ドミニカ国

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ドミニカ国
Commonwealth of Dominica
ドミニカ国の国旗 ドミニカ国の国章
国旗 国章
国の標語:Après le Bondie,C'est la Ter
(パトワ: 良い主に従って、我々はこの地を愛する)
国歌Isle of Beauty, Isle of Splendour(英語)
美の島、輝きの島
ドミニカ国の位置
公用語 英語
首都 ロゾー
最大の都市 ロゾー
政府
大統領 チャールズ・サバリン英語版
首相英語版 ルーズベルト・スカーリット
面積
総計 754km2173位
水面積率 極僅か
人口
総計(2011年 67,757人(186位
人口密度 92人/km2
GDP(自国通貨表示)
合計(2005年 6億5100万東カリブ・ドル (EC$)
GDP(MER
合計(2005年 2億4100万ドル(???位
GDP(PPP
合計(2002年3億8,000万ドル(184位
1人あたり 5,400ドル
独立
 - 日付
イギリスより
1978年11月3日
通貨 東カリブ・ドル (EC$)(XCD
時間帯 UTC -4(DST:なし)
ISO 3166-1 DM / DMA
ccTLD .dm
国際電話番号 1-767

ドミニカ国(ドミニカこく、英語: Commonwealth of Dominica)は、カリブ海西インド諸島を構成するウィンドワード諸島最北部に位置するドミニカ島全域を領土とする共和制国家島国であり、海を隔てて北西にフランス領グアドループが、南東にフランス領マルティニークが存在する。首都はロゾー

イギリス植民地であり、現在はイギリス連邦の一員である。自然が豊かなこの島は、カリブ海に存在する多種多様の植物が自生しており、「カリブ海の植物園」と呼ばれている。また、カリブの原住民であるカリブ族(カリナゴ族)の人々が生存している数少ないカリブ諸国のひとつであり、18世紀までヨーロッパの植民地対策に最後まで激しく抵抗したことで知られる。イスパニョーラ島東部に位置するドミニカ共和国と区別するため、ドミニカ国と表記される。

国名[編集]

正式名称は英語で Commonwealth of Dominica。1493年にコロンブスが来島し、その日が日曜日(ドミンゴ)だったのでドミニカ島と命名されたという。先住民のカリブ族は高い山々からなるこの島のことを高い彼女の体を意味するWai'tukubuliと呼んでいた。

日本語の表記はドミニカ国。時にドミニカ連邦、コモンウェルス・オブ・ドミニカと表記される場合もある。

歴史[編集]

ドミニカの織物市場(1770年代

政治[編集]

政体は共和制である。議会は一院制。定数は30で、このうち21議席が直接選挙によって選出される。任期は5年である[1]

政党
  • ドミニカ労働党 (Dominica Labour Party)、通称: Labour、現在(2015年12月)の与党[1]
  • 統一労働者党 (United Workers Party)、通称: Workers、野党
  • ドミニカ自由党 (Dominica Freedom Party)、通称: Freedom、野党(現在議席なし)

先住民のカリブ族にはドミニカ国政府とは別に島の北東の海岸に3,700エーカーのテリトリーを持ち、1903年以来、自治政府が設けられている。カリブ評議会があり、首長と評議会代表として大臣がいる。首長は5年任期であり、また議会の1代表も選挙で決める。1930年のカリブ戦争とも呼ばれた、ドミニカ国政府の警察による強制的な密輸捜査が切っ掛けで起きた、警察とカリブ族との衝突事件はカリブ族の主権の危機に陥った。当時の首長トーマス・ジョリー・ションは、このカリブ族の反乱事件の罪の容疑で警察に捕まり、投獄射殺されるなど、首長制度の危機に陥ったこともあった。2009年7月9日の選挙では、前職の首長チャールズ・ウィリアムズに勝利したガーネット・ジョセフが新たな首長になる。大臣はドミニカ労働党に在籍していたケリー・ガルニュー。現与党のドミニカ労働党は親中国ベネズエラ社会主義路線をとる。

軍事[編集]

