トレプトウ=ケーペニック区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
紋章 ベルリン地図
(区の位置)
基本情報
連邦州: ベルリン州
緯度経度: 北緯52度27分0秒 東経13度34分0秒 / 北緯52.45000度 東経13.56667度 / 52.45000; 13.56667
面積: 168.42 km²
人口: 273,689人(2020年12月31日現在)[1]
人口密度: 1,625 人/km²
郵便番号: 12435, 12437, 12439, 12459, 12487, 12489, 12524, 12526, 12527, 12555, 12557, 12559, 12587, 12589
市外局番: 030
区コード: 09
区内地区数: 15地区
行政庁舎の住所: Rathaus Köpenickドイツ語版
Alt-Köpenickドイツ語版 21
12555 Berlin
ウェブサイト: www.treptow-koepenick.de
区長: オリヴァー・イーゲルドイツ語版 (SPD)
区議会議席配分:

トレプトウ=ケーペニック区 (トレプトウ=ケーペニックく、ドイツ語: Bezirk Treptow-Köpenick) はドイツの首都ベルリン(都市州)の行政区である。区コードは09であり[2]、2020年12月31日時点の人口は273,689人であった。

本区は2001年のベルリン行政改革ドイツ語版の一環として、それまでのトレプトウ区ドイツ語版ケーペニック区ドイツ語版が合併して成立した。ベルリンは総面積が約892km²[3]であるが、本区はその約19%を占め、ベルリン全区で最大の区である。

地理[編集]

位置[編集]

本区はベルリン南東部に位置し、ベルリンの最東端にして最南端の区である。区内の地区では最東端はベルリン=ラーンスドルフドイツ語版、最南端はベルリン=シュメークヴィッツドイツ語版にあたる。区面積の約70%がミュッゲル湖ドイツ語版ツォイテン湖ドイツ語版といった水域、森林、公園、自然保護区、景観保護区から成っている。水域の割合は 12.9%、森林では41.5%にものぼり、ベルリン全区で最大の割合である。ベルリン全体から見ると、全水域の36.4%、全森林の42.9%が本区に含まれる[4]

この他にもケーペニック地区ドイツ語版は、面積が34.92 km²と、ベルリンの全地区で最大である。

この地域は第二次世界大戦後、旧トレプトウ区、旧ケーペニック区ともドイツ再統一まで東ベルリンに属した。

地区[編集]

地区番号 地区・街区
面積
人口[1]
(2020年12月31日現在)
人口密度
区内地図(地区の位置)
0901 アルト=トレプトウドイツ語版 2.31 km² 13,167人 5,700人/km²
0902 プレンターヴァルトドイツ語版 3.01 km² 11,299人 3,754人/km²
0903 バウムシューレンヴェークドイツ語版 4.82 km² 18,894人 3,920人/km²
0904 ヨハニスタールドイツ語版 6.54 km² 19,960人 3,052人/km²
0905 ニーダーシェーネヴァイデドイツ語版
  • オーバーシュプレー (Oberspree)
3.49 km² 13,004人 3,726人/km²
0906 アルトグリーニケドイツ語版
  • ファルケンベルク (Falkenberg)
7.89 km² 29,595人 3,751人/km²
0907 アードラースホーフドイツ語版
  • ヴェンデンハイデ (Wendenheide)
6.11 km² 20,210人 3,308人/km²
0908 ボーンスドルフドイツ語版
  • ファルケンホルスト (Falkenhorst)
  • ファルケンベルク (Falkenberg)
6.52 km² 11,859人 1,819人/km²
0909 オーバーシェーネヴァイデドイツ語版 6.18 km² 23,638人 3,825人/km²
0910 ケーペニックドイツ語版 34.92 km² 67,148人 1,923人/km²
0911 フリードリヒスハーゲンドイツ語版 14.02 km² 19,009人 1,356人/km²
0912 ラーンスドルフドイツ語版
  • ヘッセンヴィンケル (Hessenwinkel)
  • ヴィルヘルムスハーゲン (Wilhelmshagen)
21.45 km² 9,856人 459人/km²
0913 グリュナウドイツ語版 9.13 km² 7,217人 790人/km²
0914 ミュッゲルハイムドイツ語版
  • ルートヴィヒスヘーエ (Ludwigshöhe)
  • ジードルング・シェーンホルスト (Siedlung Schönhorst)
22.22 km² 6,867人 309人/km²
0915 シュメークヴィッツドイツ語版 17.14 km² 4,442人 259人/km²

自然記念物[編集]

人口[編集]

2010年のトレプトウ=ケーペニック区の人口ピラミッド

人口ではトレプトウ=ケーペニック区は、シュパンダウ区に次いでベルリン全区で2番目に人口が少ない区である。2020年12月31日での273,689人であった。区の総面積は168.4km²[5] であるが、水域と森林が多くを占めるため、人口密度は同時点で1km²あたり1,625人と、ベルリン全区で最低であった。

