トレレウ

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トレレウ
Trelew
アルゼンチンの旗
トレレウの中心部
トレレウの中心部
位置
トレレウの位置(チュブ州内)
トレレウ
トレレウ
トレレウの位置(アルゼンチン内)
トレレウ
トレレウ
座標 : 南緯43度15分0秒 西経65度18分0秒 / 南緯43.25000度 西経65.30000度 / -43.25000; -65.30000
歴史
建設 1886年10月20日
行政
アルゼンチンの旗 アルゼンチン
  チュブ州
 デパルタメント ラウソン
 市 トレレウ
地理
面積  
  市域 249 km2
標高 11 m
人口
人口 (2012年現在)
  市域 98,602人
    人口密度   400人/km2
その他
等時帯 ART (UTC-3)
郵便番号 U9100
市外局番 +54 280

トレレウ(スペイン語: Trelew)は、アルゼンチンパタゴニアチュブ州にある自治体である。2012年の人口は98,602人であり、州都ラウソンなどを上回ってチュブ川流域の最大都市である。ラウソン・デパルタメントに所属している。

チュブ州の商業や工業の中心地であり、羊毛加工業ではアルゼンチン全体の90%を占める主要拠点である。工業生産物は大部分がプエルト・マドリンプエルト・デセアドなどの港から輸出される。アルミランテ・マルコス・A・サール空港英語版は民間と軍事の共用空港である。この空港の滑走路はアルミランテ・サール海軍基地との共有であり、アルゼンチン海軍航空隊の大隊が使用するロッキード P-3の本拠地である。

歴史[編集]

トレレウの建設はウェールズ系アルゼンチン人英語版と結び付けられる。彼らの指導者はマドリンのラブ・ジョーンズ=パリーとルイス・ジョーンズであり、ふたりは1860年代初頭にウェールズ系入植者の代弁者としてアルゼンチン政府と交渉を行なった。1886年7月28日、汽船「ベスタ」で鉄道建設資材と400人の入植者が当地に到着し、10月20日、チュブ川下流の谷に沿ってプエルト・マドリンまで走るセントラル・チュブ鉄道線の起点としてトレレウが建設された。鉄道は1888年に開通し、後にガイマンやドラボンまで延長され、最終的にラス・プルマスに至ったが、1961年に廃線となった。ウェールズ人入植者によって1886年に建設されたため、チュブ州の多くの自治体と同じようにトレレウという名称はウェールズ起源である。

1972年の政治犯虐殺[編集]

1972年、トレレウは囚人虐殺の舞台となった(トレレウの虐殺英語版)。州都ラウソンの連邦刑務所にはアルトゥーロ・イジア英語版大統領の打倒に続く軍事独裁政権に反対した者が収容されていたが、1972年8月15日、110人の囚人が集団で脱走して警備員1人を殺害し、約100人が飛行機での逃亡を企てた。囚人グループのひとつは飛行機を奪ってチリまで安全に飛ぶことに成功したが、残りの囚人は当局に屈して軍事刑務所に戻され、8月22日にトレレウの空軍基地で16人が射殺された(3人が生き残った)。トレレウの町全体がアルゼンチン軍による捜索を受け、地元住民が捕えられてブエノスアイレスのビジャ・デボート刑務所に収容された。ほとんど町全体が軍に対する反対運動を起こし、収容された市民の釈放に成功した。

文化[編集]

パタゴニア研究では南米でもっとも重要な機関のひとつとされる、パタゴニア古生物学的遺産を展示するパタゴニア・エヒディオ・フェルグリオ博物館があり、また天体惑星観測所がある。トレレウはセントラル・メセタチュブ川の渓谷、チュブ州の海岸部への観光旅行の拠点である。プンタ・トンボと呼ばれる南米最大のペンギン保護区にはトレレウから向かうことができる。サッカークラブのラシン・トレレウとウラカン・トレレウ、ラグビークラブのパトルスRCとトレレウRCがトレレウに本拠地を置いている。ラシン・トレレウはチュブ州サッカーリーグで10回以上優勝している。

