ドキュメントバラエティ

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ドキュメントバラエティとは、バラエティ番組の要素をベースにドキュメント番組の要素を加えたテレビ番組の一種である。俗に「ドキュバラ」と略される。

いろいろな人をありのままに密着するドキュメント番組とは大きく異なり、番組が用意した過激で過酷な企画に出演者が体を張って挑戦する模様を密着するという点が大きな特徴である。また、バラエティであるので、当然、演出の要素も含まれる(過去に何度か物議を醸すようなことがあり、最近は、はっきりとバラエティと銘打つ番組が多くなった。[要出典]

アメリカでは、「リアリティ番組」というジャンルで多く制作されている。

歴史[編集]

ドキュメントバラエティの先駆けとなったのが、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」である。[要出典]ダンス甲子園ボクシング予備校勇気を出して初めての告白寝込みのタレントをバズーカ砲で襲うなどの過激なロケ企画は大きな基礎となっていった。なお、この番組を演出したテリー伊藤はこの番組のヒットでテレビ業界の地位を確立していった。

1990年代に入ると電波少年シリーズの過激なアポなしロケヒッチハイク懸賞生活などの企画がヒットしたことでテレビ番組におけるドキュメントバラエティが確立されていった。電波少年シリーズは、土屋敏男おちまさとなどの「元気が出るテレビ」のスタッフが多く関わっていた。また、テリー伊藤も企画が煮詰まらない土屋にアドバイスしたりするなど陰ながら支えていた。[要出典]

その後、「ASAYAN」、「ガチンコ!」、「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」など数々の番組が誕生していった。やがて、この流れに影響を受けたのか、地方局もその手法を多用するようになり、MBSクヮンガクッ」の陣内レシートすごろくCBCノブナガ」のワッキー地名しりとりHTB水曜どうでしょう」のサイコロの旅などのヒット企画が生まれた。

しかし、2002年12月に電波少年シリーズ、2003年7月ガチンコ!が終了。ドキュメントバラエティの番組が過剰に放送されたことが視聴者を飽きさせており、また、「エンタの神様」のようなお笑いネタ重視の番組がヒットしていることなどから視聴者には受けにくくなった。それでも、低予算と少しのアイディアだけで手軽に制作できるため、この手法に頼る傾向が現在でも根強い。[要出典]

また2000年代後半になると、MBS「ロケみつ」の稲垣早希のブログ旅や、CBC「ノブナガ」の小泉エリのごはんリレーのように準キー局発で、コーナーの一部分もしくは全部を系列局でネット化するケースが増えてきている。

ドキュメントバラエティ最盛期から続いていた「いきなり!黄金伝説」が2016年9月終了。

代表的な企画のパターン[編集]

