トンボ楽器製作所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
株式会社トンボ楽器製作所
TOMBO Music Instrumet Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
116-0013
東京都荒川区西日暮里2-37-22
設立 1917年[1]/1902年創業[2][3]
業種 その他製品
法人番号 7011501007922
事業内容 ハーモニカ、アコーディオン等楽器の製造と販売。海外ブランドの輸入総代理店
代表者 代表取締役社長 真野 照久
資本金 3,500万円
従業員数 50~99人[1]
外部リンク http://www.tombo-m.co.jp/
テンプレートを表示

株式会社トンボ楽器製作所(トンボがっきせいさくじょ)は、東京都荒川区西日暮里に本社を置く楽器メーカー。世界で数社しかない大手ハーモニカ製造企業[4]の一つであり、日本国内では唯一[1]アコーディオン製造メーカーである。

概要[編集]

業務内容[編集]

ハーモニカやアコーディオン、龍笛、笙、調子笛等のリード楽器を取り扱う[2]。楽器の自社製造と販売のほか、楽器の普及のために「トンボ・アコーディオン教本」など教材の作成や体験講座、コンサートなどのイベントも手がける。販売は自社製品だけでなく、輸入品も扱う。海外のアコーディオンの日本での輸入総代理店については「一国一代理店制度」を採用している[2]

施設[編集]

  • 本社 東京都荒川区西日暮里2-37-22
  • 製造部 埼玉工場(戸田市) 中国工場(天津市)[3]

本社にはアコーディオン・ショールームを併設し、楽器の展示や体験講習などのイベントも行っている。

沿革[編集]

昭和初期のトンボ製ピアノ・アコーディオン
  • 1902年(明治35年) - 新潟・高田から単身上京した真野清次郎(真野清八 明治5年生まれ)が、修行の後、東京・上野で玩具問屋「高陽堂 真野商会」を設立。自社製のオリジナル玩具としてリードを数枚利用した小型の「手風琴」を開発し、ヒット商品となった[5][2]
  • 1917年(大正6年) - ハーモニカの製造を開始。日本初の国産ハーモニカを作った東京・荒川の小林鶯声(おうせい)社のリード職人が、1917年頃、ハーモニカの製造方法と機械一式を当時としては非常に高額で真野商会に売ったのが始まりであると言う[6]
  • 1928年(昭和3年) - ドイツやチェコの手風琴を参考にダイアトニック・ボタン・アコーディオン「トンボ一号」を試作[6]
  • 1931年(昭和6年) - アコーディオンの量産開始[7]。その後、数多くのダイアトニック式やピアノ鍵盤式アコーディオンを製造、販売する。
  • 1980年代後半より - 海外の展示会に直接出店し本格的に販路を拡張[2]

主な製品[編集]

ハーモニカ[編集]

2018楽器フェア。トンボ楽器製作所の展示ブースでのハーモニカとギターによるデモ演奏

あらゆるタイプのハーモニカを製造している。2018年現在は、テンホール・ハーモニカ[8]複音ハーモニカアンサンブルハーモニカ(低音用のバス・ハーモニカや和音伴奏用のコード・ハーモニカを含む)、クロマチック・ハーモニカ教育楽器向けの「教育用ハーモニカ」などを手がけている[3]

戦前では「ミヤタバンド」が有名である。戦後は、教育楽器として学童のあいだでも普及した「トンボ・シングル」や、長渕剛ゆずなども愛用する[3]テンホールズ・ハーモニカの「メジャーボーイ」[9]ミック・ジャガーなど海外のプロ奏者も愛用する[5]「Lee Oskar」(リー・オスカー)[10]や「folkblues」などが有名。海外へは、Lee Oskerモデルを中心に30カ国以上[2](「40ヶ国以上」とも[3])に輸出している。

アコーディオン[編集]

パーティーでアコーディオンを演奏する真野泰治会長と真野照久社長。2018年12月撮影

1931年にダイアトニック・アコーディオンを製造して以来、ダイアトニック・モデルとピアノ・アコーディオンの機種を多数、開発し、製造と販売を手がけてきた。2018年現在、自社製造のアコーディオンはピアノ・アコーディオンのみである。

教育楽器として日本の小学校等でもおなじみの「合奏用アコーディオン」の他、各種の「独奏用アコーディオン」の製造販売も手がけている。

その他[編集]

  • ハーモニカの製造開発などで画期的な技術を開発してきた。現在、同社がもつ特許等は82件[1]である。
  • 社名の由来は、前進あるのみで退かない昆虫であるトンボから。ちなみに、当時の日本では、オニヤンマから社名を取ったヤンマーや、商標としてバタフライを使用したヤマハなど昆虫由来の社名は普通だった。[5]
  • 昔は、ウクレレや電気ウクレレ(ウクレット)など、フリー・リード楽器以外の楽器も製造していた時期があった。[5]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d トンボ楽器製作所 あらかわ産業 2018年11月4日閲覧
  2. ^ a b c d e f 株式会社トンボ楽器製作所 経済産業省 2018年11月4日閲覧
  3. ^ a b c d e トンボ楽器製作所 2018年11月4日閲覧
  4. ^ 経営規模もさることながら、テンホールズ(10穴)、クロマチック、複音、アンサンブルなど全てのタイプのハーモニカを自社で製造しているフルラインナップの企業は、日本のトンボ楽器製作所と鈴木楽器製作所、ドイツのホーナー社など、世界でもごくわずかである。株式会社トンボ楽器製作所 企業魂(Youtube) 2015年2月25日
  5. ^ a b c d 株式会社トンボ楽器製作所 FMK Morning Glory 2015年4月16日
  6. ^ a b 渡辺芳也『アコーディオンの本』(春秋社、1993)p.116
  7. ^ 渡辺芳也『アコーディオンの本』(春秋社、1993)p.116では1930年から量産販売に入ったとする
  8. ^ 日本では「ブルースハープ」と呼ぶ人も多いが、これは商標の普通名称化である。ブルースハープはホーナー社が製造販売しているテンホール・ハーモニカの商標なので、トンボ楽器製作所の製品を指す名称としては不適切である。
  9. ^ 「メジャーボーイ」「マイナーボーイ」という語は、海外では性的な意味を含む。「短調配列のダイアトニック・ハーモニカ」参照。
  10. ^ このモデルの経緯については「短調配列のダイアトニック・ハーモニカ」参照。

外部リンク[編集]