気候[編集]

ケッペンの気候区分では乾燥気候(BWk)にあたり、暑い夏はなく、涼しい冬があり、一年中降水量は少ない。

トレレウ / ラウソンの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C (°F) 41.3
(106.3)
40.4
(104.7)
39.5
(103.1)
35.3
(95.5)
29.5
(85.1)
27.7
(81.9)
24.8
(76.6)
27.4
(81.3)
31.3
(88.3)
36.4
(97.5)
38.3
(100.9)
41.2
(106.2)
41.3
(106.3)
平均最高気温 °C (°F) 29.3
(84.7)
28.5
(83.3)
24.6
(76.3)
20.3
(68.5)
15.7
(60.3)
12.1
(53.8)
12.3
(54.1)
14.6
(58.3)
17.6
(63.7)
20.9
(69.6)
25.7
(78.3)
27.9
(82.2)
20.8
(69.4)
日平均気温 °C (°F) 21.7
(71.1)
20.6
(69.1)
17.1
(62.8)
13.1
(55.6)
9.1
(48.4)
6.3
(43.3)
5.9
(42.6)
7.6
(45.7)
10.1
(50.2)
13.8
(56.8)
18.0
(64.4)
20.3
(68.5)
13.6
(56.5)
平均最低気温 °C (°F) 14.4
(57.9)
13.4
(56.1)
10.5
(50.9)
7.1
(44.8)
3.9
(39)
1.5
(34.7)
0.9
(33.6)
1.8
(35.2)
4.1
(39.4)
7.5
(45.5)
10.3
(50.5)
12.7
(54.9)
7.3
(45.1)
最低気温記録 °C (°F) 3.0
(37.4)
1.7
(35.1)
−1.4
(29.5)
−4.2
(24.4)
−10.7
(12.7)
−10.8
(12.6)
−10.8
(12.6)
−10.2
(13.6)
−8.0
(17.6)
−4.0
(24.8)
−1.0
(30.2)
1.0
(33.8)
−10.8
(12.6)
降水量 mm (inch) 13.9
(0.547)
11.3
(0.445)
21.4
(0.843)
28.3
(1.114)
21.6
(0.85)
23.4
(0.921)
20.9
(0.823)
13.5
(0.531)
12.5
(0.492)
20.9
(0.823)
10.1
(0.398)
12.3
(0.484)
210.1
(8.272)
平均降水日数 4 4 6 6 7 9 7 7 7 7 4 5 73
湿度 40 46 54 57 64 69 66 62 55 49 41 40 54
平均月間日照時間 310.0 271.2 251.1 198.0 155.0 135.0 136.4 173.6 195.0 244.9 285.0 294.5 2,649.7
出典 1: Servicio Meteorologico Nacional,[1] NOAA (extremes)[2]
出典 2: Hong Kong Observatory (sun only),[3] Secretaria de Mineria[4]

ギャラリー[編集]

関連書籍[編集]

  • La Pasión según Trelew, Espejo de la Argentina, (c) 1997, Editorial Planeta Argentina S.A.I.C.; Third Edition: April 2000, Buenos Aires, ISBN 950-742-859-3

脚注[編集]

  1. ^ Statistical Data (1981-1990)” (Spanish). National Meteorological Service of Argentina. 2012年8月14日閲覧。
  2. ^ TRELEW AERO Climate Normals 1961-1990”. National Oceanic and Atmospheric Administration. 2012年10月30日閲覧。
  3. ^ Climatological Information for Trelew, Argentina, Hong Kong Observatory. Retrieved September 1, 2012.
  4. ^ Provincia de Chubut - Clima Y Meteorologia: Datos Meteorologicos Y Pluviometicos” (Spanish). Secretaria de Mineria de la Nacion (Argentina). 2013年4月7日閲覧。

外部リンク[編集]

南緯43度15分25秒 西経65度18分41秒 / 南緯43.25694度 西経65.31139度 / -43.25694; -65.31139