トレンチャー (食器)
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トレンチャー(英語: trencher)は、中世ヨーロッパにおいて料理で一般的に用いられた一種の食器である。名前は古フランス語の「tranchier」(切削する)に由来している。
トレンチャーは元々、固くなったパンの欠片であり、肉切りナイフによって四角形に切断、あるいは、丸いパンを水平に薄くスライスしたものを、食べる前の食物をその上に置く、つまり皿として使われていた。食事が済むと、トレンチャーはソースをかけて食べることができた。しかしそうしたトレンチャーは貧しい者へ施しとして与えられることが多かった。
トレンチャーは後に金属や木の小皿へと発展した。
英単語「trencherman」は、しばしば度を越した飲食に没頭する人を指す。もう1つの使用例は、古くからそして普通に使われるが、他の人の食事の席に入っていく人、本質的には他の人の食べ物をくすねる人のことをいう。