ドミニカ国に軍隊は存在せず、ドミニカ国警察隊 (Commonwealth of Dominica Police Force) によって治安は維持されている。

1996年3月に、小アンティル諸島の7ヵ国で域内安全保障システムを設置した。

地方行政区分[編集]

ドミニカ国の行政区画

ドミニカ国は10の行政区分に分かれている。

  1. セント・アンドリュー (Saint Andrew)
  2. セント・デビッド (Saint David)
  3. セント・ジョージ (Saint George) - 首都ロゾーがある
  4. セント・ジョン (Saint John)
  5. セント・ジョセフ (Saint Joseph)
  6. セント・ルーク (Saint Luke)
  7. セント・マーク (Saint Mark)
  8. セント・パトリック (Saint Patrick)
  9. セント・ポール (Saint Paul)
  10. セント・ピーター (Saint Peter)

地理[編集]

ドミニカ国の地理

ドミニカ島はカリブ海は小アンティル諸島にあり、北はグアドループ海峡を経てグアドループ島、南はマルティニーク海峡を経てマルティニーク島と、2つ島の間に位置している。火山性の島で小アンティル諸島の中で最も山が多く、「Nature Island (自然の島)」として知られるほど植物が豊かな島である。最高峰は島の北部にあるディアブロティン山で高さ1,447mである。島の南部にも高さ1,342mのトワ・ピトン山などの山々がある。トワ・ピトン山は1975年に国立公園に指定され、1997年にモゥーン・トワ・ピトン国立公園として世界遺産に登録されている。

経済[編集]

首都ロゾー

バナナが経済の中心である。観光業は他のカリブ諸島と比べると遅れているが、国の有望な産業でもある。ドミニカの通貨はEast Caribbean Dollar(東カリブ・ドル)である (sign: $; code: XCD)。

交通[編集]

島内にはケインフィールド空港メルビル・ホール空港の2つの空港があるが、小型のプロペラ機でしか発着できない。ドミニカ国へはバルバドスアンティグア島から連絡機で渡る。道路網の改善が最優先事項といえる。

国民[編集]

1961年から2003年までのドミニカ国の人口動態グラフ

住民は、アフリカ系、ヨーロッパ系、ムラートなどである。コロンブスが来る前から住んでいた先住民のカリブ族が残っているのは、東カリブではこの国だけで、現在3,000人以上が島の北東の海岸に3,700エーカーのテリトリーを持ちそこに住んでいる。

言語は英語が公用語だが、フランスの支配が長かったため、日常生活においてはフランス語がベースのパトワと呼ばれるクレオール語も広く使われている。

宗教は、ローマ・カトリックが61.4%である(2001年国勢調査)[2]

文化[編集]

クレオール料理の一例

食文化[編集]

基本的にはクレオール料理。クレオール料理のレストランでは、調理された米・肉(鶏・豚・七面鳥など)・芋・豆などが1つの大きな皿に乗って提供される。また、マウンテン・チキン (Mountain chicken) と呼ばれるヒキガエル科のカエルの脚 (Frog legs) を使ったドミニカ国の郷土料理があるが、希少種となった現在では政府により捕獲が禁止されているため[3]、レストランで食べることはできない。その他にmanicou(オポッサム)の肉料理などもある。大手ファーストフードチェーンはケンタッキーフライドチキン(KFCコーポレーション)とサブウェイがある。

酒類[編集]

地場産の代表的な酒としてクブリ (en:Kubuli) というビールがあり、ドミニカ人の間でよく飲まれている。市中では近隣諸国のラム酒ワインを手に入れることが可能。

世界遺産[編集]

ドミニカ国には、ユネスコ世界遺産リストに登録された自然遺産が1件ある。名称はモルヌ・トロワ・ピトン国立公園

スポーツ[編集]

クリケットが最も人気のあるスポーツの一つである。他のカリブ海諸国等との多国籍チームの西インド諸島代表として国際試合を行っており、過去にはクリケット・ワールドカップで2度の優勝経験がある。

脚注[編集]

[脚注の使い方]

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]