とはいえ水中で遊泳するよりは、浅瀬の水底を歩き回るような生活を送る。種によっては産卵以外では、ほとんど陸に上がらないこともある。

食性は動物食もしくは雑食で、昆虫類甲殻類貝類魚類両生類、小型のカメ、動物の死骸、果実などを食べる。

繁殖形態は卵生。ドロガメ亜科は性染色体を持たず発生時の温度で雌雄が決定(温度性決定)するが、オオニオイガメ亜科は少なくともオオニオイガメ属は異型性染色体を持ち発生時の温度に雌雄が左右されない(染色体性決定)。

人間との関係[編集]

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。ベアタンクアクアリウムアクアテラリウムで飼育される。顎の力が強く協調性がない種が多いため、基本的には単独で飼育する。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、222-223頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ3 中央・南アメリカ』、講談社、2001年、278-279頁。
  • 安川雄一郎 「北米のドロガメ科1 ニオイガメの仲間」『クリーパー』第9号、クリーパー社、2001年、5-23、40-43頁。
  • 安川雄一郎 「北米のドロガメ科2 北米産ドロガメの仲間」『クリーパー』第10号、クリーパー社、2001年、4-24、40-45頁。
  • 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、173-176頁。
  • 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1 アメリカ大陸のミズガメ』、誠文堂新光社2005年、92-112頁。
  • 安川雄一郎 「水棲ガメの世界」『ハ・ペト・ロジー』Vol.3、誠文堂新光社、2005年、18、20、27-28、35-37、43-44頁。
  • 安川雄一郎 「ビギナーにおすすめのカメ12種〜初心者向けとして飼育者に薦めるカメ類〜」『エクストラ・クリーパー』No.1、誠文堂新光社、2006年、134-135頁。
  • 安川雄一郎 「オオニオイガメ亜科の分類と自然史」『クリーパー』第42号、クリーパー社、2008年、8-15、27-58頁。