  • 過酷な
    ヒッチハイク自転車サイコロしりとりなど様々な手段でゴールを目指す過酷なタイプ。番組が移動や宿泊などの旅費を出す場合と出さない場合があり、「ノブナガ」や「水曜どうでしょう」などの地方局は前者のケースが多い。「電波少年シリーズ」などは後者のケースで、出演者自らがアルバイトなどで旅費を稼ぐというスタイルを貫いた。同行スタッフと出演者のやりとりの場面が目立ち、スタッフが強引に押し切ってしまうことが多いのも特徴。ドキュメントバラエティでは多く見られるパターンである。
  • オーディション
    誰もが憧れる夢を実現させる企画。参加者が過酷な試練に挑みながら最終的に合格を目指す模様を密着するというスタイル。各界の一流著名人が審査員や講師となって登場するが、その厳しさは半端ではなく、怒声や死者にムチを打つような厳しい言葉が飛び交うシーンが多かった。また、参加者が共同生活を過ごす審査も多く採用されている。脱落者を出しながら最終的に合格者を数人に絞っていくが、該当者なしという最悪のケースも少なくない。「ガチンコ!」の学院シリーズ、「元気が出るテレビ」の予備校シリーズ、「ASAYAN」などはこのタイプに当てはまる。
  • 恋愛観察
    ウンナンのホントコ!」、「あいのり」、夫婦交換バラエティー ラブちぇんのように男性と女性が番組側の指示に従って共同生活したりデートをする模様を密着するタイプ。
  • 芸能人チャレンジ
    芸能人が大会の出場や資格取得などの目標を目指して奮闘する模様を密着するスタイル。ただでさえスケジュールがハードである芸能人が時間の合間に練習を行うため、非常に過酷な企画といえる。「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」の社交ダンス部や「カスペ!」の「部活」などがある。また、「プリティガレッジ」の「熱血!プリティバレー部」のように、負けたら引退させられるなどペナルティを課して追い込むという手法もある。また、「ザ!鉄腕!DASH!!」の「坂道止まらずどこまで行けるか!?」や「○○対公共交通機関シリーズ」などもありえる。
  • 生活密着型
    あらゆる手段でお金を稼いだり節約しながら生活していく企画。「いきなり!黄金伝説」の一ヶ月1万円節約バトル、「摩訶!ジョーシキの穴」の“ゴミを拾って都内に一戸建てが買えるのか?! ”、「電波少年」の懸賞生活などがある。
  • 美容型
    何らかの原因でどのような経験をしたのかを説明し、更には整形かダイエットかの何れかをして行く手法。「B.C.ビューティー・コロシアム」「激変!ミラクルチェンジ」「魔女たちの22時」等がある。

制作サイドのメリット[編集]

  • ドキュメントバラエティ番組において大きなメリットは、制作コストが抑えられることである。全編ロケというのが基本となっており、出演者、スタッフ、ビデオカメラさえあれば番組として成立できるからである。地方局が次々とこの手法を受け入れられたのもキー局と比べて制作予算が圧倒的に少ないことが大きな要因とされている。
  • 収録分を大量にストックできるというメリットも大きい。時間的に1ヶ月から1年以上かかることが多く、長期に渡って行うものが多い。そのため、大量の収録分をストックすることができる。しかも、編集によって放送部分を短くしたり長く引き伸ばしたりすることができるので、急に改編期で打ち切りになったりスタジオ出演者に問題が起きるなどの不測の事態に陥ったときに対応しやすい。また、長期間で行う企画が続いていくことで改編期の打ち切りを逃れられた番組も多い。[要出典]
  • また、番組ビデオ・DVDや出演者などに関連したキャラクターグッズの商品が他の番組に比べて開発されやすい環境がある。特に、「電波少年」は猿岩石のヒッチハイク企画以降、数多くの番組ビデオや書籍などの商品が開発され、日本テレビに多大な利益をもたらした。こうした利益も放送局にとっては非常に大きい。ちなみに、こうしたグッズ販売は、「元気が出るテレビ」のグッズを扱った店「元気が出るハウス」が元祖といわれている。[要出典]

問題点[編集]

過激な内容や、本当のドキュメンタリーと誤解を招くような演出が多く、物議を醸したり、低俗番組として批判されることも多い。また、強引に結末を先延ばしをする内容もある。これらの過剰かつ強引な制作手法は視聴者から問題視されている。日本PTA全国協議会の「子供に見せたくない番組」の上位に選ばれることも少なくないが、時には日本民間放送連盟の「青少年に見てほしい番組」に選ばれることもあり得る。

「電波少年シリーズ」の様に出演者をアイマスク、ヘッドフォンを無名芸能人に付けさせてその挑戦させる場所へ連れて行き企画達成まで自宅に帰らさず長期間拘束したり、「ロケみつ」や「いきなり黄金伝説」の様にほかの仕事をしながらこなしていく出演者もいれば「紳助社長のプロデュース大作戦!」の様にどうしても外せない仕事以外出演者に帰京を禁じさせるなど、十人十色と様々であるものの精神面と肉体面の問題や企画に耐えかねず離脱する出演者も多い。

関連項目[編集]