2012年12月31日時点の外国人の割合は4.0%であるが、移民の背景ドイツ語版を持つ住民は8.4%であった[6]。2013年4月30日時点の失業率は10.1%であった[7]。 2012年12月31日時点の平均年齢は45.5歳であった[6]

社会資本[編集]

シュプレー川に臨むトレープタワーズドイツ語版。対岸はフリードリヒスハイン=クロイツベルク区である。

トレプトウ=ケーペニック区内にはベルリン最長の道路 (11.9km)、アードラーゲシュテルドイツ語版(「鷲の林道」)が通っている。アルト=トレプトウ地区ドイツ語版にはビル・コンプレックスで31階建てのトレープタワーズドイツ語版があり、ベルリンで最も高いオフィスビルとなっている。

紋章[編集]

現在の紋章は2004年9月21日にベルリン市参事会ドイツ語版から授与された。旧トレプトウ区と旧ケーペニック区の紋章をもとに、様々な要素を組み合わせたものである。

紋章記述:「青地に緑色で金の縁取りが付く先広のT型十字に銀色の2匹の直立し、内側を向く魚が付く。T型十字には金色で左向きに突起がある鍵と7つの四芒星 (4:2:1) が乗る。盾の上には3つの塔を持つ赤い城壁冠があり、中央の塔にはベルリンの紋章ドイツ語版が付く」[8]

1992年時点の紋章
トレプトウ区 ケーペニック区

説明:トレプトウ=ケーペニック区の紋章は旧トレプトウ区、ケーペニック区の紋章の要素から構成され、特にケーペニックの紋章から大きな影響を受けている。ケーペニックの紋章の方がトレプトウに比べてはるかに歴史が長い。都市ケーペニックの紋章は既に14世紀に制定され、当時から青色の盾に鍵が一つ、漁師の守護聖人聖ペテロをあらわす魚が2匹、7つの星が付くものであった。トレプトウ区を示すものは盾のT型分割と緑色のティンクチャーである。緑はトレプトウの紋章を占める色で、森の図柄に由来し、豊かな森林を表すものである。

2001年の行政改革の一環として両区が合併すると、当初、旧両区の紋章がどちらも引き続き使用された。合併から3年後、紋章学者のハラルド・ディーマール (Frank Diemar) による新紋章が制定された。城壁冠ベルリン全区の紋章に共通の意匠である。

政治[編集]

トレプトウ=ケーペニック区議会は、2016年9月18日に行われた選挙の結果、6党が議席を持つ。得票率はSPD (24.9%)以下、左翼党 (22.7%)、AfD (20.1%)、CDU (12.5%)、緑の党 (9.4%)、FDP (3.6%) であった。

全55議席の配分は以下の通り。SPD15議席、左翼党14議席、AfD12議席、CDU7議席、緑の党6議席、FDP2議席。

区議会議長はペーター・グロースドイツ語版(緑の党)である。

区長はオリヴァー・イーゲルドイツ語版(SPD)、副区長はゲルノット・クレムドイツ語版(左翼党)。区参事は、SPD、AfD、CDUから各1名である。

姉妹都市[編集]

本区はドイツヨーロッパアメリカ大陸の市町村と姉妹都市協定を結んでいる。旧トレプトウ区、旧ケーペニック区が締結したものは、合併後も継続している。公式の姉妹都市の他にも、個別プロジェクトでは、ヨーロッパの他の都市とも協力している[9]

ケーペニック城ドイツ語版の美術工芸博物館

外部リンク[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b ベルリン州における2020年12月31日時点の登録人口、資料:ベルリン=ブランデンブルク統計局ドイツ語版 (PDF)(ヘルプ)。
  2. ^ Nummerierung gemäß Bezirksschlüssel
  3. ^ Fläche von Berlin am 31. Dezember 2012. Amt für Statistik Berlin-Brandenburg
  4. ^ Treptow-Köpenick in Zahlen
  5. ^ ベルリン州の2019年12月31日時点の補間補正人口、資料:ベルリン=ブランデンブルク統計局ドイツ語版 ([1])(ヘルプ)。
  6. ^ a b Statistischer Bericht – Einwohnerinnen und Einwohner im Land Berlin am 31.
  7. ^ Arbeitslosigkeits-Atlas – Arbeitslosigkeit in Berlin – Zahlen und Quoten in der Stadt und in den Bezirken.
  8. ^ Hoheitszeichen von Berlin – Bezirkswappen
  9. ^ Partnerstädte auf den Seiten der Koordinatorin für Europa- und internationale Angelegenheiten des Bezirksamtes Treptow-Köpenick