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トンチミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トンチミ
種類 キムチ
発祥地 朝鮮半島
主な材料 朝鮮大根(英語版)、白菜、葱、 トウガラシ、生姜、 梨
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トンチミ(朝鮮語: 동치미)は、朝鮮半島 の伝統的な漬物であるキムチの一種である。

概要

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朝鮮大根(英語版)、白菜、生姜、葱、トウガラシ、梨を薄い塩水で漬け込む。朝鮮語でトン(동)は「冬」、チミ(치미)は古語で漬物を意味する。その名の通り、トンチミは主に冬に発酵、消費される[1]。

トンチミの発酵期間は短く、2,3日ほどである。一年中作られるが、晩秋のキムジャンの時候に作られる場合が多い。朝鮮半島北部の北朝鮮の旧咸鏡道、平安道がトンチミの名産地である[2]。

爽やかな味わいのトンチミの漬け汁は、トンチミグクス(동치미국수、トンチミの汁をタレにした麺)や冷麺のスープに用いられる。またトック(餅)や蒸したサツマイモを食べる折、胸やけを抑えるものとして付け合わせにされる[3]

歴史

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高麗時代の文人・李奎報の詩文集『東国李相国集』に「菁の塩漬け」が記載されている[4]。1680年ころの『要録』に「凍沈」、1712年の朝鮮燕行使の記録『燕行日記』に「冬菹」の記載があるが。これらはいずれも大根を塩水だけで漬けたものと思われる。だが1760年頃の『増補山林経済』には「蘿葍凍沈菹法」には、大根に加えて塩漬け胡瓜、ナス、マツタケを素材に、さらに香辛料として生姜、葱、フノリ、山椒と、今日のトンチミよりも多彩な材料が用いられている[5]。

製法

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素材の中心はダイコンである。さらに青唐辛子、ニラ、葉トウガラシ、長ネギ、生姜が用いられる場合もある[6]。

黄海道の両班の夫人である徐有本夫人李氏(1759年 - 1824年)による料理書『閨閤叢書 酒食篇』には「동치미」(トンチミ)の製法として以下のように記されている[7]。

  1. 小さな大根を尻尾も取らず丸ごと用いる。塩加減は塩辛くも水っぽくも無い状態にする。一日置いてから塩を抜く。
  2. 未熟な胡瓜とナスは灰に埋めて保存しておき、大根に塩をするときに同時に塩をする。
  3. 傷の無い梨と柚子は皮も剥かず切らず、そのまま入れる。
  4. 葱の白い部分を1寸くらいの長さに切って四つ割りにしたものと、生姜の薄切りと、トウガラシの種を抜いて開き、角切りにしたものをたくさん入れる。
  5. 清潔な水に塩を加え、味加減を合わせて甕に満ちるように注ぐ。厚くしっかり封をして土中に埋め、熟成させる。
  6. 冬になって取り出し、食べる際に梨と柚子は皮を剥いて切る。漬物の汁に質のよい蜂蜜を溶き、柘榴の実と松の実を落として食べると、なんとも言えない味である。

種類

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ペチュドンチミ (배추동치미)
ペチュは白菜を指す朝鮮語。大根と白菜、ニラ、赤唐辛子、にんにく、生姜などの材料を詰めて塩漬けする。風味を増すため、発酵前に昆布出汁を加える[8]。
テナムドンチミ(대나무동치미)
テナムは竹を指す朝鮮語。竹の葉を一緒に漬け込むことで、さわやかな風味とパリッとした食感が得られる。ナトリウム含量が高いため発酵に時間がかかるが、その分、長持ちする[9]。 全羅南道の名物。
クンジュンドンチミ (궁중 동치미)
直訳すれば「宮中トンチミ」。小さな大根、柚子、梨、柘榴を加えた薫り高いトンチミである[10]。

その他、地方や家庭によってさまざまな種類がある。

脚注

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  1. ↑ Dongchimi (Radish Liquid Kimchi)
  2. ↑ (朝鮮語) 주말 매거진: 김치, 8道 8味 originally from The Chosun Ilbo 2003-10-09 10:50
  3. ↑ (朝鮮語) Ibuk cuisine (이북음식) Archived 2009-06-08 at the Wayback Machine. from 전통항토음식문화연구원
  4. ↑ 佐々木 2009, p. 133.
  5. ↑ 佐々木 2009, p. 134.
  6. ↑ 동치미 (朝鮮語). 2007年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2008年1月21日閲覧.
  7. ↑ 鄭大聲『朝鮮の料理書』平凡社、1982年、157-158頁。ISBN 978-4256183786。
  8. ↑ “Baechu dongchimi (배추동치미)” (朝鮮語). 斗山世界大百科事典. 2012年6月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年4月20日閲覧。
  9. ↑ “Daenamu dongchimi (대나무동치미)” (朝鮮語). 斗山世界大百科事典. 2012年6月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年4月20日閲覧。
  10. ↑ “Gungjung dongchimi (궁중동치미)” (朝鮮語). 斗山世界大百科事典. 2012年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年4月20日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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