トーホウジャッカル

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トーホウジャッカル
Toho-Jackal Kikuka-Sho 2014(IMG2).jpg
2014年菊花賞表彰式
欧字表記 Toho Jackal
品種 サラブレッド
性別
毛色 尾花栗毛[1]
生誕 2011年3月11日(8歳)
登録日 2014年
抹消日 2017年1月13日
スペシャルウィーク
トーホウガイア
母の父 Unbridled's Song
生国 日本の旗 日本北海道日高町
生産 竹島幸治
馬主 東豊物産
調教師 谷潔栗東
競走成績
生涯成績 13戦3勝[2]
獲得賞金 2億1328万0000円[2]
勝ち鞍 GI:菊花賞2014年
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トーホウジャッカル(Toho Jackal)は日本中央競馬会(JRA)の競走馬である。主な勝ち鞍は2014年菊花賞[3]

経歴[編集]

デビュー前[編集]

日高町の竹島牧場で2011年3月11日東日本大震災の当日に生まれる。2歳(2013年)の夏に腸炎を発症し体重が50kg近くも減少[4]。生死の境をさまよい一時は競走馬としてのデビューすら危ぶまれる状態に陥った[5]。幸い症状は回復したものの、この腸炎により栗東トレーニングセンター入厩が3歳の3月末と大幅に遅れることになった[6]

3歳(2014年)[編集]

デビューはダービー前日の5月31日京都競馬場芝1800mの3歳未勝利戦。ゲート試験に受かってすぐにまだ仕上がり切っていない段階で酒井学を鞍上に出走するも10着に終わる[7]。ただ酒井は非凡な能力を感じ取り[7]、レース後すぐに「もう1回乗せて欲しい」と調教師に頼むほどトーホウジャッカルの潜在能力にほれ込んだ[5]。騎手を幸英明、コースを阪神競馬場ダート1800mに変えて挑んだ2戦目も9着に終わるが、騎手を酒井に戻した3戦目は中京競馬場芝1600mの未勝利戦で8番人気を覆し初勝利。続く8月の小倉競馬場芝1800mでの古馬混合500万で連勝、1ハロン延長して臨んだ9月の小倉の古馬混合1000万でも勝馬とタイム差無し(クビ差)の2着に好走。後に酒井はこの頃を振り返って「(3戦目の)未勝利、500万下と連勝したとき、先々は重賞でも勝負できる馬だと思いました」と述べている[5]

9月28日、阪神の芝2400mで行われた神戸新聞杯(GII)の出走権を抽選で獲得。9番人気の低評価も、4コーナーで閉じ込められ更に直線はワンアンドオンリーサウンズオブアースの間を突こうとした瞬間に前をふさがれた状態から、立て直しての勝ち馬からタイム差無しの3着と好走し[8]菊花賞への優先出走権を獲得する。なおトーホウジャッカルはこの時点でクラシック登録を行っていなかったため、レース後に急遽クラシック追加登録料の200万円を支払い追加登録を行った[4]

本番の菊花賞では前走の負けて強しの内容から最終的に3番人気に推され、レースでは人気を背負ったワンアンドオンリーやトゥザワールドらが馬場の外を回る中、内枠発走の利を活かし内々を先行し、直線抜け出しサウンズオブアースとの叩き合いを制して3分1秒0のタイムで優勝し、クラシック制覇を果たした。なお、同馬の勝ちタイム3分1秒0は、2006年菊花賞にてソングオブウインドがマークした3分2秒7の京都芝3,000mのコースレコードを更新すると共に、ナリタトップロードが2001年の阪神大賞典阪神競馬場)で優勝した際に記録した3分2秒5を更新する日本レコードタイムともなった[9]。デビューから149日での菊花賞制覇は史上最短記録[5][4]。またクラシック追加登録馬の菊花賞制覇は2002年のヒシミラクル以来2頭目[4]。この菊花賞では馬券の前々日販売において当馬の単勝約200万円が16時20分ごろ集中投票されたため金曜発売時点で一時1番人気となり[10]、レース後には1380万前後の高額払戻が発生し話題となった[11]

4歳(2015年)[編集]

阪神大賞典から始動する予定だったが、最終追い切り後に右前脚の爪を痛めたため回避した[12]。態勢が整っていないとして天皇賞(春)も回避[13]。2015年の緒戦は菊花賞以来8か月ぶりの出走となる宝塚記念となったが[14]、外々を回らされたことが響き4着に敗れた[15]。続く札幌記念では最後の直線で伸びず8着。鞍上の酒井学は洋芝に敗因を求めていた[16]天皇賞(秋)は球節に疲れがあるとして回避。使うレースがないとしてそのまま年内は休養に入った[17]

5歳(2016年)〜6歳(2017年)[編集]

阪神大賞典から始動、M.デムーロ鞍上で挑むも7着。鞍上を酒井に戻して臨んだ天皇賞(春)ではちょうど中団を追走して直線脚を伸ばし5着[18]と10か月ぶりに掲示板に入ったが、続く宝塚記念では見せ場なく15着と惨敗した[19]。その後、休養を挟んで12月の金鯱賞に出走したが11着と大敗した。

2017年も現役を続行し、1月の日経新春杯を目標に調整が続いていたが、右前脚に屈腱炎を発症し、現役を引退することになった。引退後はアロースタッド種牡馬となる[20][21]

競走成績[編集]

