ドイツ国鉄06形蒸気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドイツ国鉄06形蒸気機関車
基本情報
運用者 ドイツ国営鉄道
製造所 クルップ社
車両番号 06 001- 002
製造年 1939年[1]
製造数 2両
引退 1951年
主要諸元
軸配置 4-8-4
軌間 1,435 mm
機関車重量 143.57 t[1]
動輪上重量 80 t [1]
先輪 1,000 mm
動輪径 2,000 mm [1]
従輪径 1,000 mm
シリンダ
(直径×行程)
520 mm× 720 mm [1]
煙管長 700 mm [1]
火格子面積 4.82 m2
全伝熱面積 289 m2 [1]
過熱伝熱面積 132.5 m2
水タンク容量 38,000 L
最高速度 140 km/h
出力 2059 kW
シリンダ引張力 24.8 t [1]
テンプレートを表示

ドイツ国鉄06形蒸気機関車は、ドイツ国営鉄道(DRB)急行列車向けの蒸気機関車であり、ドイツで唯一の4-8-4車輪配置(先輪2軸、動輪4軸、従輪2軸)の蒸気機関車であった。

歴史[編集]

06形蒸気機関車は、丘陵地帯で運行される急行列車の牽引する用途として、1939年に、クルップ社によって2両製造され、ドイツ国営鉄道での最大、最重量、最強の機関車だった。性能要件として、毎時120キロメートルの速度で650トンの輸送量があり、そして1:100の勾配時でも毎時60キロを維持することができることであった。

06形蒸気機関車は、45形蒸気機関車と同じボイラーであり、多くの構成要素は41形蒸気機関車と同じであった。動輪は4軸であり、ホイールベースは6.75メートルあった。

走行試験では、その驚くべき能力と性能を示した。しかし、機関車は、待避線の急カーブで脱線する傾向があった。さらに、45形蒸気機関車のようなボイラーの割れ、チューブの漏れ、ボルトが抜ける問題が生じた。そのため、測定車両や定期列車を牽引していたのか疑わしい。

第二次世界大戦後、このサイズの機関車の必要性がなくなり、機関車の構造への改良も、増車もされなかった。1951年フランクフルト・アム・マインにてドイツ連邦鉄道から引退し、廃棄された。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h 高木宏之、石井幸孝、岡田誠一、小野田滋、齋藤晃、沢柳健一、杉田肇、寺田貞夫、福原俊一星晃『幻の国鉄車両』JTBパブリッシング、2007年11月1日、76-77頁。ISBN 978-4-533-06906-2 

文献[編集]

  • Horst J. Obermayer (1995), "Dampflokomotiven", Deutsche Eisenbahnen (ドイツ語), Augsburg: Weltbild Verlag, p. 38, ISBN 3-89350-819-8
  • Chronik der Eisenbahn (ドイツ語), Königswinter: HEEL Verlag, 2005, pp. 382ff, ISBN 3-89880-413-5

外部リンク[編集]