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2014.05.31 京都 3歳未勝利 芝1800m(良) 18 7 14 32.9(10人) 10着 R1:50.5(34.1) -1.0 酒井学 56kg サンレイロッキー
0000.06.22 阪神 3歳未勝利 ダ1800m(稍) 16 4 7 09.0(05人) 09着 R1:56.4(38.9) -2.7 幸英明 56kg ケルンウィナー
0000.07.12 中京 3歳未勝利 芝1600m(良) 16 6 12 44.3(08人) 01着 R1:36.8(34.3) -0.0 酒井学 56kg (フラッシュバイオ)
0000.08.03 小倉 3歳上500万下 芝1800m(重) 16 1 1 13.2(06人) 01着 R1:48.3(34.6) -0.2 酒井学 54kg (ラブラバード)
0000.09.06 小倉 玄海特別 芝2000m(良) 13 8 13 06.6(03人) 02着 R1:59.1(34.7) -0.0 酒井学 53kg エーシンマックス
0000.09.28 阪神 神戸新聞杯 GII 芝2400m(良) 16 1 2 63.6(09人) 03着 R 2:24.4(34.8) -0.0 酒井学 53kg ワンアンドオンリー
0000.10.26 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 1 2 06.9(03人) 01着 R3:01.0(34.5) -0.1 酒井学 57kg サウンズオブアース
2015.06.28 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 16 7 14 17.7(07人) 04着 R 2:14.7(34.8) -0.3 酒井学 58kg ラブリーデイ
0000.08.23 札幌 札幌記念 GII 芝2000m(良) 15 7 12 02.9(01人) 08着 R 1:59.5(36.3) -0.5 酒井学 57kg ディサイファ
2016.03.20 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(良) 11 3 3 03.5(02人) 07着 R 3:07.8(37.3) -2.0 M.デムーロ 57kg シュヴァルグラン
0000.05.01 京都 天皇賞 (春) GI 芝3200m(良) 18 5 9 17.4(07人) 05着 R 3:15.6(34.9) -0.3 酒井学 58kg キタサンブラック
0000.06.26 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(稍) 17 6 11 17.7(06人) 15着 R 2:14.9(38.5) -2.1 酒井学 58kg マリアライト
0000.12.03 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(良) 13 6 9 10.1(05人) 11着 R 2:00.4(33.6) -0.7 酒井学 57kg ヤマカツエース

血統表[編集]

トーホウジャッカル血統サンデーサイレンス系 /Northern Dancer 9.38% 5x4、Nearctic 6.25% 5x5) (血統表の出典)

スペシャルウィーク
1995 黒鹿毛
父の父
* サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
キャンペンガール
1987 鹿毛
マルゼンスキー Nijinsky II
* シル
レディーシラオキ * セントクレスピン
ミスアシヤガワ

*トーホウガイア
2001 栗毛
Unbridled's Song
1993 芦毛
Unbridled Fappiano
Gana Facil
Trolley Song Caro
Lucky Spell
母の母
Agami
1995 鹿毛
Nureyev Northern Dancer
Special
Agacerie Exclusive Native
Quiet Charm F-No.16-a

参考文献[編集]

注釈[編集]

  1. ^ トーホウジャッカル余話
  2. ^ a b JBISサーチ / トーホウジャッカル”. 2015年11月14日閲覧。
  3. ^ netkeiba
  4. ^ a b c d 【菊花賞】トーホウジャッカル最速V! JRAレコード3分1秒0 - スポーツ報知・2014年10月27日
  5. ^ a b c d 大病乗り越えたジャッカル最速の菊花賞V ワンアンドオンリー敗因は展開と枠順か - スポーツナビ・2014年10月26日
  6. ^ ジャッカル 谷師20年目で初G1「まだ夢のような感じ」 - スポーツニッポン・2014年10月26日
  7. ^ a b トーホウジャッカル デビュー最速&圧巻レコードV - スポーツニッポン・2014年10月26日
  8. ^ 急上昇トーホウジャッカル 酒井絶賛「この馬は凄い」 - スポーツニッポン・2014年10月25日
  9. ^ ジャッカルがダブルレコード優勝/菊花賞 日刊スポーツ 2014年10月27日閲覧
  10. ^ まさか!? 1番人気はトーホウジャッカル - スポーツニッポン・2014年10月25日
  11. ^ 菊花賞に“ジャッカルおじさん”現る? デイリースポーツ・2014年10月26日版
  12. ^ 【阪神大賞典】トーホウジャッカル、脚部不安で回避 - スポーツニッポン・2015年3月19日
  13. ^ ジャッカル態勢整わず春天見送り 先月18日に右前挫石を発症 - スポーツニッポン・2015年4月10日
  14. ^ 【宝塚記念】トーホウジャッカル 8カ月ぶり実戦に陣営半信半疑 - スポーツニッポン・2015年6月23日
  15. ^ 【次は買い】宝塚記念4着トーホウジャッカル - 予想王TV@SANSPO.COM・2015年6月29日
  16. ^ 【札幌記念】トーホウジャッカル精彩欠き8着…酒井「反応なかった」 - スポーツニッポン・2015年8月24日
  17. ^ トーホウジャッカル 秋全休濃厚…谷師「来年の天皇賞・春を目標に」 - スポーツニッポン・2015年10月12日
  18. ^ 2016年天皇賞(春)の結果・払戻 netkeibaより 2016年6月30日閲覧
  19. ^ 2016年宝塚記念の結果・払戻 netkeibaより 2016年6月30日閲覧
  20. ^ トーホウジャッカルが屈腱炎で引退 今後は種牡馬になる方向netkeiba.com、2017年1月9日閲覧
  21. ^ トーホウジャッカル号が競走馬登録抹消日本中央競馬会、2017年1月12日閲覧

外部リンク[編集]